当サイトでは当社の提携先等がお客様のニーズ等について調査・分析したり、お客様にお勧めの広告を表示する目的で Cookieを利用する場合があります。詳しくはこちら

  1. BAILA TOP
  2. LIFESTYLE
  3. エンタメ・インタビュー
  4. 沼落ち必至!歌舞伎『刀剣乱舞』第二弾に出…

沼落ち必至! 歌舞伎『刀剣乱舞』第二弾に出演中の中村鷹之資&尾上左近が刀剣男士の魅力を語る【歌舞伎沼への誘い#73】

「落ちるの一秒、ハマると一生」と言われる歌舞伎沼。その深淵をのぞき、沼への入り方を指南する本連載。

今回、ご登場いただくのは、大人気ゲーム「刀剣乱舞ONLINE」を原案とする新作歌舞伎の第二弾『刀剣乱舞 東鑑雪魔縁(あずまかがみゆきのみだれ)』に出演中の二人。一作目に続いて同田貫正国を演じる中村鷹之資さんと、加州清光を演じる新メンバーの尾上左近さんです。

中村鷹之資と尾上左近、歌舞伎『刀剣乱舞』のインタビュー 笑顔

(左から)中村鷹之資さん、尾上左近さん

若手の歌舞伎俳優として注目の二人が、刀剣男士の魅力を深堀します。兄弟みたいな二人の仲良しトークに、バイラ歌舞伎部のまんぼう部長とばったり小僧もいやされました~!!

初代中村鷹之資


●なかむらたかのすけ 1999年、東京都生まれ。父は五代目中村富十郎。屋号は天王寺屋。2001年、初代中村大を名のり初舞台。2005年、初代中村鷹之資を披露。2013年より自身の勉強会「翔之會」を主宰。人間国宝で舞踊の名手として知られる父譲りの芸で観客を魅了している。

三代目尾上左近


●おのえさこん 2006年生まれ。父は四代目尾上松緑、祖父は初世尾上辰之助。屋号は音羽屋。2014年に三代目尾上左近を名乗り初舞台。日本舞踊・藤間流家元でもある父の教えを受けた舞踊にも定評があり、古典を中心に活躍の場を広げている。

CONTENTS

  1. 中村鷹之資さん✕尾上左近さん 歌舞伎『刀剣乱舞』を語る!
  2. 鷹之資さんと左近さん 深い信頼関係のここだけトーク
  3. 歌舞伎『刀剣乱舞』 公演情報

中村鷹之資さん✕尾上左近さん 歌舞伎『刀剣乱舞』を語る!

まんぼう部長 今日は歌舞伎『刀剣乱舞』の第二弾、「東鑑雪魔縁(あずまかがみゆきのみだれ)」にご出演中のお二人にお話を伺います。よろしくお願いします!

鷹之資・左近 よろしくお願いします!

ばったり小僧 鷹之資さんは、2023年に上演された一作目からの続投、左近さんは今回二作目からの参加ですね。それぞれ思いを聞かせてください。

中村鷹之資と尾上左近、歌舞伎『刀剣乱舞』のインタビュー 話している様子

↑鷹之資さん26歳、左近さん19歳と年齢差あるものの、とっても仲良しで、話していても笑顔が絶えない二人。お稽古着もバランス良く白と青。鷹之資「左近ちゃんが青を着るだろうと思って、僕は白にしたんだよ」左近「お兄さんには全部読まれてますね」

鷹之資 はい。僕は新作歌舞伎に出るのは前回が初めてだったんですけれど、とにかく反響が大きくてびっくりしました。自分にとって大きなターニングポイントとなった公演だったので、二作目が決まったときはうれしかったですね。

『刀剣乱舞』はゲームから誕生して、ミュージカルとかアニメとか、いろいろなメディアで展開している作品だけに、歌舞伎でやる意味というのが必要になると思うんですね。もちろん原作ファンも納得するような作品でないといけないわけで、キャラクターの個性をどこまで入れて、歌舞伎らしさをどこまで出していくのか、そのバランスの調整が難しいんです。前作に続いて演出を勤められている(尾上)松也のお兄さんはきっとご苦労されたと思いますけれど、双方のファンを満足させるものを作り上げたのはすごいですよね。僕自身も古典歌舞伎とはまた違うアプローチでの役作りが体験できるので、とても勉強になっています。

