各界で活躍する女性に、生理とのつきあい方をインタビューする連載企画。今回はBAILAでも活躍する人気イラストレーターitabamoeさんに、生理のこと、自分との向き合い方を聞きました。
生理の企画に携わり、話し合う大切さを実感!
最もつらい排卵期は眠気&だるさとの戦い
BAILAを筆頭に、数多くのファッション誌などで活躍するitabaさん。アパレルブランドのデザイナーとして働いていた経験を生かし、おしゃれな女性を独自のタッチで描く。
「当時、市場調査のために毎月ファッション誌を何冊も読んでいたんです。次第に雑誌のデザインや挿絵に興味を持つようになり、退職。独学で描いたイラストをSNSに投稿していたところ、それを見た編集部の方から発注をいただき、そのままフリーランスのイラストレーターとして働き始めました」
仕事を行うのは、自宅のデスク。自由な環境を生かして、生理による不調と向き合っているという。
「20代半ばくらいから経血量が増え、生理まわりの症状も重くなりました。PMSによる精神的な落ち込みや生理痛、食欲不振など複数の症状がありますが、最もつらいのは、排卵日の前後を含む3日間。下腹部がきゅーっと痛むのとともに、眠気とだるさが終日続くんです。仕事が手につかないときは、思い切ってソファで仮眠!無理に続けても効率が悪いし、15分ほど寝るだけでグッと楽になるんですよ。手軽に休めるのはありがたい反面、自分を甘やかしすぎないように気をつけています(笑)」
生理中にこそ可愛い下着でテンションを上げる!
自宅作業は快適な一方でメリハリがつきにくいため、生理中は意識的に気分転換しているとか。
「部屋着で仕事をしているので、普段から下着でおしゃれを楽しむのが好き。生理中だからといって地味なものをはくとテンションがより下がるので、生理用の可愛い下着をたくさん集めています。生理中の楽しみができるし、トイレに行くたびに気分が華やぐんですよ。いつもはコーヒー派ですが、美味しいカフェインレスの紅茶をいれたり、リラックス効果のあるパロサント(香木)を枕元に置いて寝たり。手軽にリフレッシュできる方法を取り入れています」
年々増えているという生理に関する企画のイラストを手がけるなかで、自身にも変化が。
「生々しい表現を控えた企画が多かった以前と比べて、最近は一人ずつ異なる症状や対処法をオープンに掲載するメディアが増えたように感じます。それらの企画を通して多くの学びがありましたが、特に生理について話し合うことの大切さを実感。誌面の体験談を通じて、“私だけじゃないんだ”と安心できたことや、気をつけるようになったことが多数! なんとなく得体の知れなかった生理の理解につながり、心も体も楽になりました」
itabaさんある日のスケジュール
08:00 起床
10:00 仕事開始
16:00 夕食、お風呂
18:00 仕事再開
23:00 終業
お酒を飲みながら映画鑑賞など
01:00 就寝
生理の日のマイルール
1. つらいときは寝る
2. カフェインの摂取量を減らす
3. 気分を上げる
自宅作業のメリットは好きなときに休めること!
「眠気がすさまじい排卵期は、仕事の合間にこまめに仮眠を取っています。ソファで15分寝ると、仕事もはかどるんです! カフェインのとりすぎはよくないと聞き、コーヒーをカフェインレス紅茶にスイッチ。美味しいお茶を飲んだり、可愛い下着をはいて気分を上げると、生理のストレスが和らぎます」
生理の日のお気に入りアイテム
「K+1%」の生理用下着を集めています
「生理用下着の概念が覆る、おしゃれなデザイン。柔らかな生地は着心地も最高です」。Bra TWIST Smoky Pink ¥8000〜・Period Panty(サニタリーショーツ)Smoky Pink¥6000〜/ケープラスワンパーセント
イラストレーター
itabamoeさん
アパレルブランドのデザイナーを経て、8年前よりフリーのイラストレーターに。ファッション誌などのメディアからブランドとのコラボまで、幅広く活躍中。
撮影/tAiki 取材・原文/中西彩乃 ※BAILA2022年11月号掲載