疲れたアラサーOL必見！一家に一人欲しいオカン系男子との生活はまさに共感の嵐。『わたしのお嫁くん』

会社のアイドルの真の姿はズボラモンスター。
憧れの先輩の真の姿を知った後輩は『およめ君』として同棲開始！

営業４年目・26歳の速見は、丁寧な仕事ぶりで得意先から可愛がられ、会社のアイドルと呼ばれている。しかし家では家事ができず片づけられず、汚部屋で暮らすズボラモンスター。
そんな速見の裏の姿を、後輩の新入社員・山本くんが見つけてしまう。アイドル像が壊れてショックな山本くんだったが、実は彼は神レベルの家事スキルを持っていた！ そんな山本くんをリクルートしたい速見は…！？ 天然系バリキャリ女子×オカン系年下男子の、笑いたっぷりハイテンションラブコメディ。

まず、アラサー世代の一人暮らし女子ならば速見にめちゃくちゃ共感することが多いのではないのではないだろうか。
落ちた服、開けっ放しの蓋、賞味期限の切れたヤバそうな食べ物。誰だこんなことをしたのは…。もちろん過去の自分。
そんなくらいには、現代社会の女性の一人暮らしは恐ろしく過酷だと考えており、私生活どこを切り取っても綺麗な人は、最早尊敬を超えて神のような存在だと思っています。

主人公、速見穂香は『仕事は出来るし頑張るが、家事や生活が出来ない』その最たる例。でも、会社では丁寧な仕事ぶりと持ち前のおっとりとした人の好さから「理想のお嫁さん」としての定評が高く、本人も自分の生活とのギャップに戸惑っています。
仕事を頑張っていると人付き合いや食生活など、そのしわ寄せがどこかに来るのですが、速見の場合は完全に生活タイプ。

そんな速見の実態を知らない会社の面々は憧れることも多く。後輩の新入社員、山本知博もその一人でした。
しかし、ひょんな出来事から山本は速見の実態を知ってしまいます。彼はがっかりしつつも、てきぱきと汚部屋の片付けをし始めてしまいます。そう、彼は家事力MAXの「オカン系男子」だったのです。
そんな山本くんが家賃全額タダになる代わりに、「およめくん」として速見の家に引っ越してくるところから物語はスタートします。

この漫画の推せるポイントは2つ。

まず、1つ目が何度も申し上げている通り、速見の生活に共感できるということ。
忙しい現代社会の女子ならば、絶対に何かしら共感のポイントがあるはず。仕事を頑張ってズタボロになって、家で自分を律するなんてそんなガンジーのような精神持ち合わせていない。
でも、次の日には起きて頑張って会社に行って踏ん張っていかなければいけないんですよね。

昨年末、意を決し自戒として友人たちににMAXに汚い部屋を送り付けたところ、私に負けない汚部屋の写真がバリキャリの友人から返ってきて通話しながら各々の大掃除大会を開催したのはいい思い出なのですが…
良くも悪くも、案外みんな同じような生活をしているのだと、(本当はだめなのですが)安心をした経験となりました。

そんな私たちのような生活を送っている速見にも家に帰ったらお嫁くんがいる…！あたたかいごはんが出てきて、綺麗なお部屋が待っている。
働く女性ならば一度は憧れるシチュエーションなのではないでしょうか。

2つ目が、山本くんをとにかく応援したくなる。
憧れの先輩の部屋に得意の家事力を活かして転がり込むことに成功した山本。しかし、ふんわり天然ボケの速見には異性として意識してもらえず苦戦を強いられます。
その度に起こる顔芸。喜怒哀楽をはっきりと表現してくれる素直さにはアラサー世代も胸キュン間違いなし。
とにかく応援したくなるし、うまくいってほしいの一言に尽きる。がんばれ山本、負けるな山本。

なかなか無いシチュエーションであることは分かってはいるものの、ズタボロで帰ったときに汚部屋が綺麗になっていて、暖かいご飯が出てきてくれたら…と誰もが考えるのではないのしょうか。
私は23:00くらいにセブンのお弁当を食べながらそんなことを考えがちなのですが、この漫画を読むと癒されて少しそんな気持ちが薄れる気がします。
部屋が汚いことには変わりはないんですけどね。