誰もが一度は経験したことのある睡眠のお悩み。今回は昼のお悩みをお届け。もう繰り返さないために、睡眠に関する研究を行う東京科学大学教授 駒田陽子先生と、睡眠改善インストラクター・公認心理師 小林麻利子さんがズバリお答えします!
仕事中のお昼すぎの時間に眠くなって集中できない

昼間の眠気は当たり前。昼休み中の15分睡眠で眠気を予防して(駒田先生)
「夜ほどではないものの、昼間に眠気が起こることは科学的にもわかっています。これは血糖値の上昇とは関係なく起こるので、予防するには昼休み中に体と脳を休ませるのがコツ。15分間目を閉じて視覚刺激を遮るだけで完全に眠れなくても浅い睡眠状態に入ることができ、眠気を改善することができます」(駒田先生)
「そもそも14時前後は体温が下がりやすく、食事の有無にかかわらず、単純作業のときなどは眠くなりやすいもの。ならば、ランチタイムの最後の10分で戦略的昼寝をとりましょう。計画的に眠ることで、脳疲労が解消するだけでなく、午後の作業効率アップの研究報告が多数あります。眠る直前にカフェインを摂取しておくと、それが効いてくるタイミングですっきり目覚められます」(小林さん)
PMSで生理前眠くて、仕事に影響がある

これはホルモンの仕業。「仕方ない」と割り切って睡眠確保を(駒田先生)
「生理前の眠気には多くの女性が悩まされています。黄体期はホルモンのバランスで眠気が強くなるので、できるだけ睡眠時間を確保して、リラックス&リフレッシュできる時間を持つようにしましょう。しっかり眠っても仕事に支障があるようなら、低用量ピルの服用も検討を」(駒田先生)
「生理前は睡眠を促すメラトニンの分泌量が低下し、睡眠不足になりがち。そんなときは、メラトニンのもととなるセロトニンの分泌を促進するために日光浴をしたり、よくかんで食べることがおすすめ。特に紫外線には免疫力を高めるビタミンDを活性化させる働きもあるので、一石二鳥です。日焼け止めを塗るときは手のひらではなく甲を使うようにして、手のひらから日光が浴びられるようにしましょう」(小林さん)

東京科学大学教授
駒田陽子先生
東京科学大学に研究室を構え、日々睡眠に関する研究を行うプロフェッサー。日本睡眠学会の幹事も務める。

睡眠改善インストラクター・公認心理師
小林麻利子さん
睡眠×美容の個別カウンセリングの先駆者。13年・4000人以上指導。科学的根拠に基づく指導で信頼を築き、雑誌・TV出演多数。
イラスト/澤村花菜 取材・原文/野崎千衣子 ※BAILA2025年8・9月合併号掲載

























Baila Channel






















