著名人の不倫報道や既婚者の恋愛を題材にしたエンタメ作品が話題になり、今も昔も多くの人が関心を寄せる「不倫」。なぜ人はリスクを負ってまで不倫するのか? アンケートから見えてきた今どき不倫事情から、日本一の探偵事務所が教える不倫沼に嵌る人の共通点、30代女性のリアル不倫体験談まで徹底網羅!
1.今どき不倫事情アンケート
実際のところ、不倫の経験者はどれくらいいるのだろうか? リアルな事情を調査するべく、BAILA世代の女性112人にアンケート調査を実施。その回答をもとに、経験者の割合や相手との関係、交際が始まったきっかけなど、現代女性の不倫事情をデータ化した。
アンケートに回答したBAILA世代の女性のうち、55%が不倫経験あり!
経験者のうち、「不倫した人数が3人以上」と答えた人が2割も
なんと回答者の半数以上が経験あり。そのうち4割以上が複数人と不倫しており、1人を不倫経験1回とカウントした場合、2回が19.1%、3回が10%、4回と5回がそれぞれ4%という結果に。中には「10回以上」と回答した人もいた。
現在不倫している女性の半数は“既婚”だった
現在進行形で不倫をしている人は全体の15%という結果に。YESと答えた人に対し、自分か相手のどちらかに配偶者がいるかどうかを聞いたところ、約50%は「自分が独身・相手が既婚」と回答。続いて26%は「共に既婚」、24%は「自分が既婚・相手が独身」という割合で、現在不倫している女性の半数が既婚だということがわかった。
不倫が始まったきっかけや動機を聞いてみると……
相手は「会社の同僚」が圧倒的トップ!
不倫相手との関係1位は「会社の同僚」で、不倫関係に至ったきっかけは「飲み会」が圧倒的に多かった。「入社時の上司と、ふとしたきっかけで飲みに行くことに。お酒を飲みながら色々な話をするのが本当に楽しくて。彼のことが頭から離れなくなり、1週間後に関係を持ちました」(38歳・ホテル勤務)
2位の「社会人になってからの友達」とは、友人との飲み会や趣味の場で出会っている人が多いようだ。「友達と飲んでる時に途中から合流してきた人とインスタを交換。音楽イベントで再会し、泥酔した私を介抱してくれました。後日、2人で飲みに行ったときにキスされて、好きだと言われました」(40歳・デザイナー)
不倫の原動力は「満たされたい」気持ち……?
不倫相手との関係を“恋愛”として楽しんでいる人と、“居心地のよさ”を求めている人の割合はそれぞれ18%。2位以下は、女性としての自信や人の温もり、性欲、金銭面など、「自分に不足している何かを得たい」という欲望が共通していた。日常に満たされなさを感じる女性たちの姿がうかがえる。
みんなの不倫、気になる“行く末は”……?
約7割の女性が「不倫したことを後悔していない」と回答!
不倫経験のある人のうち、69%が「後悔していない」そう。「後悔していない」と答えた女性の多くは不倫が自分や相手のパートナーにバレた経験を持たず、体験談からも「バレないよう配慮すればよい」という意識がうかがえた。「相手はすでに奥さんと別居中だったので、普通の恋愛とほぼ同じ感覚で付き合っていた」(37歳・会社員)「9年も付き合っているけど、今でも会うと心が満たされる大切な人。お互い離婚する気はないから、割り切っている部分もあると思いますが、それでいい」(38歳・ホテル勤務)
一方で、「後悔している」と答えた女性に共通していたのは、相手のパートナーや家族に罪悪感を抱いていること。「何より奥さまに申し訳ない。時間と身体と心がすり減った」(41歳・コンサル)「不倫相手が家族と過ごす時間を奪っていた。私自身が家族を持って気づきました」(35歳・不動産)
不倫関係=独身女性×既婚男性というイメージは過去のもの?!