左近 僕は前作を拝見して、新作歌舞伎の中でも歌舞伎『刀剣乱舞』は原作へのリスペクトをすごく感じたんですね。素敵だなと思ったのは、公演が終了したあとに出演していた役者の方々にお話をお伺いすると、みなさん『刀剣乱舞』のことが大好きになっていて、キャラクターのこともすごく深く理解していて。本当に作品を愛して作り込まれた作品なんだなと思いました。

それで、もともと新作歌舞伎を勉強してみたいという気持ちがあったので、松也のお兄さんに「この劇団で勉強させていただきたい」というお話をして、今回、出演が叶ったので、本当にうれしく思っています。

演じるのは質実剛健の同田貫正国と、ギャル語の加州清光

部長 鷹之資さんは、前回と同じく同田貫正国(どうだぬきまさくに)を勤められますが、あらためてどんなキャラクターか教えてください。

鷹之資 『刀剣乱舞』にはいろいろな刀が出てきます。きらびやかな装飾があったり、美しい刃を持っていたり。そんな中で同田貫正国は無駄な装飾などはなく、斬ることに特化した刀で、ある意味、真面目で愚直なキャラクター。そういう本質を黒一色の衣裳で表現しています。自分もわりと真面目すぎるくらい真面目なところがあるので、質実剛健な同田貫は合っているなと思いました。

今回はお芝居の他に「大喜利所作事」といって、刀剣男士8人で踊りを披露する場面があります。ここではあらたな同田貫正国の魅力を踊りで表現したいと思っているので、同田貫ファンの方にはぜひご覧いただきたいですね。

中村鷹之資、歌舞伎『刀剣乱舞』の同田貫正国のこしらえ

↑鷹之資さん扮する同田貫正国。めっちゃかっこいい!!「髪型にしても衣裳にしても同田貫らしさをうまく落とし込んだものになっていると思います。マフラーも欠かせないということでこだわりました。夏はちょっと暑いんですけれどね(笑)。そういうところも含めて、すごく愛着のあるキャラクターです」(鷹之資さん)

小僧 そういえば偶然お知り合いに「どうだぬきさん」という方がいらしたとか?

鷹之資 そうなんですよ!  その知人がまさに同田貫の刀鍛冶の末裔だったんです。そういう不思議なご縁もあったので、今回、続投させていただけて、すごくうれしかったです。

部長 左近さんが勤める加州清光ですが、どんなキャラクターなんですか?

左近 『刀剣乱舞』に出てくる刀は、たとえば三日月宗近は平安時代に作られているし、同田貫正国は安土桃山時代のものだし、作られた時代がかなり古いんですね。それに比べて僕が演じる加州清光は、幕末に新撰組の沖田総司が使っていた刀で、作られた時代が比較的新しい。

そのため他の人に比べて口調がだいぶ現代調でギャル語を話すし(笑)、考え方も現代的なんです。原作には忠実なしゃべり方なんですけれど、歌舞伎との融合を考えるとなかなか難しくて。浮きすぎて歌舞伎の邪魔になってはいけないし、かといって中途半端でもおもしろくない。そこが悩みどころでした。

尾上左近、歌舞伎『刀剣乱舞』の加州清光のこしらえ

↑左近さん扮する加州清光。これはキュート!!「加州は自分のことをかわいいと思ってもらいたいという承認欲求の塊のような役(笑)。一方で新撰組の刀なので、闘いになると血生臭いところがあったりして非常にギャップのあるキャラクターなんです。表裏がない僕とは全然似てないけれど、演じるのは楽しいですね」(左近さん)

鷹之資 新作でゼロから役を作り上げるのって難しいから苦労した部分もあると思うけれど、左近さんはスポンジがキュッと水を吸い上げるみたいに、すごい勢いで吸収していって。頼もしいなと思いましたね。

