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【変わる!? 桐谷美玲】仕事、育児、新しいステージで見えてきた景色は…【BAILA1月号カバーインタビュー】

髪をバッサリ切って、より美しく、カッコよく、魅力的に。ビジュアルはガラリとチェンジしたけれど、その内側は? 少しずつ変化を楽しみ始めた、桐谷美玲のジャストナウ。

椅子に座る桐谷美玲

ニット・¥52800・パンツ¥55000/トゥモローランド-渋谷本店(トゥモローランド ビー) ブラウス¥39600/サードマガジン(エヴァ マン) イヤリング¥1034000/TASAKI 靴¥147400/ジミー チュウ

桐谷美玲のアップ

“髪の毛を切ったのは単純に飽きたから。家事に育児に毎日は同じことの繰り返し。だからこそ、無意識に刺激や変化を求めているのかもしれないですね(笑)”

人生は「凪」がいい。そう思っていたけれどなかなか「波」も面白い

長かった髪をバッサリ切った。彼女はどこか身軽で楽しそうだ。

「実は私、幼い頃からずっとロングヘアで。いつかショートにしたい願望は以前からずっとあったんです。今、それを実行に移した理由は……特に何かきっかけがあったわけではなく、単純に衝動(笑)。何年も鎖骨周辺をウロウロし続けている髪の毛を見て“もう飽きたー‼”って。ただそれだけの話なんですよ(笑)」

髪を切った直後には、以前から「いつかやりたい」と言っていたICL手術に挑戦。視力が上がったことをSNSで報告した。

ここ最近の彼女は、「いつか」を口だけで終わらせずアグレッシブに有言実行。でも、それもまた本人は無自覚だそう。

「子育て優先の生活を送っている今は、子どもを起こして、食事を食べさせて、お風呂に入れて、寝かしつけて、また起こして……毎日が同じことの繰り返し。だからこそ、無意識に変化を求めている自分がどこかにいるのかもしれないですね(笑)。そう言うと、まるで子育てが落ち着いたかのように聞こえるかもしれませんが、最近はついに2歳の息子がイヤイヤ期に突入。何事も自分でやらないと気がすまなくて、少しでも手伝うとすべて最初からやり直し。ゴハンを食べるのもイヤイヤ、歯磨きするのもイヤイヤ。さらには、体力がついてきたせいか、寝かしつけてもなかなか眠らなくて。最終的には疲れ果ててしまい、布団の上でジャンプし続ける息子を絶望の視線で眺める……それが私の毎晩のルーティン。子育ては落ち着くどころか、どんどん過酷になってくばかりです(笑)」

しかし、「大変だ」と言いながらも彼女はどこか楽しそう。

「子どもと向き合う毎日は大変ですが、幸せを届けてくれるのも子どもで。日々成長していく子どもの姿を目にすると……疲れは吹っ飛ばないけれどやっぱり幸せな気持ちになるんですよね(笑)。最近は話す言葉の単語数がどんどん増えてきて。いきなり“どこで覚えてきたの?”という言葉を口にしたりするんです」

大変と言いながらも楽しそう、それは仕事もまた同じ。今年の春、デビューから約16年間在籍していた事務所を退所。彼女は“独立”というカタチで、自分の足で、人生を歩き始めた。「当たり前ですけど、以前は事務所に任せていた仕事も自分でするように。やらなければいけないことや考えなければいけないことがグンと増えました。それこそ、これからは“桐谷美玲”の未来を自分でプロデュースしていかなければいけない。そのためには、自分自身を客観的に見る必要もありますし……。それはもう、初めてのことだらけで大変なんですけど。誰かに任せるのではなく、自分で人生を動かしていく、その感覚がとても楽しかったりもするんです」

一時期はモデルの仕事だけに専念することも考えた。でも、今はほかの仕事も再開することを考えているそうだ。

「ここ数年は、出産や子育てのために仕事のペースを落としていたので。離れてしまった仕事があるものの、離れたことであらためてその仕事の楽しさや面白さを見つめ直すことができました。また、新しいスタートを切ったのもやっぱり大きいのかな。新しいステージに立ったからこそ、今の自分に何ができるのか、それを確かめたくなった。新しいこと、ここ最近は距離を置いていたこと、いろんなことに挑戦したい気持ちが今育ち始めているのを感じています」


30歳、彼女は「凪を楽しみたい」と公言していた。それは芸能界という激流の中で多忙な20代を過ごしたからこその言葉。しかし、33歳になった彼女は「波を楽しみたい」と思い始めている。

「こないだ、同じ年齢の編集さんがこんなことを言っていたんです。“20代は学生から社会人へとステージが変わり、なかには結婚や出産する人も出始める。周りの環境が勝手に変化していくから、自分もどんどん変化していくけど、30代は環境の変化も落ち着く。だからこそ、自分から人生に波を起こしていかなきゃいけないんだよね”って。それを聞いて、なんだかすごく納得したんです。髪を切ったりしたのは無自覚だったけれど、そこで起きた変化の波は私をワクワクさせてくれた。これからは、その波を自分で起こすのも悪くないなって」

そう語りながら「30代でどれだけ波を起こし人生を動かしたか、それがきっと40代の自分につながるんだろうな」と言葉を続けた。彼女の目下の課題は“趣味を見つけること”だそう。

「実は私、趣味がないのが昔からの悩みで……。昨晩もPCに“趣味、30代、おすすめ”と入力して検索。でも、どれもピンとこなくて。趣味がある人って素敵ですよね。自分の好きなもの、夢中になれるもの、やりたいことがある。趣味があれば日々の中にもっと感動や高揚が生まれるだろうし、それはきっと人生をより豊かにしてくれるはず。だからこそ、まずは趣味を見つけて。人生に波、起こしたいですね(笑)」

桐谷美玲

“20代は環境が荒波のごとく変化。だから自分も変化できるけれど。環境の変化が落ち着く30代は自分で波を起こさなければいけないんだと思う”

ジャケット¥429000/アダム エ ロペ トップス¥9900/ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 丸の内店(ビューティ&ユース) パンツ¥60500/サードマガジン ピアス(右耳)¥61600・(左耳)¥58000・リング(指先側から)¥39000・¥370000・¥173000/トムウッド プロジェクト(トムウッド) ブーツ¥195800/ジミー チュウ

桐谷美玲

桐谷美玲

撮影/土屋文護〈TRON〉 スタイリスト/池田 敬 ヘア&メイク/河嶋 希〈io〉 モデル/桐谷美玲 取材・原文/石井美輪 ※BAILA2023年1月号掲載

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