【桐谷美玲＆大政 絢】30代になった２人の歩き方。セブンティーン＆ノンノ時代の懐かしの表紙も！

スカウトをきっかけに自分では想像もしていなかった世界へ。
私の10代、20代は本当にめまぐるしかった。
考えたり悩んだりする暇もないほど激動の毎日で振り返ると、本当に「よく乗り越えたな」って思う。
それはもう、当時の自分を思い切り褒めてあげたいくらいに。
でも、あの時間があったからこそ今の自分がいるんですよね。
いろんな経験をさせてもらえたから「本当に自分が何をしたいのか」が見えた。
「自分にとって何が心地よいのか」がわかった。
頑張ったからこそ自分の“土台”を築くことができた……。
31歳の私は自分の足で、自分のペースで、無理せず自分らしく生きることができている。
それは頑張ってきた自分への“ご褒美”。
人生には必死に頑張る時期が一度は必要なのかもしれないよね。
今はいろんなことを経験して強くなれた自分も感じます。
昔は世間の目や声が気になり一喜一憂することもあったけど、今は多少のことではゆるがない。鉄の心、手に入れました（笑）。
結婚してからはなかなか子どもができないことに悩んだ時期も。
そんなときに周りからかけられる「なんで子どもをつくらないの？」「子どもが嫌いなの？」……そんな心ない言葉に傷ついたことも。
でも、そんなときも「わかってくれる人がいればいい」と思えた。
理解し支えてくれる人がいる幸せを感じることができた。
昔は何事に対しても全力。バランスをくずしたこともあったけど、今は上手に足し算、引き算をすることができる。
先のことは考えない、考えても仕方がない、起きてもいない未来に不安を感じることもなくなりました。
大事なのは目の前のこと。それを一つひとつ積み重ねた先に未来がある。
10年後、20年後、自分がどんな未来を築き上げているのか……今はそれがすごく楽しみなんです。

私ね、10代から20代前半にかけて、すごくまじめで臆病な“いい子”だったんです。
周りの言葉や視線を気にして、他人に気をつかってばかり。
“気が強い”イメージを持たれがちな顔立ちだからこそ、楽屋の外ではずっと笑顔でいることを心がけ、勝手に疲れてしまうことも。
自分を出さなきゃいけない仕事なのに自分を出すことができず「いい子すぎる人は女優には向かないよ」そんな言葉をかけられて落ち込むこともあったりして。
まじめゆえに失敗もないから面白いエピソードを持っていない、バラエティ番組でも周りの期待にこたえることができない。
「この仕事、私には向いていないのかもしれない」そう思ったこと、実は今まで何度もあるんですよ。
でも、30歳が目前に迫った20代後半、「いっぱい悩んだよね」「もういいよね」「こんな自分でもいいじゃん」って気持ちが不思議と吹っ切れて。
すごく自由になれたんです。
そこからは、周りの言葉や視線が気にならなくなりました。
自分のことは自分がわかっていればいい。全員に好かれなくてもいい、大切な人がいればそれでいい、今はそう思えるように。
正直、今もこの仕事が自分に向いているかはわかりません。
でも「今はまだ人生の途中。その答えが出るのはきっと何年も何十年も先。答えを出すのは今じゃなくていい」そう考えることができるようになってからは、気持ちがラクになった……。
悩みの渦中にいるときは自分の変化に気づけない。
同じ場所で足踏みしているんじゃないかと不安になることもあるけれど、振り返ると、そこには歩んできた道がちゃんと続いている。
やれること、できることもちゃんと増えている。
30代は焦らずに自分のペースで、楽しみながら歩いていけたらいいなと思っています!!