左近 いや、それは僕の力ではなくて、一作目で作り上げた空気感があって、お兄さん方が手取り足取りいろいろ教えてくださったから、お稽古でもスムースにその世界観に入りこむことができたんじゃないかと思います。 

鷹之資 でもね、たぶん左近さんじゃないと加州はできないと思う。松也のお兄さんもおっしゃっていたけれど、左近ちゃんだから成立するというか、他の人がやったら「何やってんの、おまえ」ってことになる(笑)。そのくらい癖のあるキャラクターなんですよね。左近ちゃんの今の年齢、そして左近ちゃんのキャラクターと相まって生まれた加州だと思うので、ぜひ原作ファンの人に楽しんでもらいたい。

左近 だいぶハードルが上がりましたね……。

鷹之資 はい、どんどん上げていきますよ!

中村鷹之資と尾上左近、歌舞伎『刀剣乱舞』のインタビュー 背中合わせ

松也さん演じる三日月宗近をはじめ、一作目にも登場した五振り(5人)に加えて、今回は鬼丸国綱(中村獅童)、陸奥守吉行(中村歌昇)、加州清光(尾上左近)の三振り(3人)が新たに加わってパワーアップ。

沼落ち必至! 歌舞伎『刀剣乱舞』第二弾に出演中の中村鷹之資&尾上左近が刀剣男士の魅力を語る【歌舞伎沼への誘い#73】_6

ゲームやアニメが好きな左近さんいわく「『刀剣乱舞』の魅力というのは、創作の自由性にあると思います。僕はイラストとか二次創作を見るのが好きなんですけれど、ネットで見ていると、『刀剣乱舞』はみんなが自由に楽しんでいる。アニメやミュージカルになったりと展開に広がりがあるのは、そういうことが力になっているんじゃないかな」。

沼が深くて果てしないところが歌舞伎と『刀剣乱舞』は似ている!?

部長 原作のゲームの「刀剣乱舞ONLINE」は、日本刀に宿る付喪神の「刀剣男士」が、敵から歴史を守るために闘うというストーリーですよね。日本刀から着想を得た思い切った世界ですが、その魅力はどこにあると思いますか。

鷹之資 一作目の稽古中に本物の日本刀を見に行く機会があったんですけれど、本当に日本刀って一振り一振り個性があるなって、実物を見て感じました。古いものは歴史を経たオーラがあるし、形や刃文ひとつとっても人間の指紋もように同じものはない。どう使われてきたかが、その姿にあらわれているんです。

たとえば同田貫正国だったら「天覧兜割り」で兜を二つに叩き割ったというくらい頑丈で、何をやっても折れないという自負がある。そういう一振り一振りの個性が刀剣男士のキャラにうまく反映されているんです。

左近 しかもキャラ設定がすごく細かいんですよね。僕はゲームとかアニメが好きな人間なんで、歌舞伎になる前から「刀剣乱舞」のことは知っていたんですけれど、ひとつひとつの刀にさまざまな創作、物語があって引き込まれました。

中村鷹之資、歌舞伎『刀剣乱舞』稽古衣装

↑踊り同様、ダイナミックだけど柔らかさのあるキャラで、とっても素敵な鷹之資さん。「一作目のとき、刀剣男士がひとりも出てこない、ザ・歌舞伎みたいな場面があったんです。歌舞伎を観たことがない『刀剣乱舞』ファンの方々は、どう思うんだろうってドキドキしながらやっていたんですけれど、みなさん、真剣に見てくださって。すごく有難かった」(鷹之資さん)。

尾上左近、歌舞伎『刀剣乱舞』稽古衣装

↑笑顔もかわいいけれど、キリッと凛々しい顔も素敵な左近さん。「鷹之資のお兄さんは同田貫と公暁の二役を、僕も加州と実朝御台倩子姫の二役を演じます。早替わりだったり、男性と女性の両方をやったりするのは、歌舞伎のひとつの魅力でもあるので、そこも楽しみにしていただきたいですね」(左近さん)

小僧 わかります!「刀剣乱舞」のことを何も知らずに一作目を観たんですけれど、最後は号泣してました!!

