良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第77回は、「早くしてください」。
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■「早くしてください」がよけいなひと言なのはなぜ?
あらかじめ急ぎの仕事であることを伝えていたとしても、相手は「早くしてください」と急かされると、焦ってストレスを感じてしまいます。
プレッシャーから、いつもならすぐできる仕事に手間取ってしまい、パフォーマンスが落ちてしまうこともあるかもしれません。
進捗状況をたずねる場合も、「どうなっていますか?」という聞き方だと疑いのニュアンスがあるので、お願いする言い方を心がけましょう。
■言いかえるならこれ!
急ぎの仕事を依頼した相手に「早くしてください」と急かすのはよけいなひと言!
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「明日15時からの会議に間に合わせたいので、早急にお願いします」
が正しい!
具体的な締め切りを明確に伝えて。
■さらに上手に使うには?
このような場合は、「明日15時からの会議に間に合わせたいので、早急にお願いします」というように、締め切りを明確にする必要があります。状況が知りたい場合は、「進捗状況をお知らせください」と、相手にお願いする形で聞くといいですね。
緊急の仕事を依頼する場合は、依頼時に締め切りの期日を明確にしていないと、こうしたトラブルが起きやすくなります。
頼んだほうは「急ぎでやってほしい」とお願いすれば最優先でやってくれるはずと思っていても、依頼されたほうは今やっている仕事が終わってから取りかるつもりでいるということがよくあるからです。
仕事の優先順位は人によって違いますから、スケジュール管理を怠らないように注意しましょう。
■引用したのはこちら
好かれる人の言葉選びを身につける 大人の伝え方練習帳
宝島社 大野萌子著
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子