かつては不倫=独身女性&既婚男性による恋愛、というイメージが強かったが、今回のアンケートでは現在不倫している女性の半数が既婚者という結果に。時代に伴う恋愛観の変化はもちろん、結婚・出産後にも働き続ける女性が増えていることも影響しているかもしれない。
2.【不倫沼】にハマる人の特徴
「なぜ人はリスクを負ってまで不倫するのだろう?」と考える人は多いはず。不倫にハマってしまう心理や背景を学ぶべく、探偵業界NO.1の売上を誇る総合探偵社MRの代表・岡田真弓さんにインタビュー。不倫関係に陥りやすい女性の特徴を詳しく聞いた。
2003年に総合探偵社MRを設立。業界初のカウンセリング担当制度を導入し、探偵業界で売上No.1を達成する。メディア出演も積極的に行い、パーソナリティを務めるラジオ日本「岡田真弓の未来相談室」(毎週月曜日・22:45~23:00)は放送15年目に突入。
探偵が教える、不倫しやすい女性の特徴① 自己肯定感が低め
相手を失う怖さから、とことん尽くして共依存の関係に
「共通しているのは自己肯定感の低さです。不倫沼に陥る人の多くが自分の容姿などにコンプレックスを抱いており、そのせいか自らアプローチする勇気がありません。また、自信がある女性と比べてモテないため、自分を好きになってくれた男性の存在をありがたく感じる。その結果、不倫のリスクすら受け入れてしまいます。
自分を愛してくれる人の存在は自己肯定感を満たしてくれますから、相手を失うのが怖くなり、とことん尽くしてしまう。尽くされれば尽くされるほど相手も気持ちがよくなり、お互いが依存し合うようになります。関係がどんどん深みにハマっていく傾向にあります。
ちなみにフィクションの世界では、よく未婚の美女との不倫に溺れる既婚男性が描かれますが、実際に多いのはその逆。一般的な容姿でいうと、不倫相手のほうが劣っているように感じるパターンがほとんどです。弊社が担当してきた不倫調査では、その割合は8割以上です」
探偵が教える、不倫しやすい女性の特徴② 恋愛体質
不倫のスリルに気分が高揚し、正常な判断力を失いがち!
「恋人がいないと寂しい人、惚れっぽい人、常に愛されていることを実感したい人、といった特徴が挙げられます。こういった方は恋に落ちると相手のことしか考えられなくなるため、正常な判断ができずに不倫関係に陥ってしまいます。
とくに不倫にハマる既婚女性は、恋愛体質の人が多い印象。結婚して生活をともにすると、ときめきや愛情表現は減ってしまうもの。恋人から家族に関係性が変わることで、物足りなさを感じるのかもしれません。
ドキドキしたい恋愛体質の女性にとって、不倫のスリルは蜜の味。感情のままに家庭を捨てて不倫相手と一緒になったものの、障害がなくなった途端に冷めてしまい、破局を迎えた女性をたくさん見てきました」
探偵が教える、不倫しやすい女性の特徴③ 思い込みが激しい
「彼には私しかいない」一途に信じる背景には、将来の不安や焦りが
「不倫する既婚男性はときに、『妻とはとっくの昔に終わっている』『妻と離婚して君と結婚したい』などと甘い言葉を囁いて、女性の気を引こうとします。思い込みが激しい方ほど、そういった言葉を信じて、一途に彼を待ち続けます。
『彼には私しかいない』『彼を幸せにできるのは私だけ』という思考パターンに陥りやすいのが、結婚を焦っている人や、将来に不安を感じている人、過去の離婚経験から自信を失っている人。不倫相手の発言に疑いを持っても、相手を失う恐怖が勝ってしまうので指摘できないのです。一途に信じ続けた結果、客観的な視点や判断力を失ってしまいます。
ちなみに思い込みの激しさは、結婚詐欺の被害に遭いやすい人に当てはまる特徴のひとつでもあります。焦りはあるけど理想をつかみたい!と思っている人ほど、甘い言葉にコロッと騙されてしまいがちなので、気をつけてくださいね」
ちなみに……不倫する既婚男性はナルシストな可能性大!
