家族とは血縁だけなのでしょうか

角田光代さんの『ツリーハウス』を読みました。
私の大好きな1冊です。
この作品を読んで印象に残ったのは、家族というものの不思議さです。
血のつながりがあるから家族になる、というだけではないんですよね。最初は他人菜ので。
誰かと一緒に暮らし、時間を重ね、互いの事情や人生に寄り添っていく。そうしているうちに、最初は血縁ではなかった人たちも、いつの間にか自然と家族になっていく。
家族というのは、最初から完成された関係ではなく、一緒に過ごした時間のなかで形づくられていくものなのかもしれません。
もうひとつ印象に残ったのは、戦時中からその前後にかけての時代背景です。
私の祖父も、ちょうどその時代を生きた人でした。
祖父からは、戦争中に足が速く体力があったことを褒められた話などを聞いたことがあります。ただ、詳しい話を聞く機会はほとんどありませんでした。
祖父は随分前に亡くなっています。
今になって思えば、もっと色々聞いておけばよかった。どんな場所で暮らし、何を考え、どんな気持ちで日々を過ごしていたのか。子どもの頃には、そんなことを深く知りたいとも思わなかったのですが。
本を読みながら、物語のなかの時代と、自分の家族が生きた時代が重なりました。
歴史の教科書に載っている出来事も、誰かにとっては日常であり、その人の人生そのものだったはずです。
今の自分につながる家族にも、それぞれの時代と事情があったのだと、改めて考えさせられました。
家族の形はひとつではないし、血縁だけで説明できるものでもない。そして、今ここにいる自分の家族も、ずっと昔から続いてきた誰かの人生の先にある。
読み終えて、家族について少し違った角度から考えることができた一冊でした。



















































