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産休・育休中の生活費が不安。不妊治療は保険適用?【お金の疑問にプロが回答!】

実は気になっているお金の疑問や不安をバイラ読者にリサーチ。特に多く寄せられた質問から具体的なお悩みまで、リアルな声をお金のプロであるFPのお二人に聞きました。今回は、産休・育休中の生活費、不妊治療費などに関する疑問にお答え!

松嶋真子さん

ファイナンシャル プランナー

松嶋真子さん


大手英会話学校の運営を経て、結婚を機にファイナンシャルプランナーに転職。FPバンク(https://fpbank.co.jp/)で年間100世帯前後の相談を受けている。

風呂内亜矢さん

ファイナンシャル プランナー

風呂内亜矢さん


CFP®認定者。『つみたてNISAの教科書』(ナツメ社)など、これまで手がけた著書は20冊以上! YouTubeチャンネル「FUROUCHI vlog」も更新中。

Q.不妊治療が保険適用とニュースで見たけれど、一体何が変わったの? 

A.基本治療が3割負担&高額療養費制度の対象に
「体外受精の年齢や回数などの要件はこれまでと変わりませんが、人工授精や体外受精などの基本治療がすべて3割負担の保険適用になりました。基本治療に加えて実施される『オプション治療』でも保険適用されるものや、先進医療として保険と併用できるケースもあります。さらに、治療にかかった費用が一定額を超えると『高額療養費制度』の対象に。たとえば年収約370万~770万円の人は自己負担が1カ月あたり8万円程度で抑えられるので、治療費の目算を立てやすくなります」(風呂内さん)

年齢・回数の要件

年齢制限
治療開始時において女性の年齢が43歳未満であること



回数制限
初めての治療開始時点の女性の年齢回数の上限
40歳未満通算6回まで(1子ごとに)
40歳以上43歳未満通算3回まで(1子ごとに)

出典/厚生労働省(リーフレット)不妊治療の保険適用

Q.産休・育休中の生活費が不安です…

A.会社員なら雇用保険から給与の5〜7割が支給されます
「産休中は、出産予定日までの42日間+出産後56日の計98日間に対して、月給を30日で割った日給の3分の2が『出産手当金』として支払われます。申請は産休取得の翌日から2年以内で、支給は申請から1〜2カ月後。また、育児休暇に対しては、最長2年の休業に対し『育児休業給付金』が支給されます。育休中は厚生年金保険料や健康保険料が免除されますが、それによって将来の年金支給額が減ることはありません。保険料は勤務先に申請を出すことで免除してもらえます」(風呂内さん)

出産手当金の支給額の計算方法

【日給×2/3】×【支給日数(42日間(出産予定日以前)+予定日よりも遅れた日数)】+56日間 (出産日後)
【日給×2/3】×【支給日数(42日間(出産予定日以前)−予定日よりも早まった日数)】+56日間 (出産日後)
※出産前42日間+出産予定日よりも遅れた日数or-早まった日数+出産後56日間=支給日数

育児休業給付金の支給額の計算方法

【賃金日額(休業開始前6カ月間の賃金÷180日)×育児休業の日数】×67% (育休開始から180日)
【賃金日額(休業開始前6カ月間の賃金÷180日)×育児休業の日数】×50% (それ以降)
「日給」は、直近12カ月の平均月給を30日で割った金額(算出方法はp.114の傷病手当金の標準報酬日額と同じ)。「賃金日額」は、直近6カ月間の月給の合計を180日で割った金額を指す

Q.子育てって年間いくらぐらいかかるもの? 

子育てって 年間いくらぐらいかかるもの? 

A.子ども一人あたり、年間100万円前後が目安
「養育費は、子ども一人につき年間100万円前後かかるといわれます。その内訳は、食費・衣類・生活用品・医療費・保育費・学校内外の教育費・学校外活動費・お小遣い・お祝い行事・子どものための預貯金や保険・レジャー旅行費ですが、教育費やお小遣い、レジャー費などは家庭によって差があるもの。日々の生活に直結する食費・衣類・生活用品にしぼってフォーカスすると、平均は『未就学児~保育・幼稚園児』が一人あたり月約3.2万円で年間約38万円。『小学生』は一人あたり月約3.6万円で年間約43万円。『中学生以降』は一人あたり約4.4万円で年間約53万円です。当たり前ですが、成長とともに食費が増えるのは避けられませんし、性別や人数によっても増え方は大きく異なります。中学生以降はスマホや衣類、部活代などの出費もかさむように。下の表は各年代の総額です」(松嶋さん)

子育てにマストな3項目にかかる費用

 食費衣類生活用品合計
未就学児
(0歳〜6歳)
¥1,387,103¥479,714¥840,931¥2,707,748
小学生
(1年生〜6年生)
¥1,679,380¥416,115¥499,902¥2,595,397
中学生
(1年生〜3年生)
¥1,070,513¥228,820¥291,406¥1,590,739


出典/内閣府 平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査

Q.無痛分娩や帝王切開の場合、出産費用はどのくらいふくらむもの?

A.クリニックによって10万〜20万円ほど
「帝王切開は公的保険が適用される医療行為で、予定していたものなら20万円ほど。緊急帝王切開だと22万円程度になります。無痛分娩は方法によって様々で、たとえば硬膜外麻酔分娩は+10万円、水中分娩なら+3万円などの事例がありますが、クリニックやエリアによっても幅があります。また、自治体によっては出産育児一時金(子ども1人につき42万円)に上乗せで助成する制度もあるので確認を」(風呂内さん)

イラスト/田中麻里子 取材・原文/国分美由紀 ※BAILA2022年9月号掲載

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