見ているだけでお腹がすいてくる、韓国ドラマに登場する料理たち。韓ドララバーズ二人のアツアツ対談からドラマの頻出料理をひもとき、あの作品の名物メニューをレクチャー☆ 今回は、「梨泰院クラス」のシグネチャー「スンドゥブチゲ」など、自宅で作れる韓国ソウルフード3品をご紹介します。
料理家
ワタナベマキさん
料理家。好きが高じて『韓国ドラマの妄想ごはんレシピ帖』(主婦と生活社)を上梓。好きなドラマは「梨泰院クラス」。
美容ライター
山崎敦子さん
美容と韓流の二刀流ライター。「エクラ」「SPUR」のwebで韓流コラムを連載中。今、いちばん会いたいスターはアン・ボヒョン。
ソウルフードはあんなドラマやこんな映画にも
山崎 伝統料理であり、テレビや映画の食事シーンでよく登場するのがジョンですね。
マキ 「恋愛体質〜30歳になれば大丈夫」「賢い医師生活」「マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜」などでも、ジョンを囲むシーンが。
山崎 確かにありました!「雨の日はジョンを食べに行こう」が合言葉らしいですしね。
マキ 諸説あるそうですが、ひとつは“雨音とジョンをちびちび焼く音が似ているから”だそう。比較的作りやすいし、具材を変えてアレンジもしやすいので、韓国料理ビギナーの方にもぜひ。
山崎 食卓を囲む料理といえば、タッパルも!
マキ 居酒屋さんには必ずあるメニューで、ビニール手袋をはめ、手で豪快に食べます。本式は鶏の足ですが、今回は手羽中で。下ゆですると、味がしみやすくなるし、やわらかくなります。
山崎 ソジュ(韓国焼酎)との相性もぴったり。居酒屋といえば、そこが舞台の中心になる「梨泰院クラス」は外せませんね。
マキ もう何度見たことか……♡ 13話で、CEOに昇格し、サングラスをかけてベンツを運転するパク・セロイと同じくらい、登場する料理も魅力的。復讐相手に出す渾身の豚もやし炒め、そしてスンドゥブチゲ! おぼろ豆腐を使うのがポピュラーですが、絹ごし豆腐でも代用可ですよ。
【3種のジョン(ズッキーニ/魚肉ソーセージ/万能ねぎ)】小麦粉と卵をつけて焼く韓国版ピカタ
●材料(2~3人分)
ズッキーニ……1/2本(150g)
魚肉ソーセージ……2本
万能ねぎ……1/2袋
塩……小さじ1/3+適量
薄力粉……適量
卵……2個
砂糖……小さじ1/3
ごま油……大さじ2+少々
赤唐辛子(粗びき)……少々
(A)
黒酢……大さじ1
しょうゆ……大さじ1
白ごま……少々
●作り方
①ズッキーニは1.5cm厚さ、魚肉ソーセージは1cm厚さの斜め切り、万能ねぎは7cm長さに切る。全体に塩適量をふり、薄力粉をかるくまぶす。
②卵に砂糖と塩小さじ1/3を加えて混ぜる。
③フライパンにごま油大さじ1を入れて中火で熱する。①のズッキーニと魚肉ソーセージを②にくぐらせて並べ、弱めの中火で焼き目がつくまで両面を焼き、取り出す。
④フライパンにごま油大さじ1を入れて中火で熱し、万能ねぎを並べる。③で残った卵液を流し入れ、底面が焼けたら裏返し、ごま油少々を表面全体にたらし、こんがり焼く。
⑤器に盛り、赤唐辛子をふる。(A)をつけて食べる。
【スンドゥブチゲ】居酒屋が舞台「梨泰院クラス」のシグネチャー
パク・セロイが父から受け継いだ味に思いを馳せて♡
●材料(3~4人分)
おぼろ豆腐……200g
白菜キムチ……50g
豚バラ薄切り肉……120g
あさり(砂出し)……200g
ねぎ……1/2本
エリンギ……3本
にら……1/2袋卵……1個
(A)
煮干しだし……2カップ
みりん……大さじ2
(あれば)アミの塩辛……小さじ1
(B)すりおろしにんにく……1/2かけ分
すりおろししょうが……1/2かけ分
赤唐辛子(粗びき)……小さじ2
ナンプラー……小さじ2
赤唐辛子(粗びき)……少々
●作り方
①豚肉は食べやすい大きさに切り、ねぎは斜め薄切り、エリンギは縦に薄切りにする。(B)は混ぜておく。
②鍋に(A)を入れて中火にかけ、豚肉とあさりを加え、ひと煮立ちさせたらアクを取る。ねぎとエリンギ、ざく切りしたキムチを加えてひと煮立ちさせ、ふたを閉めて弱めの中火で3分煮る。
③豆腐を大きめのスプーンですくって加えたら卵を落とし、5cm長さに切ったにらを加えてひと煮立ちさせ、赤唐辛子をふる。お好みでご飯を加えても。
【タッパル風甘辛炒め】ガシガシほおばる居酒屋のスタメン
鶏の足で作る甘辛炒め。今回は手軽な手羽中で代用♪
●材料(2人分)
鶏の手羽中(半割り)……20本
ごま油……小さじ2
(A)
すりおろしにんにく……1かけ分
すりおろししょうが……1かけ分
コチュジャン……小さじ2
赤唐辛子(粗びき)……小さじ2
みりん……大さじ2
砂糖……小さじ1
酒……大さじ1/2
●作り方
①鍋に手羽中を入れ、かぶるくらいの水を注ぎ、中火にかける。煮立ったらザルに上げて流水で洗い、水気をふく。
②フライパンにごま油を入れて中火で熱する。①を加え、焼き目をつけながら6〜7分焼く。
③合わせた(A)のタレを加え、とろっとするまで煮立たせながら炒める。
撮影/馬場晶子 取材・原文/広沢幸乃 構成/渡辺敦子 ※BAILA2023年10月号掲載