既婚というハンデがありながらモテる男性には、それを上回る魅力があります。ナルシストな男性は自意識が人一倍強いため、普段から身だしなみに気をつかっている。服装も振る舞いも洗練されており、結婚後も女性からのアプローチが絶えません。
ちなみに、男性が不倫に踏み切る最大の要因はセックスレス。これまで不倫調査の依頼を受けた夫婦のほとんどが、長らくセックスをしていませんでした。どちらかの欲求が満たされない状況が続けば、夫婦関係も悪化します。パートナーの不倫を防ぐためには、定期的なセックスが最も効果的だと言えるでしょう。
【おまけ】探偵はこんなふうに不倫の調査をしている!
探偵が不倫/浮気調査に使用するカメラ類
街なかで調査を行う際はカメラを低めの位置で構えるそう。
調査に使うカメラを見せてくれたのは、総合探偵社MRのベテラン探偵! どんなシチュエーションにも対応できるよう、あらゆる角度に折り曲げられるワイヤータイプや、壁に貼りやすい薄型、ボイスレコーダーが内蔵されたペン型など、常に数種類を携帯しているそう。
動画撮影には、コンパクトなハンディカメラを使用。ウエストの位置で持つと相手の視界に入りにくく、さらに黒いボディがスーツと馴染み、全く気づかれないのだとか!
不倫の現場にはそれぞれの人間ドラマがあり、不倫で全てを失う人もいれば、救われる人も。不倫関係に陥るきっかけは特別なものではなく、誰にでも起こり得るもの。リスクを忘れずに、最善の選択をしたい。
3.【不倫】エピソードBEST3
パートナーの不倫を疑った際、多くの人が頼る先は探偵事務所。売り上げ日本ーを誇る総合探偵社MRでは、なんと依頼の77%が不倫調査だそう。
約26万件もの不倫調査を行ってきた実績を元に、代表の岡田真弓さんが執筆した書籍『探偵の現場』(KADOKAWA)には、ドラマさながらの修羅場がずらり! そして今回、百戦錬磨のベテラン探偵も驚いたという不倫エピソードBEST3(書籍未公開!)を教えてもらった。
最近行った不倫調査の中で、特にインパクトのあったエピソードを聞いてみた!
第3位 エリート既婚女性がホスト狂いに!
「夫も子どももいらない!」ホストクラブの楽しさに目覚めた高収入妻
west_photo/Shutterstock.com
「30代後半の男性から依頼を受けた、妻の不倫調査でした。子どもと3人で暮らすその夫妻は共働きで、それぞれ名の知れた企業に勤務しており、金銭的に裕福であることが窺えました。男性いわく、商社に務める30代前半の妻は、数ヶ月前から接待や付き合いを理由に深夜に帰宅することが急増。次第に朝帰りまでするようになり、さすがに怪しいと感じたそうです。
調査すると、実際に遅くまで働いていた様子でしたが、会社を出ると自宅とは別の方向へ。到着したのはホストクラブでした。何人かの若いホストに入れ込んでおり、朝方まで飲み明かしては、一晩100万円以上を散財。ホストを連れてホテルに泊まることもありました。
後日、男性に調査結果を報告。すると、ホッとしたような表情で『遊びの関係で良かった』と言い、妻を許す意向を示しました。器の大きな人だなと感心しましたが、その後、予想外の展開に。
男性が調査報告を差し出してホスト遊びをやめるように伝えたところ、妻は開き直った態度で『やめる気はない』と宣言。さらに、『私はおとなしく生活するのが性に合わない。家族から解放されて自由になりたい』と、離婚を申し出てきたというのです。説得を試みたそうですが、その意思は固く、夫妻は離婚にいたりました。
その際、妻は『子どもを引き取る気も、共同で育児をする気も一切ない』と言い放ったそう。不倫が原因の話し合いで、倫理観の欠けた言動をしてしまう男性は多く見てきましたが、女性の場合は、とても珍しいんです。よって、印象に残る案件となりました」
第2位 夫が不倫相手の家に不法侵入して逮捕!
