人と話しづらいからこそ気になる「パンツの中の衛生問題」。読者のお悩みや素朴な疑問に人気婦人科専門医がお答えします! 今回は、「膣カンジダの予防・再発防止策」について聞きました。
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30代女性から寄せられた膣カンジダに関するリアルな悩み&疑問!
「普段から白いおりものが多めで、おりものシートが手放せません。風邪をひいたり、膀胱炎になって抗生剤を飲むとすぐにデリケートゾーンがかゆくなり……病院に行くと膣カンジダと診断されます。治療薬をしばらく使うと治るのですが、繰り返すのが本当にしんどい! 彼と会うときも治療中はセックスもなし。性病っぽく思われるのも悲しい。この体質、なんとかなりませんか!?」(アパレル・31歳)
「仕事が忙しくて大変な時期に膣カンジダにかかり、以降多忙期に限って再発。病院に行く暇なんてないくらい多忙なときだったりするので、余計つらい! 蒸れると膣カンジダになりやすいときいて、VIOの脱毛も完了。おりものが気になるときは使い切りビデを使ったりと清潔にしているのに……。膣カンジダって一度かかったら一生治らない!?と不安です。腸内細菌を増やすサプリも飲んで対策していますが、他にできることは?」(マーケティング職・36歳)
医師がお答え!
産婦人科医。日本赤十字社医療センター、済生会中津病院、都内クリニックで副院長を経て、2023年春、神谷町WGレディースクリニックを開業。すべての女性のかかりつけ医でありたいとの思いで日々診察を行う。
膣の洗い過ぎ、蒸れに注意することで予防は可能。膣用の乳酸菌サプリも有効
「ちょっとした心がけで、膣カンジダの発症を予防することができます。
まずは膣を洗い過ぎないことが第一。膣まわりを洗うことで、カンジダ菌の増殖をおさえている常在菌を洗い流してしまっている可能性が。膣カンジダに悩む人が、温水洗浄便座や、使い切りビデでデリケートゾーンを洗い流すのはオススメできません。
蒸れない生活習慣も大事。基本はスカートが◎。ピタピタなシルエットのデニムのような通気性の悪いボトムは避けましょう。スカート以外でも、さらっとした生地のワイドパンツ、ガウチョパンツであれば風遠しがよくオススメです。タイツ、ストッキングも蒸れますので避けたほうが安心です。
おりものシートの使用は、膣が蒸れて、膣カンジダをが悪化することもあるので気をつけて。常用は避けるか、布製のおりものシートにするとよいでしょう。
免疫力アップも大切です。栄養バランスのよい食事を三食バランスよく食べましょう。喫煙、夜更かしによる睡眠不足も、膣カンジダの原因になりますので注意が必要です。
質問者さんのように、抗生剤を内服すると、膣内を守っている常在菌が死滅するため、カビが優位となりカンジダの症状が悪化します。また、カンジダ対策で便秘などに効く乳酸菌サプリメントを飲んでいる方も多いですが、膣内には膣専用の乳酸菌サプリメントが効果が高く、オススメです」
【編集部のおすすめ】
ボトムの通気性と、免疫力のアップが膣カンジダ対策の鍵に。
取材・文/櫻木えみ