音楽好きのライターが、バイラ読者におすすめの音楽をご紹介。今回は、くるり結成当時のメンバーで制作された、14枚目の最新アルバム『感覚は道標』をピックアップ!
ナビゲーター
ナビゲーター
戸塚真琴
夏は毎年フェスで忙しかったのですが、今年は推しのドームツアーが重なっていたため全国を飛び回り中!
くるり結成当時のメンバーで制作された、14枚目の最新アルバム
くるりが結成して26年。立命館大学の音楽サークルに所属していた、岸田繁、佐藤征史、森信行の3人によって結成されたバンドは今年、その当時のメンバーが伊豆に集まって14枚目となるアルバムを制作した。
くるりファンならピンとくるかもしれないが、森信行がアルバム制作に加わるのは2002年ぶり。約20年の時を経て、今だから奏でられる楽曲が加わり、くるりの新たな一面が見られるアルバムになっている。
これまでの作品では、いち早く電子音楽やクラシックなどを融合させ、実験的な取り組みを行ってきたが、今作ではどことなく原点回帰を感じさせる楽曲がそろう。先行配信されている、「In You rLife」や「California coconuts」をはじめ、温かみのあるサウンドと耳心地のいい岸田繁の声は気持ちが前向きになり、繰り返し何度でも聴きたくなる。
季節の変わり目で忙しくなりやすいシーズンだからこそ、ほっとひと息つくのにピタッとハマる名盤だ。
『感覚は道標』
¥3400(通常版) Victor/SPEEDSTAR RECORDS
メンバーが伊豆に集まり制作した14枚目のオリジナルアルバム。今作の制作現場に密着したドキュメンタリー映画も公開される。10月4日リリース。
くるり
1996年、立命館大学の音楽サークル「ロック・コミューン」のメンバーで結成。古今東西、様々なジャンルの音楽に影響されながら旅を続けるロックバンド。
イラスト/ユリコフ・カワヒロ ※BAILA2023年11月号掲載