良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第15回は、「大丈夫です」の言いかえについて。
![断わるときの「できればやりたいのですが」はNG](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/58/5869b061-03aa-4a15-9d8d-a6246a4197ff.jpg)
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■依頼への返事に「大丈夫です」を使うのが危険なのはなぜ?
最近、「大丈夫」が、「イエス」と「ノー」の正反対の意味を併せ持つ言葉として使われているからです。
「大丈夫」はもともと「立派な男」という意味で、「しっかりしていて安心できる様子」を表す言葉です。そこから派生して、「わかりました」「できます」の意味で使われることが一般的でした。
ところが、最近では、反対の意味の「やりません」「いりません」「できません」といった断り文句として「大丈夫です」が使われるケースもあります。そのため誤解が起きやすくなっているのです。
■言いかえるならこれ!
依頼への返事に「大丈夫です」を使うのは危険。
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
できるときは、
「できます」「わかりました」
できないときは、
「できません」「厳しいです」
が正しい!
意味を明らかにすると、誤解がないので安心です。
■さらに上手に使うには?
プライベートで親しい人と話す場合は、「大丈夫」の使い方ですれ違うことはあまりないと思います。それはお互いの”話しグセ”がわかっているからです。
しかし、多種多様な人とやりとりするビジネスシーンで「イエス」と「ノー」の正反対の意味を併せ持つ言葉を使うのはトラブルのもと。場合によっては、まったく違った意味に受け取られることも。
仕事では、言いたいことを誤解のないように伝えつつ、相手に信頼感や安心感を与えて、好意的に受け取ってもらえるような言い方を身につけることが大切ですね。
■引用したのはこちら
![サンマーク出版 大野萌子著](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/26/2660161c-9fb6-46f8-895c-9c0c10641519.jpg)
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子