住宅の購入は、多くの人にとって一生に一度の大きな買い物のはず。後悔しないために、押さえておきたいポイントをステップ別に紹介。今回は引き渡し後、リノベーションで失敗しないコツを解説。
ことり不動産 代表
石岡 茜さん
2013年に「ことり不動産」を設立。丁寧なヒアリングと女性目線の物件選びで支持される。著書に『持ち家女子はじめます』(飛鳥新社)がある。
ファイナンシャルプランナー
風呂内亜矢さん
26歳のときにマンションを購入したことがきっかけでFPに。住宅事情に精通しており、現在は夫婦で複数物件を所有し、運用している。著書多数。
【引き渡し・リノベ工事スタート】理想の家づくりのために早めの準備を!リノベーションで失敗しないコツは?
購入価格から手付金を引いた残金を決済したら、物件の引き渡し。リノベーションをする場合は、引き渡しと同時に工事を始める
いつか売る可能性があるならクセのないリノベーションに
「売ったり貸したりすることを念頭におくなら、間取りはシンプルに。内装も流行に左右されない万人ウケするデザインにしましょう。壁紙は白がベストです」(石岡さん)
設計のイメージは「Pinterest」や雑誌などを活用して画像で伝えよう
「リノベーション成功のカギは、イメージを正確に伝えること。『Pinterest』や雑誌などで理想の家の画像を収集して、設計士にシェアしましょう。担当者と密に連絡をとり合う必要があるので、コミュニケーションをとりやすい会社選びも大事」(石岡さん)
リノベはスケジューリングが命。早めに動きだしを!!
「売買契約後にリノベーション会社を選定していたら、着工が大幅に遅れ、前の家の家賃とローンの二重払い期間が長くなることに。物件引き渡しと同時に工事を開始し、新居に早く引っ越せるように物件探しと並行して進めるのがおすすめです」(石岡さん)
〈リノベーションのフロー〉
物件探しと並行してリノベーション会社選びを開始
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物件の購入が決まったらリノベーションの見積もり依頼
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物件購入契約と同時にリノベーション会社とも契約締結
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物件引き渡しと同時に工事開始
リノベーション前提で家を探すなら、やりたいリノベ工事が可能な構造かどうかを申し込み時までに確認して
「リノベーション前提で中古物件を探す場合は、自分が希望する工事が、建物の規約や構造上可能かどうか、物件を申し込む前に不動産会社に確かめて。たとえば、水回りの位置が変えられなかったり、取り壊せない壁があったりする場合があります」(石岡さん)
リノベーションのプロにうまくいくコツを聞きました「自分の“好き”と“こうしたい”を、躊躇せずに伝えてOK」
スマサガ不動産
望月茉莉子さん
住まい探しからリノベまでワンストップの「スマサガ不動産」で、建築設計とデザインを担当。クライアントの人生を豊かにする家づくりを行う。
「リノベは、会社ごとに得意分野が異なるので、数社と話して自分に合う会社を見つけましょう。また、設計士に部屋づくりのイメージを伝える際、好きな食べ物や風景なども報告すると、深い部分でセンスの共有ができることも。上がってきた設計案に要望があるときは、躊躇せずに伝えてください。その意見がデザインの精度を上げます」
イラスト/コナガイ香 取材・原文/海渡理恵 ※BAILA2024年1月号掲載