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独身のうちにマンションを買うべき? 親が亡くなったら実家は売る?貸す?【お金の疑問にプロが回答!】

実は気になっているお金の疑問や不安をバイラ読者にリサーチ。特に多く寄せられた質問から具体的なお悩みまで、リアルな声をお金のプロであるFPのお二人に聞きました。今回は、貯金と投資の最適な比率、不動産収入の落とし穴などについてアンサー。

松嶋真子さん

ファイナンシャル プランナー

松嶋真子さん


大手英会話学校の運営を経て、結婚を機にファイナンシャルプランナーに転職。FPバンク(https://fpbank.co.jp/)で年間100世帯前後の相談を受けている。

風呂内亜矢さん

ファイナンシャル プランナー

風呂内亜矢さん


CFP®認定者。『つみたてNISAの教科書』(ナツメ社)など、これまで手がけた著書は20冊以上! YouTubeチャンネル「FUROUCHI vlog」も更新中。

Q.円安が進んでいますが、投資について気にしておいたほうがいいことはありますか?

A.資産防衛の観点から一部を外貨に振り分けるのもアリ
「将来的なインフレや長期的な円安のリスクを考えると、資産防衛対策の観点から資産の一部を外貨建て投資で保有しておくのも、正しい選択肢のひとつです。ちなみに、投資バランスを考える際のお手本となる年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の資産構成割合を見ると、半分が外貨建てになっています。ただ、資産の一部を外貨に振り分けるといっても、外貨建て保険や外国株式、外貨預金など様々。FPなどの専門家に相談しながら、リスクを知った上で選ぶ必要があります」(松嶋さん)

GPIFの基本となる資産構成割合

外国債券25% 国内債券25% 国内株式25% 外国株式25%

(2020年4月以降)
出典:年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)「GPIFの基本ポートフォリオ(基本となる資産構成割合)」

Q.貯金:投資の最適な比率って、ライフステージに合わせて変わりますか?

A.世代によって3つの資産の比率を変えていきましょう
「まずは貯蓄の目的を明確にして期間と目標額を決めましょう。その上で資産の振り分け先を3つに仕分け。ひとつは、普通預金などいつでも引き出せる『流動性資金』。次に、定期預金や保険など3〜15年以内の運用でリスクの低い『安定性資金』。そして、15~20年以上の長期運用が鉄則の『収益性資金(投資)』です。自分のためにお金を使える20代は収益性を多めにし、年収が上がる一方で様々なライフイベントが想定される30代に一度バランスの見直しを。住宅ローン返済や教育費がピークを迎える40〜50代は流動性と安定性をある程度確保するなど、ライフステージに合わせて比率を見直していきましょう。また、収益性資金はリスクがあるので、全体の半分以下におさえるのがポイントです」(松嶋さん)

一般的に、貯蓄の割合は手取り収入の25%。そこから流動性・安定性・収益性の3つへ振り分けていく。3分の1ずつ均等にする手もあり

一般的に、貯蓄の割合は手取り収入の25%。そこから流動性・安定性・収益性の3つへ振り分けていく。3分の1ずつ均等にする手もあり

Q.「独身のうちにマンションを買って、結婚したら不動産収入に…」なんて話を聞くけど、ほんとにそんなふうにうまくいくもの?

A. 残念ながら、そんなにうまくいくとは限りません
「購入したマンションを賃貸として貸し出すときは、住宅ローンを借入している銀行への申請が必要です。また、住宅ローンと不動産投資ローンは別物なので、原則、賃貸物件には住宅ローンを適用できず、不動産投資ローンへ切り替えるために銀行から住宅ローンの一括返済を求められる可能性が。ちなみに、売却する場合も物件価格の8%程度の費用がかかります。マンションを賃貸に出すつもりなら、事前にローンの借り換えが可能か確認しましょう。賃貸物件のローン金利は住宅ローンより高くなるので、返済計画も同時に見直していく必要があります」(松嶋さん)

Q.すでに自分たちの購入した家があるけど、もし親が亡くなった場合、資産として実家は売るべき?貸すべき?そういうときは誰に相談すれば?

A.まずは地元の不動産屋さんと役所で情報収集を

A.まずは地元の不動産屋さんと役所で情報収集を
賃貸と売却、それぞれの相場を確認するために、まず地元の不動産屋さんでリサーチしましょう。兄弟などで分割する場合は配分も大変なので売却するのが一般的です。更地にするのに数百万円かかるケースもありますが、地域によっては自治体に土地を貸すことを条件に更地にしてくれたり、解体費用を助成してくれたりする制度もあるので、行政に活用できる制度がないか相談するのもおすすめです。『文京すまいるプロジェクト』(東京都)のように、高齢者や障がい者、ひとり親世帯などに貸すことで1戸あたり月額最大2万円の謝礼がもらえる制度も」(風呂内さん)

イラスト/田中麻里子 取材・原文/国分美由紀 ※BAILA2022年9月号掲載

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