家出同然で家族を捨てた挙句、不倫相手をストーキング!
yamasan0708/Shutterstock.com
「今回お話しするエピソードの依頼人は妻。ある日突然、家を出ていってしまった夫の居場所を調べてほしいと依頼されました。
40代前半の夫の居場所を突き止めて、数日かけて行動を追ったところ、新居からほど近くに不倫相手が住んでいることが判明しました。しかし、何やら様子がおかしい。というのも、不倫相手の女性の家へ行っても中には入らず、周囲をうろつきながら様子をうかがってばかりいたんです。
不倫カップルの顛末として、男性が関係にのめり込んで暴走し、女性に引かれてしまうのは、よくあること。彼らもそのパターンだったのでしょう。しかし男性からすれば、家庭を捨ててまで選んだ関係を、簡単には諦められない。態度が冷たくなった彼女の浮気を疑い、自宅を偵察していたようです。
調査結果を報告すると、依頼人は離婚を決意。離婚協議はスムーズに進みましたが、後日、驚きの報告が。男性が不倫相手の自宅に不法侵入し、逮捕されてしまったんです。ストーキングもしていたようで、もちろん不倫相手からは捨てられ、会社もクビに。不倫の末、全てを失うという悲惨な結末に言葉を失いました」
衝撃の第1位は……不倫の温床! 同僚8人と交際していた魔性の女性警察官
Lipik Stock Media/Shutterstock.com
「不倫関係のもつれから警察のお世話になった人の事例をお話ししましたが、実は、警察署こそ不倫の温床。警察官の妻は我が社のお得意様と言えるほど、依頼件数が多いんです。
近年でもっとも衝撃的な結末を迎えた調査の依頼者は、警察官を夫にもつ30代後半の女性。家を抜け出す頻度が急増した夫に疑念を抱き、調査の依頼に踏み切ったそう。
依頼者から「夫が誰かに呼び出されて家を出た」と報告を受けて追跡すると、勤務先の交番に到着。外で見張っていると、しばらくしてから女性と連れ添って交番を後に。向かった先はラブホテルでした。
不倫相手の女性は、夫と同じ交番に勤める警察官でした。調査を続けたところ、今度はその女性が別の同僚とホテルへ入る様子を目撃。それも1度ではなく……。なんと彼女は、依頼者の夫を含む8人の同僚と肉体関係を持っていたんです!
30代前半の彼女は署のアイドル的存在だったよう。男性たちは全員、彼女の浮気を容認していたというのだから驚きました。ちなみに依頼者は夫と離婚し、さらに、調査報告書を警察署に提出。不倫相手ともども懲戒免職処分を受けているはずです」
不倫はハイリスク&ローリターン?
不倫の酸いも甘いも見てきた岡田さんだが、自身は昔から一貫して不倫反対派。悪い結末ばかりではないが、仕事や信頼を失ったり、慰謝料を請求されたりと、リスクが高すぎることを理由に挙げた。
そんな岡田さんの著書『探偵の現場』には、不倫をキッカケに本来の自分を取り戻した女性や、関係が劇的に改善された夫婦、夫にリベンジを果たした女性など、興味深いエピソードがずらり。不倫関係にある人はもちろん、パートナーとの関係に悩んでいる人にもおすすめの一冊だ。
4.30代女性のリアル不倫体験談
WEBでアンケートに回答したバイラ世代女性の55%が不倫経験ありという結果に! 30代女性が経験する不倫の実態をさらに深掘りするべく、経験者にインタビュー。
【Case1.Sさんの場合】相手は、職場で同じチームの既婚男性(33歳)
語ってくれたのはメーカーで働くSさん(35歳)。同僚とのダブル不倫がお互いの家族にバレて離婚……。それでも彼女が「不倫を後悔していない」と断言する理由は? 同僚と距離が縮まったキッカケから、離婚に至るまでの経緯を詳しく聞いた。
夫によるモラハラ&ワンオペ育児の悩みを相談。そこから全てが始まった
「同僚Aと不倫関係になったのは2年前のこと。当時、私は結婚して9年目でした。付き合っていた当初から高圧的だった夫は、結婚するとモラハラ気質がどんどん加速。共働きなのに育児は全て私任せで、助けを求めると『自分が望んで働いているんだろ? 俺は最初から職場復帰に反対だったのに』と突き放される。何度も離婚を考えましたが、子ども2人が幼いこともあり、踏み出せずにいました。
そんなとき、同じチームで働くことになったAは、年齢も近く、気軽に話せる同僚のひとり。彼も妻との関係に悩んでいて、夫婦関係の悩みを相談し合う戦友のような関係でした。……あの日、2人で映画を観に行くまでは」
ひょんなことから2人で映画館へ。そこで距離が急接近!
