転職のプロである、リクルートエージェントの中村果代さん、パーソルキャリアの川嶋由美子さんが転職市場について解説。今回は、現在の転職業界の動向と、話題の「アルムナイ制度」をピックアップ!
リクルートエージェント首都圏 カスタマーサービス部 部長
中村果代さん
転職エージェント、カスタマーサービス部門の部長。100人超のメンバーとともに、よりよいライフ・キャリア構築のサービスを磨き続けている。
パーソルキャリア doda副編集長
川嶋由美子さん
転職希望者の支援に長年携わる。社内の人材育成と組織開発も担当し、現在はプロジェクトエージェント統括部 エグゼクティブマネジャーも兼任。
【TREND】転職業界は、数年前から売り手市場。今後も転職しやすい環境は続く
アベノミクスから続く女性の雇用拡大路線、世界経済の成長と慢性的な人材不足を受けて、労働市場は活況。
「コロナ禍が深刻だった2020年からの約2年間は、採用の制限を余儀なくされた業種もありますが、基本的にはジョブチェンジしたい方の売り手市場が続いています。特に女性は管理職の希望者や経験者が必要とされており、追い風と言えますね」(川嶋さん)。
この状況は今後も続くとか。「誰もが転職にチャレンジできる時代になりました」。
【TREND】出戻り歓迎! アルムナイ制度が拡大
人事分野における「アルムナイ」とは、「退職者」を意味する。いわゆる“出戻り”転職を歓迎する制度で、昨今のトレンド。
「リクルートでも『アルミー』というアルムナイのサービスを提供しており、最近では日本郵政様にも導入いただきました」(中村さん)。
アルムナイ制度は、企業側と雇用される側、両方にとってメリットがあるのだそう。
「企業はすでに人となりがわかっていますし、出戻るほうもまったく未知の職場ではないので、相互に安心感があります」(中村さん)。
イラスト/そばまる 取材・原文/石井絵里 ※BAILA2023年10月号掲載