良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第11回は、「できれば早めにお願いします」。

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■「できれば早めにお願いします」がよけいなのはなぜ?
「できれば」「可能だったら」という表現は、お願いするほうが相手に配慮するつもりでも、言われたほうは「できたらでいいのかな」と思って優先順位を下げてしまう言葉だからです。
反対に、忙しい人だとスケジュールの優先順位を常に考えるため、いつまでにやらなくてはいけないのか明確にわからず対応を迷わせてしまう、迷惑なフレーズでもあります。
■言いかえるならこれ!
「できれば早めにお願いします」はよけいなひと言。
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「月末までにお願いします」
「月末までにお願いしたいのですが、難しい場合はご相談ください」
が正しい!
はっきり希望を伝えましょう。
■同じように間違いやすい表現は?
「なるべく早めに」も、「なるべくと言うなら、すぐやらなくてもいいんだな」と受け取られる可能性があります。「早めに」も人によって受け取り方が違うあいまいな表現で、トラブルのもとになりやすいので避けたほうがいいですね。
この場合は、「この案件を、今週、金曜日の17時までにお願いすることはできますか?」などと具体的に聞くことです。そして、相手から「イエス」か「ノー」ではっきりと返事をもらうところまでやりとりすること。そうすれば、「そんなつもりじゃなかったのに」の行き違いがなくなり、スムーズに話が進みます。
■引用したのはこちら

公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子