2025年で創刊70周年。数々の名作がある『りぼん』に対して、それぞれの作品や作家についてのガチ勢が集合! 今回は上白石萌音さんに、さくらももこ先生の作品の魅力について、激アツに語ってもらいました。
上白石萌音さんが語る、さくらももこ先生の『ちびまる子ちゃん』『COJI-COJI』

俳優、歌手
上白石萌音さん
かみしらいし もね●1998年1月27日生まれ、鹿児島県出身。7月より放送スタートのドラマ「ちはやふるーめぐりー」(日本テレビ系)に出演。
やりたいことをとことんやっているさくら先生のユーモアが炸裂!
物心ついたときから大好きだったのが『ちびまる子ちゃん』でしたが、高校生のときにエッセイ小説『もものかんづめ』と出会ったことで“さくらももこ先生のことをもっと知りたい”と思い『COJI-COJI』にも行きつきました。さくら先生の作品はすべてに唯一無二のユーモアがあり、一気に虜に。特に『COJI-COJI』はやりたいことをとことんやっているような雰囲気がたまりません。ある年の誕生日に、妹がプレゼントしてくれたものがコジコジのぬいぐるみ。何をあげようかというときに思い当たるほど、“日常的にコジコジへの愛を発しているのか!”とそれで自覚しました。そのぬいぐるみは今もずっと、大事にしています。
さくら先生の作品は、ときに辛辣だったり、飛び抜けてシュールだったりもしますが、それはさくら先生が、子ども向けに目線を下げて書くのではなく、あくまで対等に読者と接しているからこそ。そういう媚びない姿が、時代も年齢も超えてさくら先生の作品がたくさんの人にずっと愛される所以のひとつかと思います。
印象的なセリフやシーンはたくさんありますが、ひとつ選ぶなら『COJI-COJI』の第19話『カエルの生き方の巻』。カエルたちがジョニーに言う「は? 役に立つかどうか? どうでもいいじゃんそんな事 オレ達ただモーレツに生きてるだけさ」というセリフがとても大好きです。どうしても“人の役に立たねば”と考えてしまう心が、ふっとゆるみます。いちばん大切な芯の部分はいつも“モーレツに生きてる”とカラッとしていたい。こういう無垢な心理のようなものが繰り出される瞬間が『COJI-COJI』にはたくさんあって、そのたびにハッとさせられます。
私にとって、さくら先生の作品はいつどんなときに触れても、ニヤリとできるものです。『ちびまる子ちゃん』の野口さんのように、クックックッと笑って無理なく心が元気になれるので、これからもずっと大好きです!

2巻 ©さくらももこ

『COJI-COJI』
さくらももこ著
集英社 1〜3巻
メルヘンの国で暮らすマイペースなコジコジを中心に、半魚鳥の次郎君や雪だるまのコロ助など、愉快な仲間たちとのシュールな日常を描く。『ちびまる子ちゃん』とともに、さくらももこの代表作。
Information
さくらももこ展
新潟県立万代島美術館 7/12(土)〜10/26(日)
詳細は「さくらももこ展」公式HPへ
取材・原文/上村祐子 ※BAILA2025年8・9月合併号掲載






















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