妊活で最初にすることは？ 不妊治療前に受けられる検査も【医師が回答！ 30代・40代の妊活＆不妊治療悩み＆疑問】

30代・40代の不妊治療のお悩みや疑問に医師が回答！ 今回は不妊治療に迷っている人でもできる検査について聞きました。

・「来月結婚します。40歳なので、入籍したらすぐにでも子作りをスタートさせたいと思っています。妊活に向けて、結婚前でも先に受けられる検査があれば積極的に受けたいと思っています」

・「自然妊娠を目指してきましたが、なかなか授かれません。超音波検査やAMH検査を受けてきましたが、夫に『今梅毒が増えているっていうし、性病検査も念のため受けておいたら？』と提案されました。妊娠には関係ない検査だけど、受けたほうがいい？」

・「結婚3年目の35歳。昔から生理痛が酷くて量も多く、毎月かなりしんどい思いをしています。ずっとこんな調子なので、女性ホルモンのバランスも悪そうですし、いわゆる不妊症なのだと思います。不妊治療をしたいけれど、何から始めたらいいのか分からないでいます……」

「不妊治療を受けるかどうか迷っている段階でも、将来的に妊娠を考えているなら検査を受けましょう。女性が受けておきたい検査は7種類ほどあります。

1：超音波検査
子宮内膜症や子宮筋腫など妊娠に影響する疾患がないかどうか確認できます。

2：がん検診
30歳を過ぎたら2年に1回は子宮頸がん検診を受けるようにしましょう。

3：AMH（アンチミュラー管ホルモン）検査
自分の卵子の残り個数を推測する卵巣年齢検査。不妊治療を行う上でのタイムリミットを予測できるようになります。

4：風しんの抗体検査
妊娠20週頃までに風しんに対する免疫が不十分な妊婦が風しんウイルスに感染すると、先天性風しん症候群の子どもが生まれてくる可能性が高くなるので要注意。妊娠を希望している人は、抗体検査をして、免疫が不十分な場合には予防接種を受けるようにしましょう。

5：クラミジア検査
無症状のため気付かない人が多い性病。クラミジアが原因で卵管が炎症を起こすと、卵管の狭窄や閉塞を起こし不妊の原因となることがあります。

6：淋菌検査
不妊症、母子感染の原因となります。

７：梅毒検査
今、産婦人科の現場でも増えているのが梅毒の感染者。増加率がかなり高くなっていますので、妊娠希望の方は必ず検査を。母子感染の原因となる病気でもあります。

質問者さんのように『自分は生理痛が酷いし、量が多いから妊娠しづらそう』といった具合に、ふんわりとした情報で自分を不妊と誤解している人も多いです。超音波検査や性病の検査で、妊娠しづらい原因があるかどうかを明らかにすることで、適切な治療を受けることができ、いざ妊活！となったときに時間を節約できるのです。

このほかに、卵管がちゃんと通っているかを調べる卵管造影検査もあります。こちらは排卵日を予測して性交渉をおこなうタイミングを一定期間おこなっても妊娠しない場合に行うことが多い検査です」

妊娠や出産を考える年齢になったら、各種検査を受けておくと安心ですね。

取材・文／櫻木えみ