いつ会っても“シンプルなのに自分らしいコーデ”が素敵すぎる!と編集部が長年注目してきた佐藤晴美。「毎日着る服を“好き”と思えたら、人生の幸福度はぐんと上がると思う」と話す彼女。ファッションを敬愛し、ファッションとともに生きる、その先にあるものとは——。
服は人生。かなえたい未来は、今日の一着から始まる

「こんなに自分の私服を見つめ直したのは、初めてだったかもしれません」。そう笑って振り返る今回の特集は、晴美にとって、自分自身と向き合う時間でもあった。
「ワードローブを一着一着見返しながら、“私はなにを、どんなふうに着ていたいんだろう”と考える時間がたくさんありました。ここまで私服を赤裸々にお見せする機会はなかなかないですし、ある意味プライベートをさらけ出すようでちょっぴりドキドキ……」
毎日なにげなく袖を通している服も、あらためて並べてみると、自分の価値観やその時々の気分、積み重ねてきた時間まで映しだしていることに気づく。
「好きだから自然と増えていたアイテムもあれば、“最近はこういう合わせ方が気分なんだな”という発見もありました。今回の企画を通して、あらためて“やっぱりファッションが好き”って再確認したんです」
30日間の自撮りも、私服スタイリングも。すべて自ら手がけた日々は決して楽ではなかったはず。そこから晴美のこの企画に対する熱量が伝わってくる。
「大変だったけど、それ以上に楽しくって! こんな経験は、そう何度もあることじゃないと思うんです。もしかしたら最初で最後かもしれない。だからこそ、一緒に作り上げてくださった編集部の皆さんには感謝しかありませんし、自分自身にも“よく頑張ったね”って言ってあげたいです。いつもBAILAを読んでくださっている方はもちろん、ふらっとページをめくった方にも“なんだか気になる”と思っていただけたら、すごく幸せです」
そんな今の自分のファッションをひと言で表すなら――。少し考えて返ってきた答えは、「再出発」という言葉。ただ、それはゼロから始めることではなく、自分らしさの幅を広げること。
「自分の軸は変わっていないんです。上質なベーシックへの愛情も、長く着られるものが好きという気持ちも変わらない。でも今はその軸を持ったまま、もっと冒険してみたい、と思うようになりました」
モデルとしてもガールズグループ“CIRRA”のプロデューサーとしても新しい挑戦が続いたこの数年。自分の可能性に蓋をしない大切さを知った今、その変化はファッションにも確実に表れているようで……。
「ここ5年くらいはずっとシンプルでモード感のあるスタイルが定番。でも、気を引き締める場面が増えたからか、ファッションでは少し肩の力を抜けるような、やわらかなムードにも惹かれるように。昔は好きだったのにもう二度と着ないだろうと思っていたリボンやレースに、またときめくようになったんです。“こういう私もいいかも”って思えた今こそ、おしゃれを更新するタイミングなんじゃないかって」
年齢を重ねるほど、自分の“好き”は研ぎ澄まされていく。それは心地よいことでもある一方で、そこにとどまってしまうことへの怖さもある。
「好きなものってどんどん定番化していくじゃないですか。それは自分らしさでもあるけれど、そのままではそれ以上になれないような気もして。だから、感性をアップデートしていきたいんです。いうならば、旅にでるみたいなイメージ。知らない景色を見てみたい。その景色を見たら、また違う自分に出会えるような気がするから」
だからこそ、大事にしているのは、大きく変わることではなく、小さな変化を積み重ねること。
「ぜんぶを変える必要なんてなくて、今好きなものに少しだけ新しいエッセンスを足してみるくらいで充分。いつもの白Tにレースキャミを重ねてみたり、小物で遊び心を加えてみたり。それだけで大好きな白Tに再びワクワクできるんですから」
少し着こなしを変えるだけでも、気持ちは驚くほど前向きになる。そんな経験を重ねてきたからこそ、晴美はファッションの力を信じている。
「私は、服って人生そのものだと思っているんです。その時々の気持ちや生き方が表れるし、新しい一歩を踏みだしたいときには、そっと背中を押してくれる存在でもある。大袈裟かもしれないけど、丁寧に服と向き合うことが、素敵な出会いやチャンスにつながることだってきっとあるはず。そのきっかけは、案外いつものワードローブから始まるのかもしれないと思うと、気が抜けないというか(笑)。実はここ数年、プライベートではパンツスタイルばかり。これはちょっともったいないかもと思うようになりました。だから、大人らしい品を大切にしながら、疎遠になっていた甘めなテイストにも積極的に挑戦している真っ只中。今の私だからこそできるベーシックを、もっと自由に楽しんでいきたいです!」
「服は人生」。その言葉のとおり、心が動いた一着と戯れながら、これからも伸びやかに自分らしさを紡いでいく。
ワンピース¥36300/サヴィル サヴィ タンクトップ(ペプラムつき)¥25300/サードマガジン(サードマガジン×ケイ シラハタ) パンツ¥29700/エスアンドティ(ジャパン ブルー ジーンズ) ネックレス¥290400/エスケーパーズオンライン(ソフィーブハイ)
私服SNAP オフショット
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撮影/金谷章平 ヘア&メイク/笹本恭平〈ilumini.〉 スタイリスト/加藤かすみ モデル/佐藤晴美 取材・原文/榎本洋子〈TENT〉 ※クレジット表記のないものは、すべて私物です ※BAILA2026年10月号掲載

BAILA編集部
30代の働く女性のためのメディア「BAILA」。ファッションを中心にメイク、ライフスタイルなど素敵な情報をWEBサイトで日々発信。プリント版は毎月28日頃発売。






















































