BAILAに初登場してくれた本田響矢さん。今や注目度No.1俳優として活躍する彼の、意外にも熱くてがむしゃらな素顔に迫るインタビュー！

「2025年を振り返ると、役者人生においても、自分の人生においても大きな変化があった年。特にドラマ『波うららかに、めおと日和』に出演させていただいたことで、同世代の方だけでなく、小さなお子さんや僕のおばあちゃん世代からもSNSを通じて声をかけていただくことがすごく増えました。これは圧倒的な違いのひとつでしたし、本当にありがたかったです。10月以降は『音楽劇「エノケン」』を走り切ったことも大きな出来事。7年ぶりの舞台でたくさんの素敵な先輩方に囲まれながらお芝居ができた経験は、これからの役者人生において大きな財産になったと思います。ただ、自分自身の気持ちの持ち方は今までと何も変わっていないつもりです。常に課題という壁と向き合い、もがきながら乗り越えることで成長していきたいです」（本田さん）

「夏に大人数でバーベキューをすることが長年の憧れだったのですが、今年ついに夢がかないました！　藤森慎吾さんに『やりたいです』とお話ししたら、ブランチファミリーで実施することができたんです。みんなで食べるお肉は美味しかったです（笑）。今年4月から出演させていただいている『王様のブランチ』では、これまであまりお会いする機会のなかった芸人の皆さんと、ロケやスタジオで一緒にお仕事をするように。毎回ロケが面白くて楽しいです。もちろん『波うららかに、めおと日和』や『音楽劇「エノケン」』をはじめ、主演を務めさせていただいたドラマ『すぱいす。』、来年1月に発売する写真集『ECHOES』など、2025年はいろんなお仕事で新たな出会いが多かった1年でした」（本田さん）

ジャケット￥107800・ニットベスト￥74800・ニット￥46200・パンツ￥50600／エンケル（シュタイン）　イヤカフ￥23800／トムウッド 青山店（トムウッド）　リング￥22000／アンドエー（マフ）　

「これまでを振り返ると、常に壁が目の前にある人生だったと思います。学生時代に部活で剣道をやっていたのですが、毎日厳しい稽古を繰り返して苦しい瞬間もありました。でもその大変な時期の先にある、“乗り越えたときの達成感”が僕はすごく好きで。これからも、乗り越えるべき課題という壁は僕の前にずっと立ち続けてほしいと思っています。壁に直面したときの対処法は、ひたすら考える、ということ。『こういうアプローチはどうかな、こっちはどうかな？』と考えに考えて、先輩たちのやり方を見たり、勉強になった瞬間をメモしたりしてからアウトプットします。頭をすごく使った日は、夕飯に焼肉を食べたのに翌日『なんか痩せた？』と言われたこともあるくらいです（笑）」（本田さん）

「『音楽劇「エノケン」』では、共演させていただいた市村正親さんや松雪泰子さん、豊原功補さんなどの先輩方からたくさんのことを吸収することができ、自分が想像していた以上に、まだまだ学ぶことがたくさんあるという気づきも得ました。疑問に思ったことは質問しますが、その前に一回今の自分にできることはないか、ひたすら考えをしぼり出します。そこで見つけた正解らしきものを『こう思っているんですけど、どうですかね？』と質問してみて答え合わせをすることが多いかもしれません。すると、先輩からプラスαのアイディアや素敵なヒントをもらえて深みが出る。すぐに聞いたほうが早いかもしれないけれど、やっぱり自分で考えたい。それが、僕の仕事に対するスタンスです」（本田さん）

「2026年を目前に控える今の心情は、新たなスタートラインに立った感覚です。お芝居はすごく楽しいけれど、技術的な課題など、お仕事をしているともがいてしまう瞬間も多々あります。それでも大切にしていきたいのは“人に応援してもらえる人間でありたい”という思いです。常に謙虚でいたいし、誰に対してもリスペクトを忘れずに持っていたいと思います。もともと僕は子どもの頃から『母が喜んでくれるから◯◯がしたい』と思うような性格。俳優のお仕事をしていても、自分が関わった作品や役を通して、観た方から『感動しました』と言ってもらえると強くやりがいを感じます。喜んでくれる方たちの声は、僕が仕事を頑張ることができる大きな燃料のひとつ。これまで以上に応援してくださる方が増えた分、しっかりと期待にこたえられるよう、自分の馬力や心のタンクの容量も増やしていきたい。今年吸収したことをエネルギーにして、2026年は大きな一歩を踏み出していきたいです」（本田さん）

ニット￥93500／インターナショナルギャラリー ビームス（スローン）　パンツ￥22000／ピルグリム サーフ＋サプライ 東京（ピルグリム サーフ＋サプライ）　リング（右手）￥61000／トムウッド 青山店（トムウッド）　リング（左手）￥14300／アンドエー（マフ）　

撮影／田形千紘　ヘア＆メイク／池上 豪〈NICOLASHKA〉　スタイリスト／井田正明　取材・原文／松山 梢　※BAILA2026年1月号掲載