良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから!ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第25回は、「お手すきのときにお願いします」。
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■「お手すきのときにお願いします」がよけいなひと言なのはなぜ?
「お手すきのときに」「お時間があるときに」「急ぎじゃないんだけれど」といった、相手の都合を優先するようなお願いの仕方は、相手に気を遣って配慮するあまり、誤解を招いてしまうことがあります。
そういう「前置き」をして部下に仕事を頼んだ上司が、「あの件、どうなってる?」と聞いて「時間がなかったのでやっていません」と言われたりなど、「気遣い」や「遠慮」がトラブルのもとになることも。
誰にとっても時間は大切ですから、必ずやらなければいけないこと以外は、どんどん「後回し」にしてしまうもの。しかし、どんな仕事にも納期はつきものです。相手に気持ちよく引き受けてもらうためにも、誤解のないコミュニケーションを心がけましょう。
■言いかえるならこれ!
「お手すきのときにお願いします」はよけいなひと言。
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「“今週中に”お願いします」
「遅くとも2週間以内にお願いしたいです」
が正しい!
人にお願いするときは、期日を明確に。
■さらに上手に使うには?
スケジュールの調整が必要な場合は、時間がたつほど相手の予定も埋まっていくので、希望を聞いたらすぐに返事をすること。もしくはこちらから希望を伝えて、「明日までにお返事をください」と短時間で決められるようにやりとりできるといいですね。
自分の要望は、1から10まで説明しなければわかってもらえない。そう思って面倒でもひとつひとつ相手に伝えることが、結果的に物事をスムーズに進められるコツなのです。
■引用したのはこちら
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子