鷹之資 そう。だから知れば知るほど刀もキャラクターも愛おしくなっていくんです。それと「刀剣乱舞」ファンの方って、ただ刀剣男士のキャラクターが好きというだけじゃなくて、歴史にも詳しくて、博物館に日本刀を見に行ったり、お城や遺跡を見に行ったり。小狐丸が好きだったら、小狐丸を作った刀工の三条宗近ゆかりの京都の神社まで行っちゃったりするんですよ。

そうやってどんどん広がって、掘れば掘るほどおもしろくなって沼にハマッていく。その感じが歌舞伎と似ているなと思いました。一作目を見て、古典歌舞伎を観に来てくださった方々もたくさんいたし、歌舞伎とは相性がいいと思います。

左近 そうですね。歌舞伎には、家宝として刀かたびたび登場するから馴染みがあるし「刀剣乱舞」と歌舞伎の親和性は高いと思います。

ただ、ちょっと気になることがあって……。「刀剣乱舞」ファンの方は、有難いことに歌舞伎について、とても熱心に調べてくださるんですけれど、それが僕たちの上をいっていて。

部長 どういうことですか?

中村鷹之資、尾上左近が稽古部屋で和気あいあ話している様子

↑鷹之資さんの勉強会「翔之會」でたびたび共演している二人。「『船弁慶』をやったとき、僕は静御前と知盛の霊の二役で、左近さんに源義経をお願いしたんです。それで『これは義経と静御前の愛の物語だよ。愛が大事だからね』と説明したら、『わかりました!」と言って、本番ですごいうるうるした目でみつめてきて。強烈な愛を感じました(笑)」(鷹之資さん)。

左近 たとえば二作目のビジュアルが公開されたとき、顔が白塗りの役者と白塗りをしていない役者がいたんですね。そうしたら「刀剣乱舞」ファンの方が「歌舞伎では、茶色は庶民で、白塗りは高貴な身分らしい」って調べてくださって、「じゃあ、どうして加州清光は白塗りなんだ?」「河原育ちで身分が低いのに白塗りはおかしい」という疑問がネットに転がっておりまして……。

いや、すみません、雰囲気で決めました。加州はおしゃれだから、きっとこんなお化粧をするんじゃないかって、単純にキャラで決めてましたって(笑)。

もちろん歌舞伎には「型」があって、動きやセリフ、お化粧や衣裳など細かい決まりごとがあります。古典歌舞伎において、型はとても大事なものなんですけれど、その反面、新作などでは何でもアリの懐の深さが歌舞伎にはあるんですね。そこを刀剣男士ファンの方々には、お許しいただければと思います(笑)。

部長 だけど、そこまで考察してしまう「刀剣乱舞」ファンの熱意、すごいですね。

鷹之資 そうなんですよ。それだけ愛されているキャラクーたちを演じるわけだから、僕たちもものすごく真剣にやらないといけない。こちらの本気度も見透かされてしまうので怖いですよね。だから稽古でも「このキャラだったら、こうじゃないか」「セリフはこうしたほうがいいんじゃないか」って、すごく丁寧に作り上げていきました。

一方で、お客さまをいい意味で裏切りたいという気持ちもあります。そして最終的には「歌舞伎ってすごいな」って、歌舞伎の本丸も愛していただけるようにしたいです。

左近 本当ですね。「刀剣乱舞」ファンを歌舞伎座に呼びこめるように頑張りましょう!

 

中村鷹之資と尾上左近、歌舞伎『刀剣乱舞』の稽古場で刀を構えるポーズ

↑カメラつゆっきーのリクエストで、演じる役柄のキャラクターになってポージング。これは強そう!! 目つきが急に鋭くなるところもさすがです。「かっこいいです‼」とつゆっきーも大興奮。二人の切れ味鋭い殺陣を舞台で観たくなってきた!!

鷹之資さんと左近さん 深い信頼関係のここだけトーク

休演日に男二人で荒れ狂う海に繰り出していた……!?

