転職のプロである、リクルートエージェントの中村果代さん、パーソルキャリアの川嶋由美子さんが転職市場について解説。各会社のリモートワークへの姿勢は? さらに今増えている「リファラル採用」とは?
リクルートエージェント首都圏 カスタマーサービス部 部長
中村果代さん
転職エージェント、カスタマーサービス部門の部長。100人超のメンバーとともに、よりよいライフ・キャリア構築のサービスを磨き続けている。
パーソルキャリア doda副編集長
川嶋由美子さん
転職希望者の支援に長年携わる。社内の人材育成と組織開発も担当し、現在はプロジェクトエージェント統括部 エグゼクティブマネジャーも兼任。
出社回帰?フルリモートOK?企業の姿勢は今、変革期
コロナ禍を機に本格的に導入されたリモートワーク。「今、女性の転職希望者のなかで、最も希望が多い働き方です」(川嶋さん)。一方で、企業側は対応を調整中だとも。「こうした転職者の希望にこたえたほうが人材を確保しやすい、社屋の家賃や光熱費を抑えられるなどのメリットと、出社して対面で仕事を進めることの効率性を天秤にかけて、どうするか検討を重ねている企業が多い印象ですね。まさに働き方の変革期の真っただ中なのが、今といえます」(中村さん)
COLUMN
フレックス、在宅、時短…。柔軟な働き方に企業側も対応中!
リクナビNEXT上で測定した「働き方に関する『こだわり条件』が含まれる求人原稿の推移」によると、フレックス、在宅などの勤務形態を盛り込んだ求人情報は2021年から右肩上がりに急増中。「副業に関しては堂々とOKとうたっている企業はまだ少ないですが、申請すればよい、そもそも禁止していないなど、社風によっても差があるので、個別に確認してみる価値はあります」(中村さん)
増えてます。リファラル採用
社員の知り合い(元上司や元同僚など)から人材を確保する「リファラル採用」に力を入れる企業が増加中。「特にエンジニアなど専門職の方は、リファラル採用が増加傾向にあります。企業側も人手を確保するのに必死ななかで、知り合いを介して紹介される人材だと身元がしっかりしていますし、転職をする側も新しい環境になじみやすい、事前に職場の情報を得やすいなど利点が。最近はリファラル採用に特化したサービスも登場しています」(中村さん)
イラスト/そばまる 取材・原文/石井絵里 ※BAILA2023年10月号掲載