良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第110回は、「そうなんですね」。
G-Stock Studio/shutterstock
■「そうなんですね」という相づちがよけいなひと言なのはなぜ?
基本的に人は、自分の状況や気持ちを理解してほしいという思いで相手と関わります。
「こんなことがあった」「こんな気持ちになった」ということをわかってほしいのに。「そうなんですね」と大雑把にひとくくりにするのは、表面だけの相づちにも聞こえ、他人事のように感じられることがあります。
あらゆる場面で多様できる言葉よりも、相手の話の具体的な内容に対してコメントしたほうが、相手は自分の話を受け止めてくれていると実感できて悪い気はしないでしょう。
■言いかえるならこれ!
相手の近況に「そうなんですね」という相づちはよけいなひと言!
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「〇〇に行かれたんですね」
が正しい!
相手の言葉を使ってコメントする習慣を
■さらに上手に使うには?
たとえば、相手が「旅行に行った」と話したならば「旅行に行かれたんですね」と、相手が発した言葉を繰り返すことで理解を示すことができます。
もし相手が「最近休みが取れなくて」と近況を話した場合は、「休みが取れないほどのお忙しさなんですね」という具合です。
とくに挨拶にともなう会話のはじめでは、相手の言ったことをそのまま受け止めて話すことで、相手との距離を縮めることができるのではないかと思います。
■引用したのはこちら
好かれる人の言葉選びを身につける 大人の伝え方練習帳
宝島社 大野萌子著
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子