「本当は会社帰りに3人で行く予定だったのですが、同僚が急遽、行けなくなってしまって。既婚者同士が2人きりで出かけるのは内心ちょっと気まずかったけれど、チケットを買ってしまっていたし、今回だけならいいか!と。その帰り道、楽しく話しながら歩いていた途中、私が脚を攣ってしまったんです。すると、彼が腕を貸してくれて……男性と腕を組んで歩くのは久しぶりで、すごくドキドキしたのを覚えています」
初の遠出デートは江の島。会社の飲み会帰りに抱きしめられて……
「映画をきっかけに彼との距離がグッと縮まり、一層オープンに話すようになりました。数日後、私が有休消化のために仕事のスケジュールを相談したら、彼から『有休が余っているから一緒に休もう!』と提案が。雑誌の特集を読んで以来ずっと江の島に行きたかったことを伝えると、彼も江の島が大好きだと言い、なんだか運命を感じちゃいました。
平日の朝から江の島へ行き、海が見えるレストランでランチ。終始、笑いが絶えなくて心の底から楽しかった! その夜はチームの飲み会があり、東京へ戻ると、怪しまれないように駅で別れて店で合流。味わったことのないスリルが刺激的でした。
飲み会が終わったのは深夜。タクシーで帰っていると、Aから『もう少し話したい』と連絡があり、人目を避けるために公園で落ち合いました。ベンチに座ってモラハラ夫についての悩みを話していたら、彼が『こんな素敵な人を苦しめるなんて』と言いながら抱きしめてくれて……その心地よさに、身も心も温まりました」
夫との関係が悪化するなか、彼との関係はヒートアップ!
出張に彼がついてきて、初めてお泊まり。それを機に密会が激増
「公園でのハグ以降、頻繁に食事をするようになり、有休を合わせて日帰り旅行もしました。それでもAとの関係は手を繋ぐまでで、肉体関係は一切なし。セックスを求めてこないことがかえって信頼感につながり、Aに対する気持ちは日に日に大きくなっていきました。
そんな中、私は家族旅行で沖縄へ。子どもたちと夏休みの思い出を作ることが目的でしたが、せっかくの旅行中も、夫は何かにつけて怒りをぶちまけてばかり。子どもたちが怯える様子を見て、『もう限界だ!』と感じました。旅から戻って離婚を提案すると、夫は『絶対に離婚しない!』と激怒。話し合いすら成立せず、私は諦めて、弁護士に相談するようになったんです。
夫との関係が悪化するのに反比例して、Aとの関係はヒートアップ。私の出張に彼がついてきて、初めてお泊まり。ついに肉体関係を持ちました。それを機に歯止めがきかなくなり、一緒にホテルでリモートワークをしたり、飲み会後に泊まったり。一刻も早く離婚したかった私は、この頃から『夫にバレてもいいや』と割り切っており、Aも同じ気持ちだと思っていました」
お互いの家族に不倫がバレて、事態は急展開……
朝起きると、彼の妻からLINEが! その後に彼が下した決断にショックを隠せず……
「関係がバレたのは、初めて肉体関係を持ってから約1ヶ月後。目覚めてLINEを開くと、Aから『不倫は楽しいですか?』というメッセージが。彼の寝ている間に、彼の妻が彼のスマホから送ってきたものでした。両親にも不倫のことがバレて、彼はこっぴどく叱られたそう。『しばらく会うのをやめよう』と言われたときは、ショックでしたね。『私よりも妻を選ぶんだ!』『妻との関係は終わっていると言っていたのに』と……。
