30代・40代の生理のお悩みや疑問に、人気産婦人科専門医がお答え! 今回は、「アフターピルを飲んだときの副作用」について聞きました。
アフターピルには副作用がある?
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30代・40代女性、アフターピルを飲んだときの副作用に関する「リアルな生理・妊娠悩み&疑問」!
・「婦人科でアフターピルを処方してもらった際に『ピル服用後は、絶対に吐かないようにしてください。吐いてしまうと妊娠する可能性が高まります』と強く言われてしまい。ドキドキしながら服用した後、ひどい吐き気が……。吐いてしまったので、『妊娠するかも』と不安で不安で泣くはめに。妊娠はしませんでしたが、吐いてはいけないプレッシャーや、吐き気を思い出すと、アフターピルに怖いイメージを持ってしまいます」
・「アフターピル=無理やり妊娠をストップする薬ということで、中絶ほどではないものの、体への負担は大きそうと思っていました。実際飲んでみると、ものすごい頭痛が……。これって、相当体に悪いものを体内に入れたということなんでしょうか!?」
医師がお答え!
副作用=女性ホルモンへの反応。個人差が大きい
「アフターピル服用後、副作用が出るかどうかは個人差があります。まったく気持ち悪さを感じない人もいれば、激しい気持ち悪さを感じる人もいます。嘔吐、眩暈、頭痛など症状もさまざまです。
この副作用は、体に悪い薬を服用したせいで起こる症状ではなく、単純に薬に対する反応として起こるもの。薬に含まれる成分、女性ホルモンに対する反応で、生理中や生理前に気持ち悪くなるのと同じなのです。
低用量ピルに含まれる女性ホルモンは、あくまで低用量。入っている量が少ない分、副作用も少ないです。一方、アフターピルのように単発で飲んで避妊したい場合に、低用量の女性ホルモンでは排卵を抑えることができません。アフターピルにはある程度高い用量の女性ホルモンが含まれているので、その分低用量ピルを飲んでいるときよりも、強い副作用が起こる可能性が高まるのです。
質問者さんのように、婦人科で『アフターピル服用後は、絶対に吐かないようにしてください』と言われるのは、嘔吐して薬の成分を出してしまうと、吸収できないという意味かと思います。嘔吐で薬を吐いてしまうと、避妊の効果が薄れてしまう可能性があるのは本当です」
アフターピルの副作用は個人差が。低容量ピルよりも、副作用が強く出る可能性も。
取材・文/櫻木えみ