良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第40回は、「お酒とか強そうですよね」。
![「お酒とか強そうですよね」はよけいなひと言](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/fc/fcb9b51c-e9b8-4ccf-9460-0e32c7317cfe.jpg)
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■「お酒とか強そうですよね」と言うのがよけいなひと言なのはなぜ?
相手のことをもっと知りたいときはもちろん、どんな人なのか気になるとき、「イメージを決めつけた質問」をしてしまったことはありませんか?
たとえば、「お酒とか強そうですよね」「猫(犬)とか飼ってそうですよね」「1人で旅行しちゃうタイプですか?」「バリバリ仕事してる感じですよね」など。このような質問は、相手を「〇〇系の人」とわかりやすく理解したい場合に言ってしまいがちです。
仮に想定通り「お酒は強いですよ。ワイン1本は軽く飲んじゃいます」などと相手から返されると、「ほら、やっぱり」と自分には人を見る目があると錯覚してしまう人も。
相手をわかっているような物言いをする人は、他人を支配下に置きたい欲求が強い傾向があります。それは非常に危険なことで、一歩間違えれば相手を傷つけて敵をつくることになりかねません。「人のことを勝手に決めつける傲慢な人」と思われる可能性もあります。
■言いかえるならこれ!
「お酒とか強そうですよね」と言うのはよけいなひと言。
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「お酒は好きですか?」
が正しい!
イメージを決めつけて話さない。わかったような物言いはしないように。
■さらに上手に使うには?
初対面の人のことを内心で「お酒が強そう」と思っても、そのまま口に出さないこと。「お酒は好きですか?」とまず聞いてみて、相手から好きなお酒の話をしてくれたら、「私も好きなのでそうじゃないかな?と思ったんです」と伝える程度にしておきましょう。
見た目と中身が全然違う人もたくさんいますから、どんな人でも一方的に決めつけて話さないように。
まだお互いのことを深く知らない段階では、まずは相手に「信頼感」「安心感」を与えることを意識してください。そうすれば、仲間意識を持ってもらえて自然と距離が近くなります。
一歩踏み込んだ質問をするときは、お互いをもっとよく知ったあとにしましょう。
■引用したのはこちら
![初対面の人に「お酒とか強そうですよね」と言うのはよけいなひと言! 代わりに何て言う?【働く大人の言いかえ術 vol.40】_2](https://img-baila.hpplus.jp/lg=7/b/common/large/image/2b/2b9ccff5-3b68-4231-a970-2255d4004428.jpg)
よけいなひと言を好かれるセリフに変える 働く人のための言いかえ図鑑
サンマーク出版 大野萌子著
![大野萌子](https://img-baila.hpplus.jp/common/large/image/df/dfe701b0-4f48-4cac-b78a-32dee3bbac04.jpg)
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子