スタイリスト、エディター、ライターと筋金入りのおしゃれプロが集まり、本音トーク! 秋イチ手に入れたいアウターから注目の映えトップス、小物ネタまで、秋トレンドのリアルをお届け。今回は、デニムにブーツなど、バイラ世代にメリットだらけのトレンドについて。
狙い目は、きれいめブランドの都会派デニム!
加藤 昔は、デニムはデニムブランドで買うものという固定観念があったけど、今は自社でオリジナルのデニムを出しているブランドが増えましたよね。先日とあるきれいめブランドで、自社デニムが売れに売れているという話を聞いて「そうか、コンサバ服が好きな人たちも自分が信頼しているブランドがつくるデニムならはきやすいんだな」と妙に腑に落ちたんです。
編集NW きれいめブランドがつくっているデニムって、色や加工が控えめだったり、スラックスっぽいシルエットだったり、女性らしくはけるように考えられているイメージ。
加藤 そうなんです。デニムが得意じゃないという人ほど、普段自分が愛用しているブランドをチェックしてみたり、コンサバブランドをのぞいてみるのも手だなと。そうだ、妙ちゃんのブランドでもデニムを出してたよね?
東原 よくぞ聞いてくれました(笑)。今季「アッパーハイツ」とコラボしたクロップトシャツ×ワイドデニムのセットアップがイチ押し。
榎本 展示会でも注目されてましたよね! デニムonデニムって難しいイメージを持つ人が多いけど、セットアップ提案なら上下のバランスも色合わせも悩まず、トライしやすそうですね! なにより「アンクレイヴ ホワイト」なら、っていう安心感は絶大。
東原 メンズっぽさを払拭した、しなやかで女性らしい空気感にこだわった自信作です。
加藤 ディテールはすっきりしてて、シルエットは優雅。こういうバランスのデニムなら、フェミニン好きな人にもきっと似合うと思うな。
センタープレスと柔らかい生地が上品。(加藤さん)
シャツ¥39930・パンツ¥29920(ともに10月発売予定)/アンクレイヴ(upper hights×uncrave WHITE)
今季こそトライしたい。ロングブーツありきで大人のミニ!
編集NW 今号でBAILAモデルズのトレンド企画を担当しているのですが、「ミニスカートが気になる」という声が多くて。皆さんは“大人のミニ”どう思われますか!?
東原 ボックス型のミニスカートからシャツワンピまで、今季はバリエーション豊富ですよね。
榎本 大人ブランドの展示会でも、必ずひとつふたつはミニがあったと思う。
加藤 大人が着やすいデザインが増えてるってことですよね。それをふわふわ可愛く着るんじゃなくて、マニッシュなアイテム、たとえばビッグジャケットとかで引き締めてモダンに着るなら、大人でミニも断然アリだと思います。
編集NW ミニがトレンドということは、やっぱり今季もロングブーツが見逃せませんよね!
加藤 「ボッテガ・ヴェネタ」でも、ひざ丈くらいのきれいめなブーツがバリエ豊富にそろってて、ミニと相性がよさそうだなと思いました。
榎本 「ボッテガ・ヴェネタ」といえばゴツめのトラックソールのブーツを思い浮かべるけど……。
加藤 そうそう。でも今季はガラッと変わってとがったトゥやスレンダーなブーツがきてる。すごく新鮮で直感的に「欲しい!」って思った。
東原 今季のシューズは、シュッとした女性らしいデザインが台頭しているよね。私は、長めのタイトスカートの日にも女性らしいロングブーツを合わせたい気分。肌を見せずにブーツでつなぐ感じがクラシカルで今また可愛いなって。
編集NW パンツの日の靴は?
東原 ポインテッドトゥとかメタリックとかメリージェーンとか。足もとは思いきり女性らしくしたいかな。
榎本 同感。小物もレディなものが気になりますよね!
加藤 それでいうと、カチッとした横長バッグも可愛い。今号で横長バッグの特集を担当したんだけど、ハイブランドもこぞって横長デザインをプッシュしていて、“きているんだな”とあらためて。
シャツデザインならミニも驚くほど洗練!(編集NW)
(左上)ワンピース¥29920/アンクレイヴ(アンクレイヴ ホワイト)
(左下)靴¥71500/ベイジュ(ピッピシック)
(右上)靴¥15400/アダム エ ロペ
(右中)靴¥71500/アマン(ペリーコ)
(右下)バッグ¥49500/エルディスト(プンティ)
結論。秋のトレンドは、働くバイラ世代にメリットだらけ!
編集NW 華やかな素材、肌見せ、女性らしいデニム、ミニスカート、エレガントな靴……。総括してみると、この秋は服も小物もレディ路線ということがわかりますね!
榎本 とはいえ、袖がバフッとしてるとか、ビッグフリルとか、去年までのようなわかりやすいレディ感ではない気がしていて。
加藤 素材は華やかでもデザインはクリーンだったり、肌分量でさりげなく女性らしく見せたりね。
東原 甘いとか可愛いっていうより、もっと洗練された「きれい」っていう方向性のレディ感なんだと思う。
編集NW フェミニン好きが多い働くBAILA読者にとってまさに朗報ですね!
撮影/坂田幸一 スタイリスト/加藤かすみ 取材・原文/榎本洋子〈TENT〉 ※BAILA2024年10月号掲載