ドラマ「スキャンダルイブ」で芸能事務所の社長を演じた柴咲コウさんと週刊誌の記者を演じた川口春奈さんにインタビュー。劇中でスキャンダルを巡る緊迫の攻防戦を繰り広げる二人の素顔に迫ってみると、どこか重なる部分もあるようで……。
撮影の合間は、トレーニングと食生活の話でリラックス

――今作が初共演の二人。川口さんは、柴咲さんとの共演について「憧れの大先輩だったので、めちゃくちゃ嬉しかったです!」と目を輝かせた。
川口 私は子どもの頃から超テレビっ子で、柴咲さんが出演されている作品はほとんど見てきたんです。今回のドラマでは、最初はバチバチしているんだけど物語が進むにつれて少しずつ変わっていく二人の関係性をどんなふうに一緒に演じられるんだろうって、すごく楽しみにしていました。
柴咲 ほとんど見られていたなんて! 私がバラエティ番組や色々な映像作品に出ている春奈ちゃんを見ていて感じたのは、人柄のよさ。だからこそ、したたかでこざかしい一面がある奏(川口さんの役名)をどう演じるんだろうという興味がありました。
――撮影を振り返って印象に残っているシーンを聞くと、二人とも「最終話は大変でした」と口をそろえる。
柴咲 とにかくセリフ量が多くて、「久しぶりにこんな長いセリフ来た!」って思いました。しかも、台本の改訂版が届いたら、さらに増えていたりもして。
川口 シーン自体も長かったんですけど、柴咲さんのセリフが圧倒的に多くて。「私が今ここでトチったらまずい……!」っていうドキドキがありました(笑)。
柴咲 無事に終わったときは、みんなで拍手したよね。
川口 はい、達成感がすごかったです。
――撮影の合間には、トレーニングや食生活についておしゃべりした思い出も。
川口 柴咲さんがトレーニングと食事管理をすごくストイックにされていて……。
柴咲 さっき、フライドチキンを食べましたけどね(笑)。今日はチートデーです。
川口 意外です! 撮影現場には、毎日鶏むね肉を使った手作りのお弁当を持参されていましたよね。そんなアスリートみたいにカッコいい柴咲さんにちょっとだけ感化されて、撮影期間はたま~におすすめの鶏肉のお店を教えてもらって、「今日は私も鶏むね肉を食べました!」って報告していました。
柴咲 それを聞いて、私は「いいぞ、その調子!」って。
川口 でも私はその直後にお菓子を食べちゃっていたから、「意志弱っ!」っていう感じでした。
仕事のモチベーションを保つため衣食住はおろそかにしない――柴咲コウ

めまぐるしい日々の中でも自分の機嫌を上手にとるように――川口春奈

――出演作が途切れることのない二人が仕事をする上で大切にしていることとは。
柴咲 直感。それだけで生きていると言っても過言ではないです。たとえば作品との出会いひとつとっても、あれこれ考えるのではなくて、台本をいただいたときに私が関わるべきだというイメージが瞬時に浮かび上がってくるかどうかが大事。
川口 めちゃくちゃわかります。何事も出会いとタイミングだなと思うから、私も最初に感じたフィーリングは大切にしていますね。あとは、求められているものに対しては、きちんとこたえたいなと。
柴咲 誠実だね。
川口 私たち、誠実です!
柴咲 ハハハハハ!
川口 柴咲さんは、お仕事のモチベーションをどうやって保ち続けていますか?
柴咲 私の場合は、衣食住をおろそかにしないこと。作品の撮影に入ると、ある程度の時間はどうしても拘束されるけど、そんな中でも料理を作ったり、掃除をしたり、部屋の空気を入れ替えたり、猫と戯れたり、新しい洋服を買って「イェーイ!」ってテンションを上げたり。
川口 家と撮影現場を往復しながらいかに自分の機嫌をとれるかを考えると、衣食住は大きいですよね。好きなものに囲まれる、好きな人たちと過ごす、美味しいごはんとお酒を楽しむ……ささやかなことの“ちりつも”なのかなと思います。
柴咲 お酒、好きだねぇ。
川口 趣味もないし友達も多くないので、お休みの日は本当にすることがなくて。だいたいは、夕方くらいからアテを作りつつ飲んじゃっていますからね(笑)。
柴咲 私は晩酌型じゃないんだけど、作品がクランクアップしたときとか、大きいお仕事がひとつ終わったときは、お酒を飲みに行って自分を労うかな。飲むと決めたら、最後までお店にいる、みたいな感じ。
川口 やっぱりカッコいいです!

