30代は家購入のベストタイミング! 今のうちに決断をしたほうがいい理由を不動産&お金のプロが解説。ポイントを押さえて、マイホーム実現のために動きだそう。
ことり不動産 代表
石岡 茜さん
2013年に「ことり不動産」を設立。丁寧なヒアリングと女性目線の物件選びで支持される。著書に『持ち家女子はじめます』(飛鳥新社)がある。
ファイナンシャルプランナー
風呂内亜矢さん
26歳のときにマンションを購入したことがきっかけでFPに。住宅事情に精通しており、現在は夫婦で複数物件を所有し、運用している。著書多数。
【30代が今、家を買っていい理由 1】物件価格は高騰中だけれど、低金利、減税制度と好条件も考慮して
〈現在の状況〉
物件価格:×高い
金利:◎低い
税制優遇:◯あり
「円安や戦争などの影響で資材価格や人件費が上昇し、物件価格は高騰中。しかし、それとは逆に住宅ローン金利は低下、税制優遇もあるので、投資目的ではなく生活を豊かにしたい方は家の購入を検討しても」(石岡さん)、「暮らしを充実させるための住宅購入なら、基本的にタイミングは選びません。お得な制度を活用できるうちに動きだして」(風呂内さん)
【30代が今、家を買っていい理由 2】賃貸価格も上がっている今、どうせなら資産になる家を!
「今、賃貸価格も値上げラッシュ。掛け捨ての家賃よりも、積み立てのローンで資産形成をしたほうが、今後の人生の選択肢が広がるはずです。目安として、家賃を月に15万円以上払っているなら購入を一考したほうが。まずは銀行のサイトなどで、年収から借入可能額を試算できる『住宅ローンシミュレーション』にトライ」(石岡さん)
【30代が今、家を買っていい理由 3】エリアや物件を間違えなければ、大幅な値崩れの心配はなし
「資産価値が下がりにくいのは、需要が高い都心部にある物件。また、買い手が家族に限定される一戸建てではなく、売り貸ししやすいマンションを推奨します。人口推移や世界的な注目度を鑑みると、大幅な値崩れがしにくい家を買うなら東京か沖縄が◎」(石岡さん)
【30代が今、家を買っていい理由 4】年齢が上がるにつれ借入条件が悪くなる可能性が。健康なうちにローンを組むのがおすすめ
「住宅ローンの返済期間は、通常、最長35年。年齢を重ねると、病気のリスクでローンが組めなかったり、返済期間が短縮されて月々の支払額が上がったりする可能性が。30代前半でローンを組んでおけば、返済計画に柔軟性を持たせることができます」(風呂内さん)
【30代が今、家を買っていい理由 5】将来かかるお金の見通しが立ち老後の心配が軽減します!
「月々の住宅ローン返済額や借入期間を自分で決めることで、先々の予定が立てやすくなり、家計を見直す機会にもなります。購入を検討するだけでもいい勉強に」(風呂内さん)、「家を買う=現実を見つめ直す作業。収支の把握や資金計画によって、自分のライフプランが明確になり、将来への不安が軽減するはず」(石岡さん)
【30代が今、家を買っていい理由 6】間取りや設備を自分好みにできるのでQOLが上がる
「持ち家なら自分好みに間取りや内装、設備をカスタマイズできるので、理想の暮らしをかなえられます。また購入の過程でお金の使い方や暮らし方、さらには働き方などを見直すことになり、生きるビジョンが明確に。人生全体の質が上がる方が多いんです」(石岡さん)
【30代が今、家を買っていい理由 7】不動産購入は資産形成の方法として挑戦しやすく低リスクといえる!
「ローンを組み、月々決まった額を返済すれば確実に自分の資産にできる不動産は、かなりリスクの低い資産形成の方法といえます。ただし、もし売ることになっても価値が下がらないような、人気の高いエリアにある物件を選ぶのが重要です」(石岡さん)
イラスト/コナガイ香 取材・原文/海渡理恵 ※BAILA2024年1月号掲載