「婚BAILA」のカバーという大役を務めてくれた濱尾さん。一つひとつのシーンをスタッフと同じ熱量で向き合ってくれた彼が、この企画を通して感じた“プロポーズ”ということについて、そして今、愛しているものとは？

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「ここ1〜2年、先輩や友達の結婚式に呼ばれる機会がぐんと増えたのですが、仕事の都合で参加できなくて。実は結婚式にはまだ一度も出席したことがないんです。正直、僕にとって結婚はまだまだ遠い存在で、具体的に想像はできないのですが、バイラ世代のプロポーズは素敵だなと思いました。男性に任せるのではなく、自分の希望も伝えて、忘れられない記念日を一緒につくり上げる。結婚は二人のものだからこそ、その姿勢は素晴らしいなって」

現在26歳、「結婚願望はないわけじゃないのですが、今の僕が愛しているのは役者の仕事なのだと思います」と笑う濱尾さん。

今回の撮影でも、スタッフがバイラ世代のプロポーズ最新事情を伝えたところ、その上でシチュエーションごとに物語を考え、演じるようにカメラの前に立つ姿がとても印象的だった。

「自分が演じるのはどんな人なのか、その役を想いながら形づくっていく。それは動画も写真も同じで。昨日の夜はめったにしない美顔器を使ってスキンケアをして、普段より長めにストレッチをしました。“明日、プロポーズするんだ‼”という気持ちで」

今年は連続テレビ小説「あんぱん」や大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」に出演。12月には映画『WINDBREAKER/ウィンドブレイカー』も公開と注目度は高まるばかり。

「役者を始めてから7年目になるのですが、ちゃんと生きてきてよかったなと思いました。決して駆け足ではなかったけれど、自分のスピードで、悩み迷いながら、ひたむきに一歩一歩進んできてよかったなって」

高校生の頃には競泳の有力選手としてインターハイやジュニアオリンピックに出場。役者の仕事に出会うまでは水泳ひとすじで生きてきた。

「その当時よりも高い熱量で芝居と向き合えている今がすごく楽しい」と言葉を続ける。

「今回もプロポーズシーンを演じるために、街のカップルを眺め、誰かを想うことを学び、結婚について考えることができた。一つの役や作品がいろんなことにつながっていく、それはきっとこの先も同じで、僕はそれが楽しくてたまらない。だからね、当分の間は止まることができないんです（笑）」

映画『WIND BREAKER / ウィンドブレイカー』
世界累計発行部数1000万部を突破した人気漫画を実写映画化。ケンカが取り柄の孤独な少年・桜遥（水上恒司）が初めてできた仲間たちとともに街を守るべく奮闘。濱尾さんは敵対グループの主要人物・十亀条を演じている。「彼の魅力は仲間に思いやりのあるところ。17歳の彼のことを、彼の未来を、幸せを、想いながら演じました」（濱尾さん）

撮影／後藤啓太〈W〉　ヘア＆メイク／HIRO　スタイリスト／小松嘉章〈nomadica〉　モデル／濱尾ノリタカ　取材・原文／石井美輪　※BAILA2026年1月号掲載