良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第38回は、「フィックスが遅れたため、レスポンスをお待たせして申し訳ありません」。
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■「フィックスが遅れたため、レスポンスをお待たせして申し訳ありません」がよけいなひと言なのはなぜ?
カタカナのビジネス用語を使いこなすと、「仕事ができる人」になった気分になると思っている人がいたら、それは大いなる誤解です。
「ミス」や「パターン」など万人に通じるカタカナ用語ならともかく、業界用語やトレンド後のカタカナを多用した文面は、正確な意味がすぐに理解できない人が多いため、不親切な印象を与えます。
知らない言葉があると、いちいち意味を調べなければいけないので、相手に面倒をかけます。なかには、「ややこしい言葉を使わないでくれよ」とイラっとしたり、ストレスを感じる人も。
その業界の一部の人には通じるのかもしれませんが、一般の人が理解できるか? 自分勝手な言い方になっていないか? 注意を払った方がいいでしょう。
■言いかえるならこれ!
「フィックスが遅れたため、レスポンスをお待たせして申し訳ありません」はよけいなひと言。
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「決定が遅れたため、返事をお待たせして申し訳ありません」
が正しい!
早く正しく伝わる日本語で伝えることを心がけましょう。
■同じように伝わりにくい表現は?
たとえば、「追ってアジェンダを送付しますのでアサインをお願いします」なども、正確な意味がすぐに理解できない方がいるのではないでしょうか。言葉の雰囲気から、まったく別の意味に解釈されて、トラブルになることもあります。
この場合は、「追って計画表を送付しますので、担当決めをお願いします」と、すぐに理解できる言葉で伝えるようにしましょう。
ビジネスメールでもっとも重要なことは、伝えたい内容が早く正確に相手に伝わることなのです。
■引用したのはこちら
よけいなひと言を好かれるセリフに変える 働く人のための言いかえ図鑑
サンマーク出版 大野萌子著
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子