部長 ところでお二人は今年の新春浅草歌舞伎でも一緒でしたね。取材などでもとても信頼しあっているのが伝わってきました。昔から仲良しだったんですか。

左近 そうですね。やはり我々のご縁というものは、もっと古い世代からのおつきあいがありまして。

鷹之資 そうですね。まずうちの父(中村富十郎)が、紀尾井町のおじさま(二代目尾上松緑=左近さんの曾祖父)にいろいろなものを習いに行ったりして、とてもお世話になっていたんです。そんな父が今度は松緑のお兄さん(尾上松緑=左近さんの父)にいろいろな芸をお伝えして。そして今は僕が松緑のお兄さんにお役を教えていただくことも多くて、すごくお世話になっているという。本当に歌舞伎って、そういう世界で、みんなつながっているんですよね。

沼落ち必至! 歌舞伎『刀剣乱舞』第二弾に出演中の中村鷹之資&尾上左近が刀剣男士の魅力を語る【歌舞伎沼への誘い#73】_11

↑「左近ちゃんはすごく真面目。芸に対しても何に対しても勉強熱心で、お稽古も自分のところが終わっても最後まで残って見ているんです。そういう姿勢がすごく気持ちよくて、僕も頑張らなくちゃっと思うんですよね」(鷹之資さん)

沼落ち必至! 歌舞伎『刀剣乱舞』第二弾に出演中の中村鷹之資&尾上左近が刀剣男士の魅力を語る【歌舞伎沼への誘い#73】_12

↑「笑わせないでください」と後ろの鷹之資さんの動きに気をとられつつも撮影に集中する左近さん。「鷹之資のお兄さんは、歌舞伎に関してだけじゃなくて、いろんなことを知っていて頼もしい存在。公私ともに頼りにしています‼」

左近 僕はお兄さんの勉強会(「翔之會」)に出させていただいたりしていますし、最近は共演することも増えてきました。プライベートでもお世話になっていて、本当のお兄さんみたいな感じです。

鷹之資 僕にとっても気の許せる弟みたいな存在で、プライベートでもよく一緒にいるよね。毎日、楽屋で一緒にいるのに休演日も一緒にいて、「俺たち、男二人で何やっているんだろう」っていう(笑)。

左近 実際、お兄さんと一緒にいると楽しくて、ヤバイんですよ。

小僧 ヤバい!?  どんなふうに!?(笑)

左近 この前も朝、寝てたらブルルルって電話がかかってきて、「もしもしお疲れ。これから船乗らない?」って。「えっ、船!?」って(笑)。お兄さんは釣りが趣味で、船舶の免許も持っているんです。で、特に用事もなかったので、「もちろん行かせていただきます!」って待ち合わせ場所に向かったんですよ。で、「何かの集まりがあるのかな」って思っていたんですけれど、待ち合わせ場所に着いたら、お兄さんがひとり釣り竿を持って立っていて、「ええっ、二人!?」って。それですっごい荒れ狂う海に男二人で船で繰り出し、「俺たち、何やってるんですかね」って笑いあって(笑)。

中村鷹之資と尾上左近、爆笑

↑「急に連絡がきて、いろいろなところに連れていかれて迷惑だなって思うときもあるでしょ? 最近、ちょっと舐められてるのかなって思うときもあるし……」と鷹之資さん。すかさず「あ、ここカットでお願いします(笑)」と左近さん。トークの息もぴったりです♪

鷹之資 いや、電話したのって当日の朝じゃないよ。前日だよ。

小僧 まあ、大差ないですね(笑)。でも、自分ひとりでは経験できないことを鷹之資さんといると経験できるっていうのは素敵ですね。

左近 そうなんです。基本的に僕はインドア派で趣味もないし、休演日も予定とかないので、お兄さんに連れだしていただいて、プライベートがすごく豊かになっています。
もちろん歌舞伎の舞台でも一緒に踊っていると本当に楽しいんですよ。以前、『石橋』に一緒に出させていただいたときは、自分史上、最高に楽しかったです。

鷹之資 そうなの?

