おしゃれな大人のセンスはディテールにこそあらわれるもの。気持ちが上向くことで、周りにも“なんかいいね”って思われる。だからこそメイクで、日常に心高鳴る魔法をかけよう! 気分に合わせた“自分のための夏メイク”をヘア&メイクアップ アーティスト林由香里さんが伝授。
(右から)オンブル エサンシエル 234 ¥5500/シャネル シン ピュルテ トゥーグッド マルチベネフィットオイル ピュリフィケーション・オブ・マインド 50㎖ ¥3850/JIMOS ディオールショウ サンク クルール 933 ¥10010/パルファン・クリスチャン・ディオール(限定色) YSL ラブシャイン リップスティック 201 ¥5940/イヴ・サンローラン・ボーテ
1. キャンディカラーのリップで立体感のある表情が完成
使ったのはこれ!
《A》フルーツオイルin処方で、色ツヤがあふれる仕上がり。YSL ラブシャイン リップスティック 45 ¥5940/イヴ・サンローラン・ボーテ
《B》内側から湧き上がる血色感が楽しめる。デューイーリキッドチーク LC004 ¥2200/hince
《C》ぬれたようななめらかな光沢感がひと塗りで。ディオールスキン フォーエヴァー グロウ マキシマイザー ヌード ¥5940/パルファン・クリスチャン・ディオール(限定色)
メイクのプロセス
《1》主役となるリップから塗るとバランスがとりやすい。Aをブラシに含ませ、上唇だけオーバーに描き、全体に塗布する。
《2》じんわりとしたリップを引き締めるために、Bのチークを頰中央に三角形にのせて、両頬でリボンのような形に入れる。
《3》目もとには色はあまり入れず、眉下と目尻を囲むようにパールベージュのCを指でなじませ、立体感を加える程度に。
ジャケット¥29700/メゾンスペシャル 青山店(メゾンスペシャル) カットソー・イヤクリップ/スタイリスト私物
2. いつもと違う自分になりたい日はアンバーなワントーンメイク
まもなく灼熱の夏も本番。そんな今を大人らしく堪能するメイクを提案。「あえて今、日差しを浴びたようなアンバートーンが新鮮に感じています。どこかラテンな幸福感がありながら、夕焼けのようなエモーショナルさも。色みがヘルシーでシックなので、実はオフィスシーンにもおすすめです」(林由香里さん)
使ったのはこれ!
《A》夏の気配を閉じ込めた4つのアイカラーがひとつに。シグニチャー カラー アイズ 139 ¥7700/SUQQU(限定色)
《B》太陽を浴びたようなヘルシー肌を生み出すフェイスカラー。レ ベージュ ヘルシー グロウ サンキスト パウダー ミディアム コーラル ¥13750/シャネル
《C》ノールックで塗れるシアーなブラウン。ザ リップバーム グロウティント 006 ¥4070/アディクション ビューティ(7/15発売)
メイクのプロセス
《1》目もと、頰、唇を同系色に。Aのaを上まぶた、bを上のキワからグラデーションに。b+cを下まぶた目尻3分の2にオン。
《2》頰もブロンズ系カラーBを使用。上2色をブラシで混ぜとり、小鼻わきから放射状に幅広くのせて、じんわり日焼け肌に。
《3》色みがシックな分、輪郭をきちんととりすぎるとトゥーマッチに。Cのリップを直塗りして、カジュアルにまとめて。
ニット¥27500/キャバン 丸の内店(キャバン)
3. シャキッとしたい日の “目尻切開”アイライン
ナチュラルなアイメイク時代を経て、ここ最近はしっかりメイクが復活中。そんななか、林さんが注目しているのがアイライン。「目力を出したいときに、目頭に切開風に入れるラインは子どもっぽくなりがち。目尻に細く長めに入れ、赤みのシャドウで目幅を出すことで、浮くことなく目に生命力が宿ります。その分目頭は抜いているので、キツさも回避。簡単なひと手間なので、ぜひお試しを!」(林由香里さん)
使ったのはこれ!
