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辛口の美食評論家が人生の迷子に⁉ コメディドラマ『NOTHING/ナッシング』をレビュー【海外ドラマナビ】

海外ドラマに詳しいライター・今 祥枝と編集・ぴらが、働く女性におすすめのドラマをピックアップ! 今回は、料理のビジュアルも見る価値アリな、料理評論家のコメディドラマ『NOTHING/ナッシング』をレビュー。

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今 祥枝&編集ぴら

今 祥枝&編集ぴら


今 祥枝(左)●『小説すばる』で「海外ドラマ考現学」を連載中。
編集ぴら(右)●料理ドラマ好きとしてはアラサー女子二人が同居する「今夜すきやきだよ」も激推し。

辛口の美食評論家が人生の迷子に。食欲をそそる眼福料理の数々も魅力的!

 ブエノスアイレスの伊達男で、毒舌で人気の美食評論家マヌエル。ちょっと厄介な年長者が、美味しい料理に舌鼓を打ったり、辛口の批評でこきおろしたり。

編集ぴら(以下ぴ) ブエノスアイレス版ちょっと毒舌な「孤独のグルメ」ですね!映画『レミーのおいしいレストラン』に出てくる批評家の名言を思い出したのですが、マヌエルの辛口な料理批評は聞いていて面白く、お金になる。一方で、画面いっぱいに広がる料理は、その美しさを見るだけで価値があります。

 家政婦が作る朝食、手の込んだコース料理から街いちばんのホットドッグまで、シズル感&芸術的な眼福料理を眺めるだけで大満足!

 私はマヌエルのこだわり屋なところが案外好きで。残りの人生で「限られた回数の食事をまずいものですませたくない」なんて、確かにそう! 同じように人生で着られるお洋服も限られているのだから、本当はすべてを本気で楽しんでいきたい。思い出してみればマヌエルの洋服も“らしさ”があって素敵でした。

 むしろこだわりのない人って苦手かも(笑)。面倒な人だけど、独特のユーモアでいい感じに軽さを出しているアルゼンチンの名優ルイス・ブランドーニはうまいなと思う。

 ロバート・デ・ニーロの“天の声”も、ウィットに富んでいて面白かったです。

 二人のこだわり屋が顔を突き合わせるシーンも、なんとも言えないふてぶてしさや痛さもあっておかしいよね(笑)。

 そんなマヌエルが、スーパーや携帯電話ショップで老害として扱われてしまう姿を見るのは少し悲しかった……。でも彼のことを否定せず、そばにいてくれた新しい家政婦の存在にホッとするものがありました。色々な人生訓が詰まっているけれど重すぎない。1日1話、寝る前に見たい生活系ドラマです!

『NOTHING/ナッシング』ディズニープラスのスターで配信中

©2024 Disney and its related entities

『NOTHING/ナッシング』
マヌエルは毒舌で有名なアルゼンチン・ブエノスアイレスの美食評論家。本の執筆が進まず経済的に行き詰まり、さらに長年すべてを任せきりだった家政婦に予期せぬことが起こり、人生に悪戦苦闘する。料理やロケーション、衣装、美術などビジュアル面の完成度も高い。主演は『明日に向かって笑え!』のルイス・ブランドーニ。共演はオスカー常連のロバート・デ・ニーロほか。1話約30分、全5話のコメディ。

ディズニープラスのスターで配信中

イラスト/chii yasui ※BAILA2024年5月号掲載 ※配信情報は記事掲載時点のもので、変更になっている場合や、配信が終了している場合があります。

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