30代・40代の生理のお悩みや疑問に、人気産婦人科専門医がお答え! 今回は、「アフターピル、コンドーム、低用量ピルの使い分け」について聞きました。
アフターピル、コンドーム、低用量ピルの正しい使い分けや、避妊効果について知りたい!
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30代・40代女性の、アフターピル、コンドーム、低用量ピルの使い分けに関する「リアルな生理・妊娠悩み&疑問」!
・「30代前半。彼との結婚の話が進んだら、婚約中から妊活を始めたいと思っているため、排卵を止める低用量ピルの服用は考えていません。ですがパートナーは婚約前の今もコンドームの装着をいやがります。排卵日付近にコンドームを使わずにセックスをしても『アフターピルを飲めば大丈夫』と考えているのだと思うともやもやします」
・「ラテックスアレルギーがある私。毎朝婦人体温計で基礎体温をきちんとはかって排卵日前後は避けつつ、彼にはコンドームを使わないようにしてもらっています。今は心配ならアフターピルを飲めばよいとも聞いて、ちょっと安心しています」
医師がお答え!
アフターピルは緊急用。普段はコンドームや低用量ピルで避妊を
「アフターピルは、あくまでも緊急用の避妊薬。コンドームや低用量ピルとは、使用するタイミングが異なることを知っておきましょう。
アフターピルとは、装着したコンドームが性交渉で破れたり外れたりしてしまった場合や、男性がコンドームの装着を拒否した場合、レイプなど本人が意図しない形で避妊せずに性交渉をしてしまった場合などに、緊急で服用する薬です。薬を飲む時期によっては排卵や着床を止められず妊娠する可能性がありますし、メインの避妊方法の選択肢に入るものではないのです。
普段は、コンドームや低用量ピルといった一般的な方法で、きちんと避妊を行うことが大前提です。
また、避妊の効果という意味では、コンドームは失敗もあり得る避妊方法といえます。避妊効果を高めて妊娠を確実に回避したい場合は、女性自身が低用量ピルを服用して、排卵を止めることも考えましょう。病院での処置が必要になりますが、避妊リング(ミレーナなど)を使って着床をしない状態にするという選択肢もあります」
避妊方法は、効果や用途の違いを知って使い分けることが大事といえそう。
取材・文/櫻木えみ