良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから!ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第26回は、「そのつもりはなかった」。

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■「そのつもりはなかった」がよけいなひと言なのはなぜ?
「その仕事は自分の担当じゃないと思っていた」「それはやらなくていいつもりでいたので」という言い訳を、一度はしたことがある人が多いのではないでしょうか。
誰でも「自分の非」を認めるのはイヤなもの。だから何かのせいにしたい、知らなかった自分は悪くない、という思いから出てくる言い訳なのですが、言われたほうは責任転嫁にしか聞こえません。
自分と相手はまったく違う人間ですから、どこまで何をやるべきかを確認せずに、お互いの「つもり」がピッタリ重なることはないと心に留めておきましょう。その違いを自覚せずに、あいまいなコミュニケーションのままで仕事を進めていると、同じような行き違いがまた起こります。
■言いかえるならこれ!
「そのつもりはなかった」はよけいなひと言。
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「そういう認識はしていませんでした」
が正しい!
■さらに上手に使うには?
同じ失敗をくり返さないために、「今後はどのように確認すればいいでしょうか?」と聞きましょう。今後の対応策の相談は必須です。
肝心なのは、自分の「つもり」が間違っていないかどうか「確認」して「認識」するところまで落とし込むことです。「この仕事はここまでやればいいだろう」と自己判断で決めつけずに、「本当にこれでいいのか?」と確認する手間を惜しまないこと。
言った・言わないは、人間関係に大きなヒビを入れますので、言い方には細心の注意を払うことも忘れずに。
■引用したのはこちら

公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子