良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第115回は、「出身校はどちらですか?」。
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■初対面で「出身校はどちらですか?」と聞くのがよけいなひと言なのはなぜ?
相手の学歴を初対面で聴くのはマナー違反。職場環境や話の流れで、学歴が気になることもあるかもしれませんが、その場合も、大学や学校名を直接聞くことは避けましょう。
学歴の話をしたがる人は、「学歴にこだわりがある人なんだ」と思われていい印象を与えません。
ごく一部の大学などは学閥が強いため、同じ大学出身者は結束力や仲間意識が強くなるという話もあります。それは見方を変えると、他の大学出身者は仲間ではないと思われてしまう可能性もあるということ。
仕事上、どうしても学歴の情報が知りたい場合は仕方ありませんが、そうでなければ、学歴や資格などは知らないほうが、その人自身の魅力を偏りなく見ることができるのではないでしょうか。
■言いかえるならこれ!
初対面の相手に「出身校はどちらですか?」と聞くのはよけいなひと言!
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「学生時代は何を学ばれていたんですか?」
が正しい!
基本的に学歴は聞かない。それでも知りたいなら、聞き方に工夫を。
■さらに上手に使うには?
「学生時代は何を学ばれていたのですか?」と背景を想定できるような質問をすると、「文学です」「経済です」「工学部でした」などと返ってくると思います。
そこで何か共通点があれば、自分の学んできたことや学生時代の話をすると、相手も「私は〇〇大学だったんですよ」と話してくれることもあるかもしれません。
ただし、初対面の人に自分のプライベートを開示しすぎるのも逆効果です。最初からなれなれしくすると、相手に警戒心や猜疑心を持たれて、逆に距離ができてしまうこともあるので、注意しましょう。
■引用したのはこちら
好かれる人の言葉選びを身につける 大人の伝え方練習帳
宝島社 大野萌子著
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子