ミュージカル俳優として着実な進化を遂げる古川さん。その端正な美貌の奥にある、やわらかな心を揺り動かすものとは──。
※2021年8月刊行BAILAhommeより転載/掲載情報は発売時のものです
ときにロマンチックに、ときにドラマチックに。心を揺さぶるミュージカルの魅力とは?
![古川雄大 扉](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/34/34f92634-6880-4968-8004-8c88fd84783e.jpg)
プルオーバー¥229900・パンツ¥169400(ともに予定価格)/ドルチェ&ガッバーナ ジャパン(ドルチェ&ガッバーナ)
![古川雄大-1](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/39/39ae6db9-52a5-4cc4-a0c3-19c52b729e58.jpg)
音楽で心情や感情が表現されるミュージカル。『レ・ミゼラブル』や『ミス・サイゴン』、ご自身が出演された『エリザベート』などの名作を挙げながら、「非現実的な世界をフィクションとして楽しんでほしい」と語る古川さん。そこで、「ミュージカル初心者にすすめるなら?」と尋ねてみると、ご自身も大好きだという二つの作品を紹介してくれました。
![古川雄大-2](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/65/656549a2-d91d-4d2b-8449-7c5f9f178874.jpg)
【Yuta's RECOMMEND】
『ロミオ&ジュリエット』
誰もが一度は耳にしたことがあるシェイクスピアの名作。ラブストーリーの王道ともいえるわかりやすいドラマがありますし、登場人物のキャラクターもはっきりしていて、観ていて飽きないはず。曲もロック調でノリがいいので、親しみやすい作品だと思います。
『モーツァルト!』
天才音楽家・モーツァルトのお話ですが、彼の仕事への葛藤や家族との確執、闘いながら夢に突き進む姿などが描かれているので、実は自分ごととして感情移入できるお話なんです。僕も出演した思い入れのある作品なので、ぜひ、大劇場で観劇してほしいですね。
![古川雄大-3](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/3e/3e20bb49-545f-48a1-a656-bcea59b2e397.jpg)
ROMANTIC
![デビュー15年目の今年、豪華ゲストを迎えた自身初のミュージカルコンサートが開演中だ。](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/15/151f6e0a-db54-4806-b1a5-841623280863.jpg)
シャツ¥80300・スーツ¥410300・ベルト¥68200・ネックレス¥106700・ブレスレット¥69300・シューズ¥132000/ルイ・ヴィトン クライアントサービス(ルイ・ヴィトン)
![「仕事でも、恋愛でも、僕だけに向けられた“特別扱い”に、自然と胸が高鳴ります。ロマンチックな表現は得意じゃないけど、届いた想いには寄り添いたいし、120%でこたえたいと思っています」](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/fc/fc8ec5db-0a26-4937-a25c-3383b23311fd.jpg)
「仕事でも、恋愛でも、僕だけに向けられた“特別扱い”に、自然と胸が高鳴ります。ロマンチックな表現は得意じゃないけど、届いた想いには寄り添いたいし、120%でこたえたいと思っています」
DRAMATIC
![僕の心の中の“喜怒哀楽”は、ミュージカルという舞台を通してドラマチックに解き放たれていく](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/22/22ade7e2-706b-4174-a067-7e54aac412c0.jpg)
「僕の心の中の“喜怒哀楽”は、ミュージカルという舞台を通してドラマチックに解き放たれていく」
端正なルックスに高身長、シューティング中に見せる立ち居振る舞いはまさに堂々たるプリンスそのものだった古川さん。インタビューでは一転、はにかみながら、「話題の韓国ドラマもチェックしてキュンキュンしてます!」と話す一面も。そんなピュアでチャーミングな彼の素顔をお届けします。
「学生の頃、漫画好きの姉の影響で『花より男子』にはまりました。F4と呼ばれる4人のキャラクターが好きで何度も読み返していましたね。4人をそれぞれ好きになる時期があって、ドラマチックなシチュエーションを楽しむことを知ったのもこの頃だったかも(笑)。今も、恋愛ドラマを見ながら、決めゼリフにキュンとさせられています。でも、実際の僕は誰かをキュンとさせるなんて、恥ずかしすぎてできそうにないタイプ。同性の先輩と話すときですら、失礼のないように意識しすぎて、いつもハラハラするくらいなんです。だから極端な話、遅刻できる人に憧れます(笑)。周りの視線に耐えられるって、すごいと思います」
表現者として自身の喜怒哀楽を知ることも大切にしているそう。
「暗いニュースを耳にすると心の奥に落ちるものを感じたり、敏感なほうです。怒りも自分の強さの一部だと感じるので持っておくべきだと思う。喜びは食かな。体が欲するものを、ベストなタイミングで、適量食べることができたときはすごく幸せです。心と体が整っていく感覚があって、この上なく満たされます」
デビュー15年目の今年、豪華ゲストを迎えた自身初のミュージカルコンサートを予定している。
「とてもありがたいことなんですが、常に目の前に目標が設定された環境のおかげで、努力を苦しいと思わずにやってきました。素晴らしい先輩方やボイストレーナーの先生との出会いにも恵まれて今の自分があるので、感謝しかありません。今回のミュージカルコンサートには、新たな楽曲やダンスなど、初挑戦を詰め込みました。この状況下で観に来てくださる方へ、感謝の気持ちを込めて届けたいです。ミュージカルは、ストーリーと音楽の融合が特徴。シーンに合わせた音楽を演者が歌うことで、演者の感情表現がより一層引き立ち、観る人の心を揺さぶる演劇だと思っています。格式が高いと思われてしまうのですが、非現実的な空間ごと楽しんでほしい。読者の皆さんには、古川雄大とセットで、ミュージカルに興味を持ってもらえたらすごく嬉しいです」
最近の古川さんは、“今を楽しむ”姿勢にシフトチェンジ。
「30代も半ばになって、“永遠ってないんだ”と気づいてしまったんです(笑)。20代の頃は、今がずっと続くと思っていたんですけど。これから先、後悔はしたくないという思いから“、今を楽しむこと”に目覚めました。優先順位を考えて行動できるようにtodoリストをつけだしたら、休日の満足度が上がったんです。あとは、大事にしすぎて着られずにいた服を今年こそ着たい! 今の小さな目標です」
ネット書店で購入できます
![古川雄大](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/6c/6c897b5a-b900-4740-a358-ff1e9453bcf3-307x285.jpg)
古川雄大
ふるかわ ゆうた●1987年7月9日生まれ、長野県出身。2007年俳優デビュー。2012年『エリザベート』に出演以降、数々の話題作に出演、2018年『モーツァルト!』で帝国劇場初主演を果たす。10月スタートのFODオリジナルドラマ「私の正しいお兄ちゃん」では主演&初主題歌を務めた。
撮影/生田昌士〈hannah〉 ヘア&メイク/平山直樹〈wani〉 スタイリスト/根岸 豪 取材・原文/木村真悠子 構成/菅井麻衣子〈BAILA〉 撮影協力/バックグラウンズファクトリー、EASE ※BAILAhomme掲載