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【社会人の大学・大学院選び まとめ】専門家がレクチャー! 社会人が学びやすいプログラムとは?

本格的に学びたいなら、確かな体系に基づいて学べる大学・大学院は最高の場所。すぐに通わなくても、知っておくだけで将来の可能性がぐんと広がる。大学・大学院の選び方と社会人向けプログラムをご紹介。

目次

  1. 【知っておきたい!基礎知識】大学・大学院で学ぶ選択肢
  2. 【大学・大学院の学び4選】社会人向けプログラムが増えています!

【知っておきたい!基礎知識】大学・大学院で学ぶ選択肢

教えていただいたのは
乾喜一郎さん

リクルート進学総研  主任研究員(社会人領域)

乾喜一郎さん


(株)リクルート入社以来、一貫してキャリアに関する領域に携わる。社会人学習専門誌の編集長を経て、2019年より現職。学習者視点でリカレント教育・社会人学習のあり方について提言を続けている。

正規課程への入学以外にもいろいろ!
OPTION1
公開セミナー・公開講座
いちばんお手軽!
誰でも参加できる講座。単発で週末に2時間くらいの講座を無料で行うものから、長めの期間で開講するものまで、形態は千差万別。少しでも気になる分野の講座があれば、参加してみるのがおすすめ。


OPTION2
科目等履修生制度
入学せずに特定の科目のみを履修できる制度。90分×15回の授業で、数万円~15万円くらいのものが多い。正規課程の学生に交じって受講でき、正規課程入学したときのシミュレーションに役立つ場合も。

OPTION3
履修証明プログラム
社会人学生のために一から設計された学習プログラム。修了者には法に基づく履修証明書が交付される。今、社会で必要とされている特定のテーマについて、全体で60時間以上とまとまったかたちで学べる。

OPTION4
正規課程入学
大学では学士、大学院では修士・博士号の取得を目指す。通信制大学では学力試験は基本的に課されない。週末・夜間のみの社会人大学院も増え、こちらも入試では学力よりも学ぶ意欲が重視されている。

コロナ以降、オンライン化が進み、選択肢が増加。より学びやすく
「コロナ禍への対応で、通信制大学だけでなく通学の大学・大学院においてもオンライン化が進み、好きなときに見られるオンデマンド授業から対話があるリアルタイム授業まで選択肢が増えました。遠隔からの参加も可能になり、オンラインでの学びに抵抗が薄れた人が増えて思わぬ出会いが生まれるようになったのもメリットです」(乾喜一郎さん、以下同)


国の教育訓練給付制度を使えば、費用の最大7割の補助を受けられる!
教育訓練給付制度とは、社会人学生支援を目的に、厚生労働大臣が指定するコースを修了すると受講費用の一部が支給される制度。「特に『専門実践教育訓練』に指定されているコースなら受講費用のうち最大7割(年間上限56万円)の支給を受けられます。大学院に2年通って合計100万円以上支給される人も少なくなく、社会人学生を強力に後押ししています」

大学・大学院は、「自分の学びやすさ」で選んで

そもそも、大学と大学院の違いとは?

「何より目的が異なります。大学は主にインプットをして物事の基本的な考え方を身につける場。大学院は研究、つまりアウトプットを目的とした場なので、自分の問いを磨くことが重要になります」

ベストな選択をするポイントは?

「まずお伝えしたいのは『学び直す』といっても昔通った大学での学びとはまったく違っているということ。特に社会人大学院では黙って聞いているだけの授業は少なく、学生がこれまでの経験や知識をベースに参加するタイプの授業が中心。学生側の主体性が非常に重要です。

どこで学ぶかの選択においては、『自分に合っているか』が大きなポイントになります。具体的には、学ぶ内容や学び方に加え、費用、立地、サポート体制などが自分の状況やニーズに合っているかです。  

たとえば通信制大学の場合、費用は安く抑えられますが、手厚くサポートしてほしいならその分高くなります。キャンパスに通学する場合は、平日は仕事のあと、土日は自宅から通い続けるのが苦にならないかどうかが大切。学ぶ内容や学び方に関しては、いきなり正規課程に入学するのではなく、興味のあるセミナーなど手軽なものから参加して情報を集めていくのがおすすめです。  

大学・大学院は、職場では出会えない人とフラットな関係で出会える貴重な場所。正規課程への通学となると人生の一大プロジェクトですが、通った方は皆『やり遂げることで身についた実行力が大きな財産になった』と言われますよ」

【社会人の大学・大学院選び】正規課程以外の入学方法と、その選び方を詳しくチェックする

【大学・大学院の学び4選】社会人向けプログラムが増えています!

