編集ぶん&ライターくぼやんがアートを紹介する連載【編集ぶん&ライターくぼやんのARTをもっと深く感じたい!】。第4回は、資生堂ギャラリーで開催の「うたう仲條 おどる仲條 ―文字と画と、資生堂と」を訪問しました。
今月の展覧会は…「うたう仲條 おどる仲條 ―文字と画と、資生堂と」at 資生堂ギャラリー
色と形と文字とでわくわくさせる、ポジティブなデザインの力!

壁面のカラフルな作品は、仲條が1970〜2010年代にかけて手がけた広告やカレンダー等が中心。男性用の化粧品&ライフスタイルブランドの先駆けであった「タクティクス・デザイン」や、’90年代の「INOUI」「ピエヌ」など、今でも、そして今だからこそ鮮烈に感じるデザインがそろう
撮影/加藤 健

資生堂パーラーのお菓子のパッケージや展覧会用(2005年)の屏風のアート作品なども
撮影/加藤 健

『花椿』表紙1983年1月号。長年アートディレクションを手がけた『花椿』。企業文化誌にとどまらないカルチャーを伝えている。撮影/冨永民生、スタイリング/檜山カズオ、ヘア&メイク/マサ大竹

1982年から2011年までのバックナンバーが手に取れるライブラリーコーナー
撮影/加藤 健

ライターくぼやん
現代の最適化されたデジタル広告とは違う自由な挑戦性も魅力
編集ぶん&ライターくぼやんが、展覧会担当リーダー 塚田優子さんに聞いた!

展覧会担当リーダー
塚田優子さん
2010年に資生堂に入社、『花椿』編集室で5年間勤務。一度退社後、女性誌編集部やフリーランスで活動。’19年に再び資生堂に入社し’22年から『花椿』の編集長を務める。
ぶん 銀座のランドマーク、東京銀座資生堂ビル地下にギャラリーがあるとは。なんてカラフルな世界観!
塚田 1960年代から亡くなる2021年まで、資生堂とともに歩んできたデザイナーの仲條正義さん。今回は「デザインはうたになる方を選ぶ」という彼の言葉にちなみ、画と文字が響きあう作品を集めました。SNSを通じ、世界中から若い方が来場してくださってます。
くぼやん 化粧品ポスター、ノベルティやお菓子のパッケージ。見覚えのあるものから、「これって何の広告?」と驚くほどアート性の高いものもありますね。
塚田 仲條さんはもともと画家を志していたこともあり、自身で画もイラストも描くし作風も自由自在なんです。
ぶん 1989年の「INOUI」のポスターは衝撃。モデルは白塗りで、顔の真ん中にポップなロゴが載っています!
塚田 今ではちょっと考えられない広告ですし、今のマーケティング論を超越しているかもしれません。でもこの前衛的なデザインに多彩なクリエイターが魅了され、仲條さんと一緒に仕事をしたがったんです。
ぶん 今でもかっこよくて新鮮だし、同時に歴史ある「資生堂らしさ」も感じられるのが興味深いです。
塚田 仲條さんは、伝統的なエレガンスに対し先進的なデザインで刺激を与えました。その「品のいいアヴァンギャルド」が、資生堂らしさにまたつながる。そんな循環が長い関係性の中で培われてきたように感じます。
くぼやん 展示全体から仲條さんへの愛を感じますね。
塚田 私自身、2年間『花椿』編集部で一緒に仕事をしました。若い感性への好奇心がとても強くて、駄洒落好きで、漫画やお笑いにも詳しい! 「わかりやすいことなんてヤボでつまんないぞ」と言われました(笑)。
ぶん 名言ですね! 時代にとらわれず、おしゃれで遊び心のあるデザインって心を楽しくさせてくれます。帰りは1Fの資生堂パーラーで、仲條さんがパッケージデザインをしたお菓子を買って帰ることにします♡
訪れたのは…資生堂ギャラリー
資生堂の広告や企業文化誌『花椿』などのアートディレクションを長年手がけたグラフィックデザイナー、仲條正義(1933〜2021)。彼がデザインした文字と画の躍動感に注目する展覧会。
「うたう仲條 おどる仲條 ―文字と画と、資生堂と」
〜6/28
東京都中央区銀座8の8の3 東京銀座資生堂ビル地下1F
11時~19時(日曜・祝日~18時)
休館日/月曜
入館料/入場無料
https://gallery.shiseido.com/jp/
他にも行きたい展覧会
「大ゴッホ展 夜のカフェテラス」at 上野の森美術館

フィンセント・ファン・ゴッホが、南仏アルルで、灯りに照らされるカフェテラスと星の瞬く青い夜空を描いた名品《夜のカフェテラス(フォルム広場)》が約20年ぶりに来日。モネやルノワールなど、同時代の印象派の作品も登場。
【展覧会DATA】
〜8/12
東京都台東区上野公園1の2
9時~17時30分(金・土曜・祝日~19時。入館は閉館の30分前まで)
会期中無休
入館料/一般平日¥2800ほか
https://grand-van-gogh.com/
「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」at 東京都現代美術館

仕掛けたっぷりのグラフィカルな絵本『はらぺこあおむし』の作者、エリック・カールの大回顧展。色鮮やかな原画やコラージュに用いた素材を展示、世代を超えて愛される作品の創作の秘密に迫る。
【展覧会DATA】
〜7/26
東京都江東区三好4の1の1 企画展示室1F/3F(木場公園内)
10時〜18時(展示室入場は閉館の30分前まで)
休館日/月曜(7/20は開館)、7/21
入館料/一般¥2300ほか
https://ericcarle2026-27.jp/index.html
イラスト/佐伯ゆう子 取材・原文/久保田梓美 ※BAILA2026年7月号掲載

BAILA編集部
30代の働く女性のためのメディア「BAILA」。ファッションを中心にメイク、ライフスタイルなど素敵な情報をWEBサイトで日々発信。プリント版は毎月28日頃発売。













































編集ぶん
まさに歌って踊るようなデザイン! 見るほうも心が浮き立ちます