良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから!ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第23回は、「それはやめたほうがいい」の言いかえについて。
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■「それはやめたほうがいい」と言うのがNGなのはなぜ?
「良いか/悪いか」「正しいか/間違っているか」「うまいか/下手か」。こういったことを断定する対応を”評価的態度”と呼びます。
こうした二者択一で人を評価するのは、「自分のほうが上の立場」だと思っている証拠。自分は相手より頭がよい、仕事ができる、自分は正しい、といった自信やおごりがあるために、相手を評価することで自己満足している人が少なくありません。
一方的な判断の決めつけは、相手を不快にさせます。こうした発言が多いと感じている人は、まずは自分の気持ちのままにジャッジするのを控えてみましょう。
■言いかえるならこれ!
相手がしたことに「それはやめたほうがいい」と言うのはNG。
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「そうしたいのはどういう思いから?」
が正しい!
断定せずに、まずは相手の意図を聞きましょう。
■さらに上手に使うには?
たとえば、カウンセリングの場では、押しつけはもちろん、意見を言うこともしません。
仕事を辞めたいと言う人にも、「辞めたいと思うほどの原因があるんですね」と受け止めます。そして、自分はまだ辞めないほうがいいと思っていても、「どんな問題が解決できれば、辞めずにすむと思いますか?」と本人に問いかけるのです。
あくまでも「主体は相手」なので、その軸がぶれないように会話をすると、相手に不快な思いをさせずにすみます。
そのうえでどうしても言いたいことがある場合は、「こういう理由があるからこうしたほうがいいと思う」と、”自分の意見”である前提で話をするといいですね。
■引用したのはこちら
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子