1.グロービス経営大学院《ハイブリッド型MBA》

オンラインと通学を組み合わせて、MBA(経営学修士)の取得を目指せる!
MBAとは、経営者の視座を持つビジネスプロフェッショナルを育成することを目的にした学位。2006年開学のグロービス経営大学院は、主に社会人を対象にしたMBAを取得できるビジネススクール。他校に先駆けて2015年から実施したオンライン完結プログラムが多数の学生から好評だったこともあり、2021年度からオンラインと通学を自由に組み合わせられる新プログラム「ハイブリッド型MBA」がスタート! オンラインクラスと通学クラスの間で振替受講も可能で、通学クラスは全国7つのキャンパスで開講中。現役・実務家教員とともに、ケース(企業事例)を用いたディスカッション中心の授業が特徴。費用は1科目のみの「単科生」で128000円、2年間の「本科生」は2998800円。

オンライン・通学ともに、クラスはディスカッション形式で同等の質を担保。

オンライン・通学ともに、クラスはディスカッション形式で同等の質を担保。特にオンラインクラスを通して日本全国・海外からの学生と出会うことができ、ネットワークを築ける

ハイブリッド型でMBAプログラムを詳しくチェックする

2.京都芸術大学《完全オンライン課程「手のひら芸大」》

【社会人の大学・大学院選び まとめ】専門家がレクチャー! 社会人が学びやすいプログラムとは?_0

知識・経験は不問!通学せずにアート・デザインを学ぶ
現在、日本全国1万人以上、18歳から96歳の学生が学ぶ京都芸術大学。「手のひら芸大」では、芸術教養学科、アートライティングコース、書画コース、イラストレーションコースの4コースが用意されている。芸術教養学科では仕事や生活に生かせるアート・デザインの知識や実践例を学べ、アートライティングコースでは芸術作品や芸術家について文章で伝える方法を学ぶことができる。実際に描くことが好きなら、イラストレーションコースでイラストを体系的に学べる上、この春、書画コースも新たに開講。費用はコースによって異なり、年間17万円~。

学習サポート体制が充実し、4年制大学の卒業資格を取得可能。入学試験はなく、出願資格があれば誰でも入学できる

学習サポート体制が充実し、4年制大学の卒業資格を取得可能。入学試験はなく、出願資格があれば誰でも入学できる

完全オンライン課程「手のひら芸大」を詳しくチェックする

3.日本女子大学《リカレント教育課程 働く女性のためのライフロングキャリアコース》

人生100年時代、女性が長く働くための力を養う「履修証明プログラム」
日本のリカレント教育のフロントランナーとして、2007年から育児などで離職した女性の再就職を後押しするプログラムを実施してきた日本女子大学が、就労中の女性を対象とするプログラムを2021年に開設。6カ月・合計65時間のカリキュラムで、授業は主に平日夜間や週末にオンラインで行う。長く働くための心がまえを学ぶ「キャリア講演」を必修とし、プレゼンスキルを上げる実践型授業や、人材育成の導入理論、マーケティング・マネジメント、管理会計の基礎などの選択科目を設置。受講生が自分に合わせて選択できる。費用は入学金33000円、受講料135000円。教育訓練給付制度の指定講座で、修了した上で一定の条件を満たせば受講料の一定の割合額が支給される。

2021年のオンライン開講式の様子。受講生は、管理職を目指す人から、自営業や経営者の人まで様々

2021年のオンライン開講式の様子。受講生は、管理職を目指す人から、自営業や経営者の人まで様々

リカレント教育課程 働く女性のためのライフロングキャリアコースを詳しくチェックする

4.山梨大学《ワイン・フロンティアリーダー養成プログラム》

地域のワイン産業の発展に貢献する人材を育成
国内1位のブドウ収穫量・ワイン生産量を誇る山梨県にとって、ワインは地域の重要な産業。国立大学である山梨大学のこのプログラムは、社会人のキャリアアップのための学びを支援する「職業実践力育成プログラム(BP)」として文部科学大臣から認定を受け、山梨県や地域のワインメーカーと連携して、山梨ワインのブランド化およびグローバルスタンダード化を推進する「ワイン・フロンティアリーダー」を養成。ワイン産業に従事する社会人を対象に多彩な授業を展開し、高品質ワインの製造能力、国際競争力、経営能力などを総合的に身につけることを目指す。授業時間は合計140時間、費用は年額14万円。

ブドウ栽培やワイン醸造・品質管理から、ブランディング、ワイナリー経営、法律に至るまでワイン産業を総合的に学ぶ

ブドウ栽培やワイン醸造・品質管理から、ブランディング、ワイナリー経営、法律に至るまでワイン産業を総合的に学ぶ

ワイン・フロンティアリーダー養成プログラムを詳しくチェックする

※BAILA2022年2月号掲載

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