良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから!ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第17回は、「運がよかったね」の言いかえについて。
fizkes/shutterstock
■ほめ言葉で「運がよかったね」がよけいなのはなぜ?
たまたまタイミングよく、よい出来事があったり、「棚からぼた餅」のように本人の実力とは関係なく物事がうまくいったりしたとき、その理由を「運がよかったおかげ」だと思うのはよくあることです。
ただ、その思いをそのまま口に出してしまうと、言われたほうは「自分の実力を認めてもらってないのだ」と受け取ってしまいます。
実際に運がよかったとしても、結果につなげたのは本人ですから、「今回の件はラッキーだったよね」だけですませられたらいい気分はしないもの。「たまたまうまくいったけど、あなたの実力じゃないよね」と暗に言われているのと同じだからです。
■言いかえるならこれ!
ほめ言葉で「運がよかったね」と言うのはNG。
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「運も実力のうちだからね」
の方が角が立ちません。
■さらに上手に使うには?
たとえば、同僚から、仕事のプレゼンで急に競合が手を引いた話を聞いたとします。
そんなときは、「あなたのプレゼンが素晴らしかったので、勝ち目がないと思ったからかもね」というように、本人をほめる理由を言えるといいですね。または「努力が実を結んだね」という表現も素敵です。
身近な人によいことが起こったときに、心から称えて、応援できる人になりたいですね。
■引用したのはこちら
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子