マネーセンスを高める第一歩は、自分の“使えるお金”と“使ったお金”の管理から。お金の好循環はやはり支出の把握から生まれていた! 夫婦2人暮らしのリアルマネー整理法とは? 何にどのくらい使っているの? 収支との向き合い方に迫ります。
【夫婦 M.Yさん&Sさんの場合】短期的な家計簿アプリトレーニングで感覚をつかみ、無駄づかい➡メリハリのついた支出へ

基本データ
年齢…妻:33歳 夫:36歳
職業…妻:広告代理店 営業 夫:信託銀行員
世帯年収(額面)…妻:700万円 夫:1400万円
世帯月収(手取り)…妻:30万円 夫:65万円
ボーナス(額面)…妻:年間で150万~200万円 夫:年間で400万~500万円

月の支出
固定費
家賃…15万5000円
保険料…3万5000円
通信費…2万5000円
サブスク代…3万5600円
水道…4000円
ガス…2000円
電気…5000円
家賃とサブスク費は夫、光熱費は妻が支払いを担当。サブスク費の内訳は、ジム夫婦分2万円とゴルフのレッスン1万5000円、Amazonプライム会員費。保険は夫が医療保険、妻がドル建ての積立型生命保険におのおの加入。
食費・交際費
[食費]
内食…3万円
外食…3万円
[交際費]
旅行…10万円
ゴルフ…8万円
会社の飲み会…2万〜3万円
食費は妻が担当。Mさんが忙しいときは夫が調理担当。外食は週末に夫婦でいいお店で美味しいものをお得なランチで。旅行は友人とキャンペーンを見つけて年数回。10万円は香港2泊3日。ゴルフと飲み会は夫の出費。
その他
ファッション費…5万円
美容・コスメ費…2000円
雑費(日用品)…1万円
ファッション費はおしゃれ好きの夫の出費が多めで、年に数回、どんと大物買いも。美容・コスメ費は、韓国コスメをコスパのよい年単位でまとめ買い。貯めた楽天ポイントを美容院の支払いにあてるなど賢くポイ活も。
家計は項目別に分担。家計簿をつける経験から対価を考えて使うように
2年前につきあい始め、結婚して半年のM.Yさん夫婦。浪費家の夫がMさんの助言で、貯金が倍の1000万円に。
「つきあっているときに、ザル勘定ぎみの夫に家計簿アプリで1カ月の出費をつけるようすすめました。私自身が社会人になってすぐの頃、お金の不安を減らすために家計簿をエクセルでつけていて、随分無駄が減ったんです。快く実践してくれた夫にも感謝。想像以上の支出額に驚き、必要ない出費を減らして残りを貯蓄したら、みるみる貯蓄額が増えました」
結婚後は項目別に家計を分担。
「夫が家賃とサブスク費、私が光熱費と食費を担当してお財布は別々。担当以外は自由にお互いお金を使い、一切干渉しません。ただ、貯金額の共有など夫婦でお金の話はよくします。私が大学の同窓会活動のマネー部に所属していて、投資やポイ活などお得な情報が入ってくるたびにシェアすると、夫も興味津々。新NISAに向けてクレカ積み立てをどうしようかなど楽しみながら相談しています」
お金は大事だけれどツール。とらわれすぎずつきあいたいとMさん。
「お金はないと困りますが、死ぬときにお金持ちでも意味がないですよね。貯めることばかり重視しすぎず、夫婦で満足度の高い対価を考えた使い方をこれからも心がけたいです」
マネーライフの満足度 80%
漠然としたお金の不安があり資産の投資割合を増やしたい
将来の出産や子育てを考えるとお金の不安は尽きない。ある程度現金を持ちつつ、老後も含めた資産形成のために今後はもっと投資にお金を回したい。
使い方で心がけていること

平日はシンプル、週末は家族や友人との交流を大事に
平日は仕事メインで出費は抑えめ。その分、週末は好きな人と好きなことを。夫婦で外食したり、友人と旅行やマネー部の活動を楽しむ。
あなたにとってお金とは?
「満足する体験やものなど何かを実現したり得るための対価でありツール」
イラスト/二階堂ちはる 取材・原文/佐久間知子 ※BAILA2024年2・3月合併号掲載