30代・40代の妊娠のお悩みや疑問に医師が回答! 今回は妊娠中に摂る水分について。ノンカフェインティーと水ならどちらが望ましい?
Q:コーヒー代わりの水分。お茶と水ならどっちがいいの?
30代&40代女性の「リアルな妊娠悩み&疑問」!
・「妊活中なので、毎月排卵日を過ぎてからは『今月こそはベビちゃんが来てるかも!』とドキドキしています。妊娠超初期なのだから!と、仕事中のカフェオレもやめてノンカフェインのたんぽぽコーヒーを飲んでいるのですが……。眠気は飛ばないし、味もイマイチ! 生理が来た途端、本物のカフェオレに戻してます。妊活中から妊娠中のノンカフェインの飲み物、何が一番オススメですか?」
・「コーヒーや緑茶好きの私。妊活を始め、ノンカフェインコーヒーや、カフェインレスの緑茶などを買い集めて飲んでいます。カフェインが入っていないのにおいしくて、利尿作用もあり……とメリットの多い飲み物が多くてうれしい限りなのですが、赤ちゃんを迎えるにあたって、一番飲み続けやすいのはどれなのかな?と迷っています。産後は授乳もあるだろうし……」
医師が回答!
通常の婦人科診療のみならず、最新の脳科学×心理学×医学を総合的に駆使した診療を行うコーチング医。認知行動療法をベースに、トランスフォーメーショナルコーチのテクニックを日常診療に取り入れ、健康管理だけではなく、育児の悩みや親子関係・夫婦関係の改善など、幅広い分野で同テクニックを活用する。
※“妊娠超初期”という表現について……排卵日から月経予定日の期間を、“妊娠超初期”や、“妊娠2〜3週”と呼ぶ人もいますが、これは医学用語ではありません。この時期はまだ妊娠が成立していないため、妊娠とは呼べない段階です。記事でも読者からの悩みなどに登場しますが、便宜上“妊娠超初期”、“妊娠2〜3週”を「排卵日から月経予定日」と捉えた上で解説しています。
【ANSWER】妊娠中の身体に、もっとも負担のない水分は「水」!
「妊娠中にとる水分でいちばんよいのは、『水』。水代わりに何かを飲むのではなく、『水』がいちばんいいんです。
夏に『こまめに水分補給しましょうね』というのは、『ちょこちょこコーヒーやお茶を飲みましょう』という意味ではなく、『水を飲みましょう』という意味。身体にとって、もっとも負担のない水分は水です。水か白湯を飲むのがいちばんです。
『妊娠中だからコーヒーが飲めない!』ということにストレスを感じる人が、代わりになるものとして何か味のある水分が欲しくてルイボスティーやタンポポ茶などのノンカフェインのお茶に移行していくケースが多いと感じています。(注:ルイボスティーは、含まれるポリフェノールの影響で赤ちゃんに大事な血管を細くしてしまうリスクがあるため、妊娠後期には摂取を控えたほうがよい飲み物です)
ノンカフェインティーも1日3杯程度なら問題ありませんが、仕事中に何杯も飲んでいたコーヒーの代わりにたくさん飲むのだとしたら、ノンカフェインであっても体に負担がかかるおそれがあります。
妊娠によって制限がかかる状態を作らないほうがよいので、コーヒーやお茶などの嗜好品は、妊娠前から1日1〜2杯で満足できる状態にしておくのが理想です。お酒やタバコも一緒ですが、『妊娠したせいで、急に生活習慣で自分が今までやってきたことができなくなった』という認識を持つとそれ自体が負担になってしまいます。
コーヒーやお茶をたくさん飲む生活をしている人は、徐々に水を飲む回数を増やしていくように心がけましょう」
ノンカフェインティーも少しならいいけれど、シンプルに“水”を飲むことも大切!
取材・文/櫻木えみ