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【管理職を選ばなかった、働く女性にインタビュー】フリーランス広報・小野 茜さん「管理職試験をきっかけに独立を決意」

業務内容も仕事に求めるやりがいも持って生まれた個性も様々な人たちの経験談から見えてくる、自分らしいキャリアの築き方のヒントとは? 今回は管理職になることを選ばなかった、フリーランス広報の小野 茜さんにお話を聞きました。

【管理職を選ばなかった先輩】フリーランス広報・小野 茜さん

小野 茜さん

フリーランス広報

小野 茜さん(43歳)


株式会社ABC Cooking Studioで広報を経験後、7年前に独立しPR会社を立ち上げ。様々な企業の広報支援・コンサルを担当する。著書に『ひとり広報の戦略書』(クロスメディア・パブリッシング)がある。

頑張るのはここじゃない。独立を決めた管理職試験

食に関連する案件を中心にフリーランス広報として10社のPRを担当し、様々な場でそのノウハウを発信している小野さん。7年前に独立・起業をしたきっかけは、会社員時代に管理職試験に落ちたことだった。

「当時は広報の仕事に可能性や面白さを感じていた時期だったので、上司からマネジメント試験への受験を打診されたときはポジティブに受け止めていました。ところが試験にはあえなく失敗。一緒に受けた新卒5年目・広報に異動して間もない後輩が合格しました。私自身は広報としてしっかり結果を出してきたつもりでしたが、会社の慣習として新卒入社の社員のほうが出世が早い傾向にあったんです。企業には企業なりのルールや文化があるし、中途入社の私が上のポジションを目指すには時間がかかる可能性も高い。頑張るとしたら別の選択肢を考えたほうがいいと思い、退職することを決めました

組織に属さず働くメリットは、スピード感と働き方の自由さ。

「稟議を待つことなく自分の判断でフットワーク軽く動けますし、アイディアをそのままクライアントに渡せることが魅力です。会社員だと評価されるまでに時間がかかる印象がありますが、ひとりで仕事をしていると感謝される瞬間が日々ありますし、仕事ぶりを認められて新しい案件のご相談をいただく機会も多い。人伝いでご縁がつながっていくのが嬉しいです。土日に仕事をすることもありますし、平日に趣味のゴルフに行くこともあります。その自由さは独立のメリットです」

仕事を受ける際に大切にしているのは、自分がワクワクするかどうか。イベントの運営やインバウンドツアーの企画、ECサイトでの商品の販売など、広報業務から大きくはみ出してプロジェクトに携わることもしばしば。

「経験したことがあるかどうかはあまり考えません。それよりも、ワクワクしたら多少リスクがあっても挑戦するスタンス。基本的にはひとりで仕事をしていますが、経験のない分野では知見のある人の力を借りて一緒にプロジェクトを進めています。大きいイベントを組むときにはフリーランスのPR仲間にメディアへの声かけを手伝ってもらっていますし、今年の春から講師を務めている『ひとり広報アカデミー』の生徒さんたちに、インターンとして手伝ってもらい乗り切ることも。ひとりだからこそ、その時々でチームを組めますし、働き方を自由にデザインできることは大きな魅力だと思います

管理職になるほうが独立よりリスクは少ない!?

当然、組織という後ろ盾がないからこその不安定さや、仕事をシビアにジャッジされる厳しさに直面するのもフリーランスの宿命。

「独立にはリスクが伴います。『責任を負う自信がない』という理由でマネージャーを躊躇している人が、キャリアチェンジの選択肢として独立することはおすすめしません。会社に所属して管理職になるほうが、フリーランスよりも断然リスクは少ないはずですから」

もちろん、マネージャーよりもプレイヤーとして活躍していきたいと強く思うなら独立もあり。今はフリーランス向けに仕事を斡旋する人材会社もあり、以前よりリスクを負わずに独立できる環境にあるという。

「スタートアップ企業など、部署として広報を持たない会社からスポットで案件が来ることも増え、フリーランス広報の需要が高まっているのを感じます。パソコンとスマホさえあれば初期投資をかけずに独立できますし、遠方にいるクライアントの仕事もリモートで受注することが可能。いずれにせよ、仕事の向き不向きはやってみないとわからないですよね。私もいまだに広報が向いているのかどうかわからないので(笑)。もしも管理職になる貴重なチャンスが巡ってきたらぜひチャレンジしてみてほしいし、独立に興味があるなら、副業から徐々に始めてみるのもいい。リスクと責任を負うからこそ、仕事はさらに面白くなるはずですから」

「管理職試験での失敗をきっかけに独立することを決意しました」

「フリーランスはリスクもあるけど自由もある!」

「フリーランスはリスクもあるけど自由もある!」

小野さんのHistory

21歳 2002年

 株式会社AOKIホールディングス入社
 アニヴェルセルカフェに異動
 

23歳 2004年

 2年後に退社しフランス・パリへ留学
 
 

24歳 2005年

 ハイアット リージェンシー東京入社
 
 

29歳 2010年

 外食業界向けニュースメディアでライター・編集に携わる
 
 

31歳 2012年

 株式会社ABC Cooking Studio入社
 法人営業から広報部へ
 

管理職を選ばなかった
35歳 2016年

 
 管理職試験を受ける
 その後退職しフリーランスに
 

36歳 2017年

 PR会社「EAT UNIQUE」設立
 
 

管理職になる? ならない? 小野さん的回答

向き不向きを決めつけず、ワクワクするほうを選んでみて

撮影/花村克彦〈Ajoite〉 取材・原文/松山 梢 ※BAILA2025年1月号掲載

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