ニュースを伝えるアナウンサーという職業柄、クールで真面目なイメージを持たれることが多いそう。しかし、本人は「完璧になりたいけれど、なれない。そんな自分が嫌になる毎日です」と笑う。そんな彼女の“ありのまま”を詰め込んだフォトブックにはキュートでお茶目な一面も。美しい外見だけでなく内面も魅力的な堤礼実さんの素顔に迫ります。
休日は焼酎片手にオンラインゲームをしています
フォトブックのインタビューを読んで改めて思いました。あまりにもありのままの私がそこにいるので、「大丈夫かな?」って(笑)。
でも、そこで「休日は美容のメンテナンスに費やします」とか「お洒落して女友達と話題のカフェに行きます」なんて気取ったところで嘘になってしまうので。
ここはちゃんと「休日は焼酎片手にオンラインゲームをしているうちに1日が終わってしまう」と正直にお伝えしようと。そんな私の素顔を知っている人たちからは「ギャップがある」とよく言われます。
友達や家族日く、アナウンサーとしてカメラの前に立っている私とプライベートの私は「まるで別人」だそうです。
中高大と女子校で育ってきたせいでしょうか。女友達とワイワイするのもふざけるのも大好きで。例えば、友達の新居に大学時代の友達が集合するときに「仕事で行けない」と嘘をついて。家主の友達にだけ「あとから行くから玄関の鍵を開けておいて」とお願いし、コッソリ家に忍び込んで驚かせたり。
全く似てないモノマネを披露したり、笑いをとりにいったつもりが冷ややかな目で見られてしまうこともあったりして(笑)。
挑戦する前から結果を決めつけてしまうのはもったいない
正直、「フォトブックを出しませんか?」とお話を頂いたときは悩み迷いました。そんな私の背中を押したのは、気持ちが消極的になりがちだったコロナ禍で感じた“新しいことにチャレンジすることの大切さ”でした。
アナウンサーである私がフォトブックを出すことに批判的な意見を持つ方もいるかもしれない、そもそも、興味を持ってくださる方すらいないかもしれない……。
でも、挑戦する前から結果を決めつけていたら身動きが取れなくなってしまう。それはとてももったいないことだなと。「せっかくチャンスを頂けたのならチャレンジしてみよう」そう考えるようになりました。
「こうありたい」を大切に、「こうあるべきだ」は作らない
この仕事を始めたばかりの頃は「こうじゃなきゃいけない」がたくさんありました。誰に言われたわけでもないのに「アナウンサーたるものこうあるべきだ」と勝手に自分の中にルールを設けてしまったり。
自分の正義を曲げることができない頑固な部分もあったのですが、経験を重ねるなかでしなやかで柔軟であることの大切さを学びました。ただ、「こうあるべきだ」は持たないけれど「こうありたい」という芯は持っていたい。今の私のにとって、それは「一緒にいて居心地の良い人でありたい」です。
仕事も人生も周りにいる人達と一緒に作り上げていくもの。一人では何もできないからこそ、そばにいる人とちゃんと向き合える人でありたいと思っています。
自分で自分をポジティブにコントロールする
イヤなことがあったときは大好きな宝塚歌劇団やミュージカルのDVDを観たりゲームをしたり。頭の中を好きなものでいっぱいにして、意識を逸らしているうちに、ネガティブな気持ちは消えていくんです。自分で自分をプラスにコントロールするのも大事なこと。
仕事現場では、日々、途切れることなく新しい課題が出てきます。それもひとつひとつ乗り越えるたびに「クリア」していくような、どこかゲーム感覚というか、前向きに楽しみながら取り組めるよう意識しているんですよ。
目の前のチャンスを掴む実力を磨いていきたい
私が憧れるのは所作の美しい女性です。思いやる気持ちがあればコップを置く動作ひとつも柔らかくなるでしょうし、逆に余裕がなければガサツになる。そこにはその人の内面が表れると思うので。家では靴下を脱いでポイっとしてしまいがちな私だけに、美しい所作は大きな課題です(笑)。
アナウンサーとしては任せてもらえる人になりたいです。周りからの安心感や信頼感、そして、自分自身の自信もそこに含まれると思うので。
今までの人生には私が知らないだけで「堤で大丈夫かな」「まだ堤はやめておこう」なんて場面がいくつもあったと思うんです。チャンスがあったのに掴めなかった瞬間がきっと何度も。この先はそれをひとつひとつ、確実に掴める人になりたい。アナウンサーとしても、いち女性としても、挑戦を恐れず成長し続けたいです。
『みんなのKEIBA × Sportiva スペシャルコラボ堤礼実 フォトブック Treasure』
堤礼実著
2420円/集英社
競馬中継番組『みんなのKEIBA』のMCとしても活躍中の彼女の、web Sportivaとのコラボによる初のフォトブック。スタジオでは見ることのできない彼女の“素”の表情が満載。今までの人生について語ったロングインタビューも読みごたえあり。
フジテレビアナウンサー
堤 礼実
つつみ れいみ●1993年11月23日生まれ。米国カリフォルニア州サンノゼ出身。埼玉県育ち。2016年にフジテレビに入社。『めざましテレビ』エンタメキャスター、『馬好王国~UmazuKingdom~』MCアシスタントなどを務めたあと、2019年から『みんなのKEIBA』のMCを担当。現在は『めざまし8」の情報キャスターも務める。
(写真1·2枚目)ベスト/ガリャルダガランテ 表参道店(ガリャルダガランテ) ワンピース/ウィム ガゼット ルミネ新宿店(ウィム ガゼット) リング/ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 丸の内店(バイプリーク)チョーカー/アルティーダ ウード イヤリング(参考商品)/エイチビューティ&ユース
(写真3~5枚目)ニット/エイチ ビューティ&ユース デニム/ザシシクイ イヤカフ・チョーカー・リング/すべてアルティーダ ウード 靴/ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ丸の内店(ビューティ&ユース)
撮影/野田若葉<TRON> ヘア&メイク/YUMBOU < ilumini.> スタイリスト/小林実可 取材・文/石井美輪