良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第47回は、「私、人見知りなのですみません」。
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■初対面の人に「私、人見知りなのですみません」と言うのがよけいなひと言なのはなぜ?
仕事でもプライベートでも、はじめて会った人には、「あなたに対して良い印象を持っている。もっと知りたい、仲良くなりたい」という前向きな態度で接することが大事です。
ところが、初対面の会話でも、「私、人見知りなのですみません……」と口癖のように言う人がいます。これは、相手に対して「私にあまり近づかないでください」とバリアを張っているようなもの。
緊張すること自体は仕方のないことです。何も悪いことではないので、謝る必要もありません。ただ、「人見知り」というアピールは、相手を寄せつけたくないと思われたり、逆に相手に会話をリードしてほしいと思っているようにも聞こえます。
■言いかえるならこれ!
「私、人見知りなのですみません」と初対面の人に言うのはよけいなひと言。
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「はじめての人ばかりで、緊張しています」
が正しい!
ネガティブな言葉よりも、緊張感を素直に伝えて。
■さらに上手に使うには?
人見知りの人は、気持ちを素直に伝えることを心がけましょう。自分のマイナス感情を1人で抱え込むのではなく、周りに伝えることで、気分が楽になることもあります。言われたほうも相手の気持ちがわかれば、それに合わせた言葉がけができます。「私も緊張します」と言ってもらえたら、お互い緊張もゆるみますよね。
誰でもはじめて会う人とは、何から話せばいいかわかりません。だからといって、「こういう場は苦手なので」「大勢と話すのは慣れていないので」といったネガティブな言葉で、相手を寄せ付けないようにしても、何のメリットもありません。それよりも、素直な気持ちをそのまま伝える人のほうが、よっぽど親近感がわくものです。
■引用したのはこちら
よけいなひと言を好かれるセリフに変える 働く人のための言いかえ図鑑
サンマーク出版 大野萌子著
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子