住宅の購入は、多くの人にとって一生に一度の大きな買い物のはず。後悔しないために、押さえておきたいポイントをステップ別に紹介。今回は物件探しのための「軸」を決めるのが第一歩である「希望条件」と「予算設定」について解説。
ことり不動産 代表
石岡 茜さん
2013年に「ことり不動産」を設立。丁寧なヒアリングと女性目線の物件選びで支持される。著書に『持ち家女子はじめます』(飛鳥新社)がある。
ファイナンシャルプランナー
風呂内亜矢さん
26歳のときにマンションを購入したことがきっかけでFPに。住宅事情に精通しており、現在は夫婦で複数物件を所有し、運用している。著書多数。
【希望条件と予算設定】物件探しのための「軸」を決めるのが第一歩!
ライフプランを立て、住宅資金に充てられる額を算出。また、物件のタイプやエリア、間取りなど、希望条件をこと細かく洗い出す
売れるかどうかや値段も大事だけれどまずはこの先どんな暮らしがしたいかで考える
「家探しを始める前に、人生の棚卸しを。理想とする生活が明確になれば、物件選びもスムーズに」(石岡さん)、「今後、転勤や結婚をする可能性が高いなら、資産価値が維持されやすい都市部のマンション。充実した暮らしを求めるファミリーには、郊外の家がおすすめ」(風呂内さん)
暮らし重視のペア&ファミリーは郊外を視野に
ライフスタイルが変わる可能性があるソロ&ペアは都心のマンションでコンパクトに
条件や予算を整理するためにも自分に合う不動産会社を探して
「物件やお金の知識が豊富かどうか、質問に対する回答に納得がいくかどうかを重視して」(風呂内さん)、「信頼できる担当者はライフプランを丁寧にヒアリングしてくれます。コミュニケーションの相性も大事なので3〜4社は比較検討してみては」(石岡さん)
自己資金をまずはチェック。ペアならパートナーの資金も把握を
「購入の際には、頭金や諸経費など、ローン以外に現金の準備が必要なので、ある程度貯蓄があると安心。また、ペアの場合は物件探しに入る前にお互いの年収、借金の有無などを開示して、ローンを組めるか確認しておいて。クレジットカードの支払い履歴や信用情報がわかるサイト『CIC』が便利です」(石岡さん)
年収の5倍程度までが安全。借りられる額ではなく返せる額で予算を決める
「毎月のローン返済額に加えて固定資産税が年に1回、さらにマンションの場合は維持費(管理費+修繕積立金)が毎月かかります。一般的に住宅ローンは、年収の7倍ほどまで借りられますが、ファッションや旅行なども楽しむ生活を送りたければ、年収の5倍程度までに抑えておくのが健全です」(風呂内さん)
住宅ローン減税や補助金などお得な制度について調べておく
「住宅購入の際、一定条件を満たしていれば減税制度や補助金の恩恵を受けられます。その代表例が住宅ローン減税制度です。自治体で独自の補助金制度を設けている場合もあるので、物件探しに入る前に市区町村サイトや家計簿アプリ『Zaim』の『わたしの給付金』などでお得な制度がないか確認を」(風呂内さん)
住宅ローン減税とは?
個人がローンを組んで住宅を購入・リフォームした場合、年末のローン残高の0.7%を所得税や住民税から最大13年間控除する制度
〈2024〜2025年 入居の場合の条件〉
控除を受ける条件には、上記のほかに「登記簿面積が50㎡以上」「昭和57年以降に建築、または現行の耐震基準に適合」「ローンの借入期間が10年以上」などもある
イラスト/コナガイ香 取材・原文/海渡理恵 ※BAILA2024年1月号掲載