わずか数日後、今度は私の夫から攻撃が。帰宅するなり『お前、不倫してるだろ』と罵声を浴びせられ、しらばっくれようとしたものの、Aの名前や泊まったホテル名、日にちまでも提示されて、ぐうの音も出ず。後に知ったのですが、夫は私が急に離婚を切り出したことを不審に思い、私のスマホをハッキングしたそう。さらに自宅に盗聴器まで仕込み、弁護士との会話も筒抜けでした。
後日、夫と私の両親を含めた話し合いが行われ、私とAが慰謝料を払うことで離婚に応じてもらえることに。
当初すんなり慰謝料の支払いに応じてくれたAですが、次第に不満を漏らすようになったんです。どうやら不倫のゴタゴタを経て、逆に奥さんとの絆が深まったらしく……そんなAの態度に私は深く傷つき、恋愛感情は冷めきりました」
不倫をきっかけに、本当の幸せが見つかることも!
読者アンケートでも「不倫を後悔していない」と答えた経験者が半数以上を占めていたが、今回の体験談を語ってくれたSさんも同じく後悔していないという。「後味の悪い結果ではありますが、後悔はしていません。不倫していなければ、離婚を切り出せなかったと思うので。モラハラ夫から解放された今が幸せすぎて、慰謝料は安いくらいだったと感じるほどです!」
また恋愛をしたいかと尋ねると、笑顔でこう答えた。「夫しかり、不倫相手しかり、自分は本当に男性を見る目がないと痛感したので(笑)。まずは見る目を養いたいですね。いつか誠実な男性を見つけたいです!」
【Case2.Mさんの場合】24歳で不倫関係になった相手は、10歳年上の先輩
30代女性のリアルな不倫経験を調査するべく話を聞いた、不動産関連会社で営業事務を担当するMさん(38歳)は、24歳のときに職場の先輩と不倫を経験。彼の妻に慰謝料を払う形で離婚が成立し、彼との結婚を果たす。子どもにも恵まれながら、Mさんが「不倫はもう絶対にしない」と断言する理由とは?
教育係の先輩は、外見も中身もタイプど真ん中!
「不倫相手であるRとの出会いは、新卒で入社したイベントの運営会社でした。24歳のときに携わったプロジェクトのチームメンバーで、当時、彼は34歳。私の教育係として、イベント企画の基礎やプレゼンの方法などを教えてくれました。
Rは甘めな顔立ちにすらっとした体型をしており、私の好みドンピシャ。熱意を持って仕事に取り組む姿も含めて、新人の私の目には、とてもキラキラして映りました。ただ、彼には結婚して10年以上が経つ奥さんがいたので、恋愛対象として意識したことはなかったですね。後々聞いたところ、彼も私を妹のように思っていたそう」
イベント後の打ち上げで泥酔し、先輩に介抱されてホテルへ……
「関係が変化したきっかけは、大規模なイベントの仕事を終えた後の飲み会。他の同僚はそれぞれ事情があって参加できず、初めて2人きりで飲んだら、すごく楽しくて。つい飲みすぎてしまったことと、ヘトヘトに疲れていたことが重なり、ひどく泥酔してしまいました。
足もともおぼつかない状態だったため電車に乗れず、休める場所に連れて行ってほしいとRに頼んでホテルへ。彼も終電を逃してしまい、一緒に泊まることになりました。とはいえ私は、すぐさま爆睡。朝方に目が覚めて、程なくして起きた彼とベッドで会話していたところ…流れでセックスしちゃったんです」
奥さんに不倫がバレて、事態は急展開!
