良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第36回は、「〇〇の件は、後で改めて連絡いたします」。
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■「〇〇の件は、後で改めて連絡いたします」がよけいなひと言なのはなぜ?
ビジネスのコミュニケーションでよく聞く悩みは、「あいまい表現」によるトラブルです。
たとえは、ふだん私たちは、「後で」「後ほど」「今日中に」とよく言います。しかし、ビジネスでこの言葉を使うと「それっていつ?」と相手が思うことも。特にメールなどで24時間連絡が可能となればなおさらです。
「今日中に」と言っても、相手は「今日の夕方頃かな」と解釈して、こちらは「24時まで」のつもりだったり。すると、なかなか連絡がこない相手はイライラして、「いつになったら連絡をもらえるんですか?」と確認するなど険悪な雰囲気になることがあります。
■言いかえるならこれ!
「〇〇の件は、後で改めて連絡いたします」はよけいなひと言。
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「〇〇の件は、明日10時までに連絡いたします」
が正しい!
誤解が生じないよう、日時を具体的に伝えましょう。
■さらに上手に使うには?
同じオフィスにいれば、相手の様子をうかがって声をかけることもできるでしょう。けれど、テレワークや社外の方への連絡の場合、お互いの状況を知る情報が少ないので、誤解や勘違いが生じやすくなるのです。ですから、日時を具体的に伝える必要があります。
「後で」は、何日の何時までなのか。「今日中」は、「営業時間内の17時まで」なのか「24時まで」なのか。タイムリミットまではっきり伝えましょう。その習慣を身につけると、相手も安心できますし、自分のスケジュールを立てやすくなります。
あいまい表現はトラブルの元と心得て、具体的なやりとりを意識してください。
■引用したのはこちら
よけいなひと言を好かれるセリフに変える 働く人のための言いかえ図鑑
サンマーク出版 大野萌子著
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子