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ゆりやんレトリィバァさん「体も心も健康になることが目標への近道だった」。アメリカでの生活がターニングポイントに

バラエティから情報番組まで幅広く活躍しているゆりやんレトリィバァさん。現在は、「ピーチ・ジョン」のミューズや、「キールズ」のブランドパートナーとして抜擢されるなど、芸人の枠を超えてパワフルに活躍中だ。そんな彼女に、人生のターニングポイントを聞いてみました。

毎日悪夢を見ているような苦しかった時期がある

毎日悪夢を見ているような苦しかった時期がある

2年半前に本格的に肉体改造をスタートさせ、健康的な体を手に入れたゆりやんレトリィバァさん。現在はバイラモデルの佐藤晴美さんとともに「ピーチ・ジョン」のミューズを務めるほか、「キールズ」のブランドパートナーとして活動するなど、芸人の枠を超えてパワフルに活躍中だ。人生のピークは「常に今」と語り、はじける笑顔を見せるけれど、そのポジティブマインドはもともと備わっていたものではなく、自分の体を大切にするようになって初めて手にした武器だという。

「芸人としての個性が欲しくて太ったわけではなく、私の場合は不摂生の積み重ね。運動と食事に気をつかって健康になったことで、考え方まで健康になった気がします。心に余裕ができて周りに興味が向くようになったら、芸人以外に仲がいい人も増えました。困ったときには周りの人に頼れるようになったし、居場所が広がった感じ。ネットではよく『何を目指してるんだ?』とか言われるけど、別にモデル体型になりたいわけじゃないんです。自分を大切にして健康になることは素晴らしいことだと思うし、好きな人に囲まれている今が幸せだなって思えています」

デビューして今年で10年目。NSCを主席で卒業し、早くからテレビで活躍するなど順調なキャリアを築いてきたように見えるけれど、「毎日悪夢を見ているみたいだった」と振り返る、苦しかった暗黒の時代がある。「デビューしてすぐは、ありがたいことに同期の子よりお仕事をいただく機会が多かったんです。でも実際に先輩たちと同じ土俵に立ってみると、あまりにも皆さんが面白すぎて。自分がウケないことに打ちひしがれました。とにかく売れたい、誰よりもテレビに出たいと思って目標に掲げたのがR-1ぐらんぷりでの優勝でした」

芸歴2年目の’15年、初出場にして決勝へ進出。ところがそこから4年連続で優勝を逃し、次第に追い詰められていくことに。

「一般の方からしたら『今日R-1なんや』くらいにしか思わないかもしれないけど、自分にとっては『優勝しないと芸人として終わりや』ってくらいに思っていて。人生をかけていました。’17年に初出場で決勝進出したブルゾンちえみちゃんをはじめ、全員を勝手にライバル視していたし、ウケないことを人のせいにしてずっとイライラしてました。笑いが起きなかったことが悔しすぎて、暗転した瞬間に客席に中指を立てたことも。逆恨みだし、絶対ダメですけど」

ロサンゼルスでの休暇と同時期にトレーニングも開始

運命の歯車が動きだしたのは’18年のR-1を終えてから。純粋にもう一度お笑いに向き合ってみようと出場を休んだ。’19年にはオーディション番組「アメリカズ・ゴット・タレント」に出場するためにアメリカへ渡った。

「収録の後に1週間だけ休みをもらってニューヨークに行ったんです。そこで誰でもエントリーできるスタンダップコメディの舞台に出てみたんですね。もちろん全然英語ができないからウケなかったけど、『一度アメリカに暮らして文化を感じてみたいな』と思って、その場でマネージャーさんに連絡。翌年の1月から3月まで休みをもらうことになったんです」

休暇中はロサンゼルスに滞在し、スタンダップコメディや演技のレッスンに挑戦。誰も自分のことを知らない場所でゼロからスタートする感覚に「ゾクゾクした」と目を輝かせる。ちょうどその頃に始めたのが前述の肉体改造。過去に仕事でお世話になったトレーナーの岡部友さん指導のもと、アメリカ滞在中も毎日連絡を取り合って食事と運動をサポートしてもらった。

「それまでは不規則な生活を送っていたせいで常に寝不足。お酒も飲むし寝る直前まで食べてお腹をパンパンにするからマックスで体がしんどくて。でもそんな自分を変えたいと思って友さんに連絡したら、『アメリカに行くなら、みんなの目に触れていない間にかっこいい体になってびっくりさせよう!』って言ってくれたんです。友さんがいてくれなかったら私はどうなってたんだろうって今も毎日思うくらい。体のことをなんでも教えてくれる博士みたいだし、メンタルトレーナーでもあり親友でもありお姉ちゃんでもある。本当に感謝してます」

次の目標はアメリカ! 2年後に行く予定です

次の目標はアメリカ! 2 年後に行く予定です

’21年、参加資格が芸歴10年以内に変更されたのを機に、3年ぶりにR-1グランプリに出場。念願の優勝を果たしたゆりやんさん。アメリカでの生活やトレーニングなど、一見遠回りに思える挑戦が、結果的に目標を達成するためのベストな近道となった。

「それまでは自分が売れるために優勝したいと思っていたけど、去年は同期とか先輩とか友達とか、協力してくれたみんなに恩返しするために優勝したいって思えたんです。だから結果がわかった瞬間は本当にありがたいとしか思えなくて。昔勝てなくてよかったな。今でよかったな、って思いました」

目標をかなえた今は宿題を終えた感じに似ているそうで、「ここから気兼ねなくやりたいことを頑張れる!」という期待に胸がふくらんでいる。

「2年後にはアメリカに行きたいって思っています。なんで2年後かというと、引っ越し風水の方にその時期がいいと言われたから(笑)。スタンダップコメディもしたいし日本でやっているようなネタもしたいし、テレビや映画、ドラマにも出たい。クリント・イーストウッドや北野武さんみたいに映画も撮りたいんです。そしていつかアカデミー賞を受賞して、R-1に初出場したときにやったスピーチのネタを実際にステージで披露するのが目標です」

セレブリティライフにも憧れているため、英語は「カーダシアン家のお騒がせセレブライフ」で勉強中。

「でもいちばんいいのは外国人とつきあうことなんですって。ケンカしたらめっちゃ上達するらしいです(笑)。だから絶対、外国人の彼氏をつくります! 夢はちゃんと口に出しておかないと、かなうもんもかなわないですからね」

ゆりやんレトリィバァ

コメディアン

ゆりやんレトリィバァ


ゆりやんれとりぃばぁ●1990年11月1日生まれ、奈良県出身。バラエティから情報番組まで幅広く活躍。ドラマ「持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜」(TBS系火曜22時〜)ではカリスマインストラクター役で出演。今、体づくりで目標にしているのは「人間として強くなること」。「痩せることが正義だとは思っていないんです。何が起きても『ひねりつぶしたる』って思えるくらい、体もメンタルも強くなりたい!」

撮影/須藤敬一 取材・原文/松山 梢 ※BAILA2022年7月号掲載

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