一夜を共にして1ヶ月後、先輩が家に転がりこむ形で同棲生活がスタート
「その夜を境に、仕事後に食事へ行ったり週末も遊びに行ったり、デートを重ねるように。深い話もするようになり、生活スタイルや価値観の変化によって夫婦仲がうまくいっていないこと、また、そのストレスで苦しんでいることを知りました。
それを聞いて、Rがすごく可哀想に見えたんですよね。私は昔から困っている人を放っておけない性格。当時は若くて視野も狭かったから、“好きじゃない人と一緒にいるなんておかしい!”とイライラしてしまって。私が彼を幸せにしてあげなきゃ!と使命感を持つようになり、彼との関係に罪悪感を抱くこともありませんでした。
肉体関係を持ってから1ヶ月ほどすると、Rは家に帰らなくなり、私の部屋で同棲がスタート。彼のことは好きでしたが、結婚願望がなかった私は、“楽しく付き合えたらいいや”という感覚でした。一方で彼は、街で子供のいる家族を見るたび「Mと家庭を築きたい」などと漏らすように。私と軽い気持ちで付き合っているんじゃないんだ、と感じて、彼との関係を真剣にとらえるようになりました」
関係をうまく隠せていなかったのか、会社で不倫の噂が広まり…
「そして1ヶ月後、不倫に勘付いた奥さんから彼に連絡が。彼女は『結婚生活に未練はないので、慰謝料をもらえれば離婚に同意する』という姿勢で、私は“お金で解決できるならラッキー!”と、悩むことなく200万円の支払いに応じました。離婚に対して争点がなかったため、トントン拍子に離婚が成立。晴れて独身になった彼と正式に付き合うことに。
離婚まではわりとスムーズでしたが、いくつか試練もありましたね。私との不倫が原因で離婚したことが社内で広まると、彼に対する社員の態度が露骨に変化。それを機に、それぞれ転職したものの、彼は転職先が合わず精神的に疲弊してしまったんです。
私は彼のメンタル面をサポートする中で、彼と話し合い、結婚することに。しかしRと不倫関係にあったことを知る私の両親から猛反対され……。何ヶ月も説得を試みていた最中に、私の妊娠が発覚。それならば仕方ないと両親も認めてくれて、彼の離婚から半年後に入籍しました」
晴れて結婚し、子供も誕生。しかし幸せは長く続かず、離婚へ……
思いやりや忍耐力に欠けた彼の本性が露呈し、ケンカの絶えない毎日
「ちなみにRとの結婚生活は5年続きました。もともと子どもが好きだったRは子煩悩でしたし、家事もこちらが頼めばやってくれる夫ではありました。しばらくは夫婦関係も家庭も円満でしたが、結婚3年目になって、私が本格的に社会復帰したことをキッカケに関係が崩れ始めました。主な原因は、彼が仕事のストレスで別人のように暗くなってしまったことと、私のキャリアチェンジをサポートしてくれなかったこと。ケンカの絶えない生活を1年経て、離婚にいたりました。
彼と結婚したことは後悔していませんが、むなしさは残りますね。不倫という不法行為をしてまで一緒になったのだから、結婚生活を維持するために、彼にもう少し努力してほしかった。思いやりや忍耐力のなさ、そして、前の奥さんとの離婚から何も学んでいないことに心底ガッカリです」
せっかく不倫を乗り越えても、幸せになれる確証はない!?
不倫で得た教訓についてMさんに聞いてみると、「人を傷つけたり、慰謝料を請求されたり、不倫はリスクが大きい割に幸せになれる確証はない。シングル同士の恋愛と比べてコスパが悪すぎるし、リスクを負ってまでする価値はないかなと今は思っています。もう不倫することはないですね。自分が結婚して、パートナーに裏切られるつらさをリアルに想像できるようになったので。今となっては彼の前の奥さんに申し訳ないことをしたと反省しています」と語りながら、苦い表情を浮かべた。
撮影/田村伊吹 取材・文/中西彩乃