左近 僕は子どもの頃から緊張するタイプで、不安のほうが大きくて、心から舞台を楽しむことがなかなかできなかったんですね。でも、お兄さんといるとそんな不安が吹き飛んで、今まで以上ににゅーんと楽しくなったんです(笑)

小僧 にゅーんと、ですか(笑)。いいですね。鷹之資さんはそれだけ頼れる存在ということですね。

左近 はい。

中村鷹之資と尾上左近 稽古場でのポートレート

↑「こういうのはどう?」と撮影のポーズを次々と考えてくれた鷹之資さん。ありがとうございました!「すごいですね、いろいろアイディアが出てきて」と感心する左近さんに、「取材の数をいっぱいこなしてるからね」と少し照れ臭そうな鷹之資さん。やさしくて面倒見のいい兄貴と、ピュアで真面目な弟。二人の関係がいつまでも今のままでありますように!!

鷹之資 そう言ってもらえるのはうれしいですね。『石橋』で一緒に踊ったときは、僕も楽しくて、すごく「合うな」と思ったんです。僕は舞台の上で、けっこう遠慮なくいっちゃうタイプなんですけれど、それに対して左近さんは思いっきりぶつかってきてくれる。熱いものを持っているんです。それがすごくうれしくて。いい意味で遠慮なくできるし、僕も負けてられないっていう気持ちになるんです。
そうやって丁々発止でやれるのって、舞台役者として一番楽しい瞬間なんですよね。お客さまもそういうものを求めて観に来ていると思うし。そしてそれができるのは息が合ってるってこと。これからも二人でいろいろチャレンジしていきたいですね。

左近 ありがとうございます! これからもよろしくお願いします!!

部長 そんなお二人が出演する、歌舞伎『 刀剣乱舞』。7月は新橋演舞場、8月は博多座、南座と3カ所で上演します。

小僧 きっとこの夏を熱く盛り上げてくれるはず! まずは新橋演舞場へレッツゴーです!!

歌舞伎『刀剣乱舞』 公演情報

歌舞伎『刀剣乱舞』 東鑑雪魔縁(あずまかがみゆきのみだれ) 大喜利所作事 舞競花刀剣男士(まいきそうはなのつわもの)ポスター

■歌舞伎『刀剣乱舞』
東鑑雪魔縁(あずまかがみゆきのみだれ)
大喜利所作事 舞競花刀剣男士(まいきそうはなのつわもの)

原案 「刀剣乱舞ONLINE」より(DMM GAMES/NITRO PLUS)

松岡 亮 脚本 
尾上菊之丞 演出
尾上松也 演出


●公演スケジュール

2025年7月5日(土)〜27日(日)
東京都 新橋演舞場
2025年8月5日(火)〜11日(月・祝)
福岡県 博多座
2025年8月15日(金)〜26日(火)
京都府 南座


●出演

三日月宗近 / 羅刹微塵:尾上松也
陸奥守吉行 / 源実朝:中村歌昇
同田貫正国 / 公暁:中村鷹之資
髭切:中村莟玉
加州清光 / 実朝御台倩子姫:尾上左近
異界の翁 / 三浦義村:澤村精四郎
膝丸:上村吉太朗
異界の媼 / 源仲章:市川蔦之助
小烏丸 / 北條政子:河合雪之丞
大江入道:大谷桂三
鬼丸国綱:中村獅童

◆歌舞伎『刀剣乱舞』公演詳細はこちらから

歌舞伎『刀剣乱舞』 公演情報詳細

◆公演チケット情報はこちらから

歌舞伎公式総合サイト チケット案内ページ

取材・構成/バイラ歌舞伎部 写真/露木聡子

二代目まんぼう部長


2024年11月にまんぼう部長を襲名し、二代目に。歌舞伎にはまったくの素人で、『かぶき手帖』片手に、日々勉強中。舞台やライブは大好きで、歌舞伎沼落ちの予感。踊りが上手な役者さんに目を奪われがち。

ばったり小僧


歌舞伎鑑賞歴5年。連載当初は歌舞伎初心者だったが、すっかり沼落ちして、ときに歌舞伎を熱く語るが、そのわりに演目のタイトルがいまだに覚えられない。若いイケメン俳優だけでなく、オーバー50歳の熟年俳優も大好き。

Feature特集

Feature特集

Rankingランキング

  • ALL
  • FASHION
  • BEAUTY
  • LIFESTYLE
  • EDITOR'S PICK