《A》ひと塗りで、透け感と潤んだような赤みが宿る。ヌーヴェル アイズ 38 ¥6050/エレガンス コスメティックス
《B》0.01㎜という極細筆のブラウンライナー。ほどよいコシがありハネまで楽々。ヴィセ エクストラシャープ リキッドライナー BR311 ¥1320(編集部調べ)/コーセー
《C》ハイライト効果も生まれるツヤ仕上げ。キャンメイク パウダーチークス P03 ¥660/井田ラボラトリーズ(5/31発売)
メイクのプロセス
《1》まずはほんのり色気が漂う赤みのアイカラーから。Aのaをアイホール、a+bを下まぶたに広げてじんわり血色感を加える。
《2》黒目の終わりから目尻までBでラインを引き1cmほどはみ出すように伸ばしたら、Aのb+cを上の目頭と目尻にプラス。
《3》チークはハイライトのようなツヤ感程度に抑えて目もとの印象を引き立てるのが正解。Cを頰の高い位置に小さくのせる。
ブラウス¥18700/ル フィル ニュウマン新宿店(ル フィル) イヤリング¥176000/ロンハーマン(ベッティーナ ジャヴァエリ)
4. 元気を出したい日のさりげなピンクラメ
「気分が上がらない日はやっぱりキラキラの力を借りるのがいちばん!」と林さん。「大粒ラメを上下まぶたに盛るんです。大人だけどいいのかな……なんて遠慮は無用。くすんだ淡いピンクをベースに選べば、肌に溶け込むようになじんで自然な輝きを楽しめるはずです。もちろん顔全体の足し引きは必要。目もとと頰に光をのせたら、唇はナチュラルに抑えて調整を」(林由香里さん)
使ったのはこれ!
《A》ソフトなくすみピンクトーン。Laka フォーエバー6アイパレット 03 ¥2970/アリエルトレーディング
《B》青みのあるラベンダーピンクの光を放つハイライター。キャンメイク グロウフルールチークス(ブレンドタイプ) B03 ¥880/井田ラボラトリーズ
《C》むっちりとしたツヤと膜感が生まれるモダンなベージュリップ。デューイーメルト リップカラー 01 ¥4180(セット価格)/RMK Division
メイクのプロセス
《1》Aのa+bをアイホールにのせcを重ねたら、下まぶたの目尻~3分の2にbを。dのラメを上まぶたの目尻側と黒目下にのせる。
《2》チークもラベンダーパールでツヤ感を底上げ。B全色をブラシで混ぜるようにとり、目頭の下の頰高めに小さくのせて。
《3》キラキラが効いている分、リップは落ち着きのあるヌードベージュに。Cで輪郭をきっちりとり、山はシャープに描いて。
カットソー¥27500/キャバン 丸の内店(キャバン) パンツ¥27500/ボウルズ(ハイク) イヤリング¥71500/ヴァンドーム青山本店(ヴァンドーム青山)
林由香里さんが語る。大人が髪とメイクに“ひと手間かける”必要性
ヘア&メイクアップ アーティスト
林由香里
ファッションまで熟慮した上で生み出される、トレンドをほどよく取り入れたヘア&メイクを得意とするマルチプレイヤー。パッと見のクールな印象と実はお茶目なキャラのギャップも魅力。
「働くバイラ世代にとって、髪やメイクに頑張った感は必要ないけれど、きちんと感の中にポジティブさは欲しいもの。それには“ひと手間をかけること”が重要なんです。メイクなら定番メイクを持つことももちろん素敵ですが、それだけじゃつまらない。映えたい日には、パッと目を惹くキャンディカラーのリップを塗ってみたり、ときにはアイラインを長く引いてみたり。いつもと違うプラスワンが気持ちを上げてくれるアクセントになります。ぜひそんな“ひと手間”で毎日をもっとハッピーに楽しんでみてください」
撮影/大塚三鈴 ヘア&メイク/林由香里 スタイリスト/大谷玲奈 モデル/森絵梨佳 取材・原文/森山和子 ※BAILA2024年7月号掲載