春奈ちゃんとは、猫っぽい性格が似ている気がするんです――柴咲コウ
柴咲さんが顔をクシャッとさせて笑うたび、キュンとします――川口春奈
――ドラマでは、立場も守るものも正反対の役を演じた柴咲さんと川口さん。そんな二人の共通点を探るべく、撮影現場で見つけたお互いの意外な一面について尋ねてみた。
柴咲 春奈ちゃんの心の中には精神年齢が幼い子もいるよね。
川口 えっ、本当ですか!?
柴咲 撮影の待ち時間はずっとお腹をさすっている、みたいな(笑)。
川口 たしかに(笑)。「食べすぎちゃった~」って。柴咲さんはカッコいいイメージが強かったので、たまに顔をクシャッとさせて笑っている姿を見ると、ものすごくキュンとします。でも、撮影現場で笑いかける相手が自分じゃなくて別のキャストの方だと、実はひそかに嫉妬していたんですよ。
柴咲 そうだったの!? 全然知らなかった。二人の共通点でいうと、私は猫を2匹飼っていて、自分のことも猫っぽいなと思うんです。春奈ちゃんは犬派なわりに人見知りで、そこはちょっと親近感がありましたね。
川口 私、猫を飼えると思います? 最近猫の魅力も少しずつわかってきた気がして、一緒にいたら、つかめない感じとかがたまらなくなるのかな?って。
柴咲 飼えると思う。ひと口に猫といっても、犬みたいな性格の子もいるからね。春奈ちゃんは、シッポを振って寄ってくるような猫がいいんじゃない?
川口 まさに! うるさいくらいグイグイ来てくれる子が理想。……じゃあ、やっぱり犬を飼ったほうがいいってことですか?
柴咲 そうかもしれないね(笑)。

©ABEMA
ABEMAオリジナルドラマ「スキャンダルイブ」
出演/柴咲コウ、川口春奈ほか
ABEMAにて無料配信中
芸能事務所社長・井岡咲(柴咲コウ)の耳に飛び込んできたのは、看板俳優の不倫記事が週刊誌に掲載されるという連絡。記事を書いたのは敏腕記者の平田奏(川口春奈)。華やかに見える芸能界の裏側で、事務所と週刊誌の熾烈な争いが火蓋を切る。

柴咲コウ
しばさき こう●俳優・歌手・レトロワグラース代表。映画『兄を持ち運べるサイズに』が公開中。音楽活動では11月より全国17都市を巡る『KO SHIBASAKI LIVE TOUR 2025 ACTOR’S THE BEST 〜邂逅〜』を開催するなど、俳優、アーティストとして幅広く活躍を続ける。

川口春奈
かわぐち はるな●1995年2月10日生まれ、長崎県出身。2009年に俳優デビュー。ドラマ「着飾る恋には理由があって」「silent」「9ボーダー」「アンサンブル」などに出演。2024年5月号よりBAILAミューズを務める。
(柴咲さん)イヤリング¥18000・リング(右手)¥18000・(左手の指先側)¥15000/ORG リング(左手の根元側)¥28600/マユ ショールーム その他/スタイリスト私物 (川口さん)ニット¥27940/エイチ ビューティー&ユース 中に着たTシャツ¥18150/マーガレット・ハウエル パンツ¥35970/ MHL. ネックレス¥220000/リトルリーグ インク(ミズキ) 靴¥144100/ピエール アルディ 東京(ピエール アルディ) ピアス/スタイリスト私物
撮影/伊藤彰紀〈aosora〉 ヘア&メイク/川添カユミ〈ilumini.〉(柴咲さん)、笹本恭平〈ilumini.〉(川口さん) スタイリスト/柴田 圭(柴咲さん)、百々千晴(川口さん) 取材・原文/吉川由希子 ※BAILA2026年1月号掲載

BAILA編集部
30代の働く女性のためのメディア「BAILA」。ファッションを中心にメイク、ライフスタイルなど素敵な情報をWEBサイトで日々発信。プリント版は毎月28日頃発売。





























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